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2015年3月4日 会場レポート(後編)

 2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、日本のおもてなし力が問われている。「JAPAN SHOP 2015」の出展者にも、この世紀の大イベントに向けた新たなサービスの提案や商材開発の動きが見られる。ここでは、特別展示のなかから、主だったプロジェクトを紹介しよう。

ライター:猪飼尚司

●コンビウィズ

写真①
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ベビー用品を扱う「コンビ」の法人向けブランド「コンビウィズ」は、保育施設をターゲットにした沐浴ユニットのリニューアルを行った。平成27年4月からの「子ども・子育て支援新制度」の適応により、6〜19人までの小規模保育園の数が増えることが予想される。これを受けて、従来品からおむつ替え台を排したコンパクトサイズの「MU31」を発表(写真②)。子供の成長に合わせて、寝る、座る、立つという3段階での沐浴を可能にした(写真③)。一方で、商業施設向けには、おむつ替えを気軽かつ衛生的に行えるようした専用シート(写真④)や、機能的な新型ベビーカート(写真⑤)も発表していた。

写真②
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写真③
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写真④
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写真⑤
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●日本ビジュアルマーチャンダイジング協会

写真①
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一昨年からJAPAN SHOPにおいて特別展示を行っている同協会。今年は「和のおもてなし空間」をテーマに、大きな赤いのれんが印象的なインスタレーションを展開。のれんを支えている柱まわりは、黒畳が敷かれた腰掛けスペースになっており、来場者たちにとっての絶好の休憩場所になっていた(写真②)。また、のれんを開けて中に入ると、大きな提灯にさまざまな映像が投影されるシステムだ(写真③)。ブース内では、日本ビジュアルマーチャンダイジング協会の役割や歴史を紹介するパネルも展示されていた(写真④)。

写真②
写真②
写真③
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写真④
写真④

●TTNコーポレーション

写真①
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畳に取り組んで80余年。兵庫県伊丹市のTTNコーポレーションは、和の建具からインテリアの新しい可能性を探ろうと、豊富なバリエーションの商材を紹介していた。畳、唐紙、格子をすべてキット化して販売するシステムを構築し(写真②)、すでに海外クライアントからは引き合いがあるとのこと。また、円形クッションの形に畳を収めた「マカロン」は、畳屋としての高度な技術力を新たなベクトルに向けたユニークなアイテムだ(写真③)。このほか、ランチョンマットとして知られる「chilewich」を素材に用いたフローリングシステムを開発(写真④⑤)。水や汚れに強いという素材の特性を活かしつつ、インテリア部材にうまく転用している。

写真②
写真②
写真③
写真③
写真④
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写真⑤
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●モメンタムファクトリー Orii

写真①
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鋳物の町として知られる富山県高岡市。仏像や仏具の生産のために、さまざまな金属加工技術が開発されてきたが、その一つにモメンタムファクトリー Oriiが行う「銅器着色」という伝統技法がある。ときに大根おろしや糠床を使い、ときにそれを煮たり焼いたりするという、まるで料理をしているかのようなユニークな手法で化学変化を起こし、銅に赤や青などの色展開をもたらしていく(写真②)。同社3代目の折井宏司氏は、伝統の技を継承しながらも、厚さわずか0.4mmの銅板にも加工できる手法を独自に開発し、さらにその表現域を広げた(写真③)。また、パターン展開やオリジナルプロダクトの生産など、積極的な取り組みを行っている(写真④)。

写真②
写真②
写真③
写真③
写真④
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●WOOD MAKER JAPAN

写真①
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中小機構「NIPPON MONO ICHI」の企画展示内で発表していた「WOOD MAKER JAPAN」。青森県で建材や合板、集成材の製造卸を行っている今井産業から独立したブランドで、製材加工の段階で不必要となった端材を厚さ0.5mmの波形ボードに加工する技術を、8年をかけて開発した(写真②)。自社の活動からゼロエミッションを目指したプロジェクトはさらに進化し、木製ダンボールやラップボードなど強度のある構造体へと発展(写真③)。家具や展示台、収納など、新たな可能性を見いだした(写真④)。環境に優しく、軽量というメリットを活かし、現在はパートナー12社とともに、さまざまなアイテムの開発に取り組んでいるという。

写真②
写真②
写真③
写真③
写真④
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●空間デザイン機構

写真①
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日本空間デザイン協会、日本商環境デザイン協会、日本サインデザイン協会、日本ディスプレイ業団体連合会の4団体が「空間デザイン4団体の『アワード』と『今』。」と題し、最新のアワード結果をパネルで発表した。空間デザイン大賞(日本空間デザイン協会)を受賞したのは、萬代基介氏が担当したATELIER MUJIの「食のかたがみ展 だし」(写真②)。だしの持つ空気のような存在感を空間で表現。JCDデザイン賞大賞(日本商環境デザイン協会)受賞の「リボンチャペル」(写真③)は、二つのらせんが支え合い自立する構造で、二人の人生が一つになるようにと建築家、中村拓志氏が設計したものだ。サインデザイン大賞(日本サインデザイン協会)の受賞は、廣村正彰氏の「BOOK CLOCK」(写真④)。3冊の本が、時・分・秒それぞれのリズムに合わせてめくられていくという情緒溢れる映像作品だ。ディスプレイ産業大賞(日本ディスプレイ業団体連合会)は、田中建設と乃村工藝社が担当した「鬼平江戸処」(写真⑤)。東北自動車道の羽生パーキングエリア(上り)に登場したこの施設は、まるで時代劇のなかに迷い込んだような雰囲気を持っている。

写真②
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写真③
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写真④
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写真⑤
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