日経メッセ > フランチャイズ・ショー > ニュース > セブンイレブンに排除命令、加盟店負担、構造転換も、値引き販売に慎重論。

日経の紙面から

セブンイレブンに排除命令、加盟店負担、構造転換も、値引き販売に慎重論。

[ 2009年6月24日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 公正取引委員会は、セブン―イレブン・ジャパンがフランチャイズチェーン(FC)加盟店に対して売れ残り商品の値引き販売を不当に制限したとし、独占禁止法違反(優越的地位の乱用)で排除措置命令を出した。セブン側は「定価販売」の正当性を訴えるが、売れ残りの廃棄コストは増加傾向で、一部で値引き販売が広がりそうだ。今回の公取委の判断で、加盟店が廃棄コストを全額負担する仕組みの「コンビニ会計」が転換を迫られる可能性も出てきた。

 公取委は価格の決定権が「加盟店側の経営判断にある」とし、消費期限が近づいた弁当やおにぎりなどを加盟店が値引きして売る「見切り販売」は妥当と認定した。そのうえで、30〜40店で「値引き販売を制限された」との証言を得て独禁法違反を確認し、セブン側に見切り販売を可能にするガイドラインなどを整備するよう求めた。

 セブンイレブンの井阪隆一社長は、22日の会見で「一部社員で強制ととれる発言があった可能性がある」ことを認めた。その上で「命令の詳細を検討した上、今後の対応を決定する」としたが、「多くの加盟店から値引きに反対する意見を頂いている」と強調。定価販売の正当性を訴えた。

 問題の背景にはコンビニ会計と呼ばれるFC本部と加盟店の独自の契約方法がある。加盟店は商標の使用や経営指導の見返りに、一定の利益を本部にロイヤルティーとして支払うが、商品を廃棄処分した損失は加盟店が全額負担するため、売れ残りが多くなれば、それだけ利益の取り分が減る仕組みとなっている。

 市場が右肩上がりで成長していた時代は、廃棄はそれほど問題にはならなかったが、各社の出店競争で売り上げを食い合い、国内コンビニの既存店売上高は2007年度まで8年連続で前年度比マイナス。廃棄コスト負担は増加傾向だ。07年にはセブンの一部加盟店によるロイヤルティーの算出方法が不当とする提訴で、FC本部側が逆転勝訴した経緯もある。

 当面の収支を改善するために一部加盟店からは利幅が薄くても値引きして売り切りたいとの声が出ている。一方で「見切り販売はオペレーションが複雑になる。当面はやらない」(東京・中央のある店舗)、「値引きは結果的に自分たちの首を絞める」(都内の別の店舗)など、値引き販売に慎重な姿勢も多い。

 ほかのコンビニ大手も同様の会計方式を採用しており、セブンに対する公取委の命令は人ごとではない。黒川孝雄・フランチャイズ研究所代表のように、「商品廃棄の一部を本部が負担する仕組みを考えるべきだ」と提案する識者もいる。

ニュースの最新記事

PAGE TOP