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2015年3月3日 会場レポート(前編)

 最新の店舗用ディスプレーや什器、装飾材など、一歩先行く商業空間を提案する「JAPAN SHOP 2015」が、3月6日(金)まで、東京ビッグサイトで開催中だ。ニーズの多様化に対応すべく、出展者の提案は従来にも増してバリエーション豊富に。ここ数年は日本経済の低迷からコストパフォーマンスを唱う企業が多かったが、今年の出展者からは「ハイグレード」「高級感」というキーワードが聞こえてくるのは、明るい兆しと言えるだろう。
 ここでは出展者のなかから、注目の10社を紹介する。

ライター:猪飼尚司

01.アイカ工業

写真①
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昨年スタートしたメラミン化粧板の新ブランド「+ WONDER(プラスワンダー)」(写真②)にデザイン石や木、布といったオーガニックなモチーフを取り入れた新デザインを追加。より複雑なグラデーションを取り入れることで、見るものの情感に直接訴える印象的な表面材になっている。メラミンと連動したデザインの塩ビフィルム全206柄が登場(写真③)。柔らかく、曲面表現が得意な塩ビフィルムも同時に開発することで、対応できるフィールドをさらに広げている。さらにリフォームのニーズが高まっていることを受け、30年経っても色あせしにくい塗料「ジョリパットフレッシュ インフィニティ」(写真④)や厚さわずか0.7mmで曲面表現を可能にしたメラミン不燃化粧板「フレアテクト」(写真⑤)など、幅広いラインアップを紹介していた。

写真②
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写真③
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写真④
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写真⑤
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02.岡村製作所

写真①
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オフィス&産業用什器を得意とする岡村製作所は、昔から製造、販売していた業務用什器の新しい活用法を提案している。たとえば「6J」と呼ばれる工業用ラックは、通常在庫のストック用として倉庫に使われているもの。これに特色塗装や棚板を合わせることで、工業製品の無骨さが逆にファッショナブルに見えるようなアレンジが生まれた(写真②)。この仕様はすべて特注だが、1点からでもオーダー可能なのが嬉しい。また、木製陳列什器「バウム」も、白木のほかに、黒板塗装、ヴィンテージ塗装など、幅広い特注例を展示(写真③)。一方で、ドイツ生まれの輸入商材「Visplay(ヴィスプレイ)」に、棚受けと電源レールを一体化した「Beam P/L」が登場(写真④)。高価格帯の顧客層を持つ専門店向けのディスプレーにも対応する、スマートでエレガントな設えになっている。

写真②
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写真③
写真③
写真④
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03.トッパン・コスモ

写真①
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昨年初出展したトッパン・コスモは、その後ニューヨークやヨーロッパの店舗見本市でも経験を重ね、今年2度目の出展を迎えた。さまざまな印刷加工を施した化粧シートをアルミボートやアルミバーに巻き込むことで、多様な表情を持つ壁面材の提案を行っている。表面材にシートを貼った後、型押加工した「アリアデコ」(写真②)は、凹凸が織りなす美しい模様が特徴的。木工のナグリ仕上げにも似た「Albe(アルベ)」(写真③)は、特に印象的だった。「質感コート」と呼ばれる特殊なUV加工を施すことで、実際に触れても本物かと勘違いするほどの木肌を再現した「マテリウム」(写真④)は、化粧シートだけにキズや汚れにも強い。同社の製品は基本的に不燃の認可を取っているので、どんなシーンにも対応するという。

写真②
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写真③
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写真④
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04.メルクマール

写真①
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オーストラリア・シドニー生まれのバイオエタノール暖炉「eco smart fire(エコスマートファイヤー)」の輸入代理を行うメルクマール。同製品は、ブラジル産のサトウキビを原料としたエコ燃料で、薪などから出る一酸化炭素などの有害物質、スス、煙などを一切発生しないため、煙突や換気システムを使用しないことが特徴だ(写真②)。コードや配管を必要としないので、デザインの自由度も増すという(写真③④)。類似の製品は多いが、eco smart fireは、2002年に世界で初めてバイオエタノール暖炉を開発したパイオニア。ISOやULなどの認証も合格しているので、高い安全基準を保守しているメーカーだ。

写真②
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写真③
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写真④
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05.日本ヒューレット・パッカード

写真①
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サインディスプレーの表現域をさらに広げる提案をしているのが、最新機種「HP Latex 360プリンター」だ(写真②)。ラッピングバスなどに使われる塩ビ粘着フィルムや、屋外のハードな環境で使用される塩ビバナーは、これまでは傷つきやすく、耐候性の問題も指摘されていた。これを補填すべくHPは樹脂を配合した特殊なHP Latexインクを開発。高い硬化効率を誇るこのインクにより、こうした問題が一気に解消された。また、31m2/hという高速印刷にも関わらず、印刷が完了したときにはすでに完全に乾燥(硬化)しているため、そのまま加工、施工することも可能だという完璧なスペックだ。

写真②
写真②

06.石川県

写真①
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日本に数ある伝統工芸のなかでも、江戸時代の加賀百万石文化により花開いた優れた工芸技術を、現代に脈々と受け継ぐ石川県。その豊かな財産を建築内装材へと転化させ、新たな可能性を追究しようという動きがある。3年前から動き始めたこのプロジェクトは、建築家の小林真人をディレクターに、県内の11社が結集。金沢箔の「箔一」は、電球ソケットに箔を施し、照明の光によって美しく輝くプロダクトを提案(写真②)。また、漆器のベースとなる木地を得意とする山中漆器からは、木ろくろの技術を活かし、極限まで薄く仕上げることで、光を透過するランプシェードを開発している(写真③)。このほかにも、加賀友禅、九谷焼、輪島塗といった全国的にも知られる工芸を応用した、さまざまなトライアルが展開されていた(写真④⑤)。

写真②
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写真③
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写真⑤
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07.TOTO

写真①
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「商業施設の印象は、8割がたトイレで決まる」。そんな通説を証明すべく、TOTOは初となる単独出展を試みた。すべて仕上げを手作業で行うという水洗金具は、ホテルなどで使用されるハイスペックな「Sシリーズ」を紹介(写真②)。また、トイレも「きれい除菌水」によってオートクリーニング機能を備えたネオレストの最高機種を展示していた(写真③)。これに加え、高いデザイン性はそのままに、大型商業施設でも展開しやすいようにと価格帯を抑えた洗面ボウル4種(写真④)や、ボディシャワー&エアインシャワーを備えたシャワーバーのデモンストレーションも紹介していた。

写真②
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写真③
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写真④
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08.荒川技研工業

写真①
写真①

「細いのに強度がある」「施工性が高いけれども、機能性も抜群」。こうしたハイスペックなワイヤーディスプレーを展開する荒川技研工業(写真②)。既存の商品群を紹介しながらも、よりその魅力を強調すべく、独創的なインスタレーションを展開。400本のワイヤーにアクリルの小片を取り付け、タッチセンサーと照明が連動することで、ワイヤーとアクリルが色鮮やかに光り出す空間をつくっていた(写真③④⑤)。「機能面ばかりが強調されているが、海外ではこうした独自の展開をする例も増えています。多様なデザインに対応できることを理解していただければ嬉しい」とブース担当者は述べていた。

写真②
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写真⑤
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09.岡崎製材

写真①
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大正6年創業という愛知県の岡崎製材。多様な建材を扱う同社が、今年は「材木屋の知識を存分に活かし、新しい什器の在り方を提案したい」とチャレンジングな展示を試みた。全長7.8メートル、重さ3トンという国産ケヤキの原木をそのまま使ったロングテーブル(写真②)に、同じテイストのカウンター(写真③)。また、ラフにカットした大きな木材をフレームにしたソファやベッドなど(写真④⑤)、大胆ながらも新鮮なプレゼンテーションを展開。「独創的な発想をするデザイナーの方々と組んで、新しいものに取り組んで行きたい。そのための対応力は十分に持っています」と、担当者は前向きな姿勢を見せていた。

写真②
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写真③
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写真④
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写真⑤
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10.ベルク

写真①
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元々、額縁を製造販売していたベルクは、新たな試みとしてグリーンとハンギングシステムを合体させた「グリーンモード」シリーズを発表(写真②)。グリーンとインテリアの相性の良さを活かし、パネルのほかに、ポットや額装など、さまざまな展開を見せる(写真③④)。「屋内緑化は人気があるものの、メンテナンスの問題が大きいもの。これらは造作なので管理も楽ですし、すべてシステム化されているので、事前に完成図を予想しやすいのが利点です」と担当者は答える。このほかに、長押(なげし)の形を応用したウォールハンギングシステムを開発。多様な壁面活用の手法を紹介していた(写真⑤)。

写真②
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