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JR四国社長に泉氏、ICカードや列車高速化、時速200キロめざす。

[ 2010年5月26日 / 日本経済新聞 地方経済面 ]

「20、30年後考え経営」

 四国旅客鉄道(JR四国)は25日、泉雅文専務(58)が6月24日付で社長に昇格する人事を正式に発表した。松田清宏社長(63)は代表権のある会長に就く。高速道路の値下げや長引く景気低迷で経営環境が厳しさを増す中で、泉次期社長はICカード導入や列車の高速化に取り組むと表明した。

 この日にJR四国本社で会見した泉専務が特に強調したのは中長期で見た場合の四国の公共交通機関の在り方を考えるべきだという点だ。「20年、30年後に四国の鉄道がどうあるべきかを考え、1つのとっかかりを作らないといけない」と経営の考え方を説明した。

 JR四国の2009年度の鉄道輸送収入は前年度比10・3%減の360億円と、過去最大の下落率を記録した。11年3月期は最終損益が20億円の赤字になると予想しており、事業環境は極めて厳しい。

 四国ではJR四国を中心に公共交通機関の在り方を考える懇談会が行政や経済界、有識者の参加で立ち上がっている。泉専務は「機運が出てきたのはありがたいが、それには『JR四国はしっかりやっているよね』と言われないといけない」と気を引き締めた。

 就任後に取り組むべき課題としてはICカードの導入や四国内の列車の高速化を挙げた。「JRグループで整備新幹線の計画やICカードの導入がないのはJR四国だけ」と指摘。高速化については「鉄道の基本的な性能は安全とスピード。新幹線とまでは言わなくとも、(将来的には)時速200キロメートル程度の鉄道にしていかないと」と述べて取り組む考えを示した。

 ICカードについては財政的な理由からただちに導入するのは困難だが、「ソフト面で便利にしていかないと。4〜5年程度でセットしないといけないだろう」として検討を続ける。

 会長に就任する松田社長は、高速道路の値引きなどを念頭に「逆風の中でバトンタッチするのは残念」としながらも「四国をはじめお客様や社員一同の支持とサポートの上でまがりなりにも無事に安全運行ができた。今後はもっと四国を輝かせていきたい」とあいさつした。泉専務は社員へのメッセージについて「松田社長と同じだが、当たり前のことをしっかりやってほしい」と述べた。

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