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2016年3月8日 会場レポート(前編)

 商業空間のデザインをさらに魅力的に見せるアイテムやヒントが盛りだくさんの「JAPAN SHOP 2016」。日本らしい空間づくりや幅広いニーズに応えるための新規サービスを提案するところも多く、東京オリンピック・パラリンピックの2020年開催に向けて、店舗や施設に求められるものが変わり始めていると一部の出展者は語る。ここでは新しい取り組みにチャレンジする13社の活動を紹介しよう。

ライター:猪飼尚司

01.リリカラ

リリカラ
リリカラ

壁床材やカーテンなど、インテリアをトータルプロデュースする〈リリカラ〉は、伊勢型紙をベースにした新たなインテリアプロダクツ「kioi」を開発(写真①②)。東京都千代田区にある紀尾井アートギャラリーに所蔵されている伊勢型紙からデザインを展開。元は着物の柄だったさまざまな日本の伝統文様を、現代的にアレンジし、壁紙やカーテンなどに落とし込んでいる。また、既存のマテリアルのみならず、和紙や唐紙、金銀箔や鋳込み錫板など、日本各地の伝統産業とのコラボレーションによる新しい素材の開発にも果敢に挑戦している。このほか、4つのテーマで表現した柄物の新作ビニルクロス「LIGHT」(写真③)や、木目や石目など自然なモチーフをパターンにした塩ビタイル「LY TILE」(写真④)なども発表していた。

写真①
写真①
写真②
写真②
写真③
写真③
写真④
写真④

02.アイカ工業

アイカ工業
アイカ工業

メラミン化粧板製造のトップリーダーとして知られる〈アイカ工業〉は、従来品に加え、化粧フィルム〈アルティノ〉も意欲的に開発。家具や木工製品の表面材に対応する多彩なメラミン化粧板にデザインを連動させつつ(写真①)、高い柔軟性から曲面加工が可能で、多様な素材に対応する化粧フィルムを補強することで、家具や什器のみならず、壁や天井といった周辺部材にも対応可能となった(写真②)。また、東京オリンピック開催を控え、新設、改装される施設への対応を期待し、同社の主力商品を使った日本の伝統色や和モダンなどの新しい表現にもトライしている(写真③④)。

写真①
写真①
写真②
写真②
写真③
写真③
写真④
写真④

03.岡村製作所

岡村製作所
岡村製作所

オフィス用、店舗用の什器で国内トップシェアを誇る〈岡村製作所〉。商品陳列用の什器として広く知られている〈ゴンドラ〉が、同社の登録商標製品だと知る人はそれほど多くない。昭和40〜50年代にかけて、いち早く国内での生産販売を展開したという半世紀に及ぶ歴史と豊富な知識を活かし、幅広くカスタマイズに対応するというサービスポイントをアピール(写真①②)。ブースでは30種ほどを展開しているが、製造はすべて内製のため、いかなるオーダーにも応えると自負する。また、ゴンドラと冷蔵・冷凍庫を組み合わせた岡村製作所独自のショーケースも紹介していた(写真③)。

写真①
写真①
写真②
写真②
写真③
写真③

04.ボーズ

ボーズ
ボーズ

アメリカに本社を置く音響メーカー〈ボーズ〉は、気軽にハイスペックなAV環境が楽しめる製品を紹介。仮設の施設や不定期のイベントなどで、ライブやパーティーを行うときに最適なポータブルサウンドシステム〈L1シリーズ〉は、一台でスピーカー、アンプ、ケーブル、スタンドの全機能を網羅する優れもの(写真①)。小型のL1 Compact System(左)は100人程度、L1 model I system(右)は300人程度の環境に対応する。また、ガーデンスペースや屋上庭園などの緑化されたエリアの地中に埋め込んで使うスピーカーとして、全天候型&水平360度の指向性を持つ〈FS360P-II〉も話題にあがっていた(写真②)。

写真①
写真①
写真②
写真②

05.INO JAPAN

INO JAPAN
INO JAPAN

総合デジタルサインビジネスを展開する〈INO JAPAN〉は、韓国の企業とジョイントベンチャーで開発した「G-Smatt Glass」を紹介。電導膜をコーティングしたガラスと強化ガラスの間にLEDを埋め込むことで、ガラス壁全体にサインやイメージを映し出すことを可能にしたG-Smatt Glass(写真①)。外装用にも適しているため、ファサード前面やビル全体をメディアとして使用することができる画期的な製品として注目を集めている。広告だけでなく、ビジュアルアートやインタラクティブなゲームなど、コンテンツの展開によってその表現領域も大きく変わるなど、未知の可能性を秘めた商材とも言えるだろう(写真②)。

写真①
写真①
写真②
写真②

06.ミマキエンジニアリング

ミマキエンジニアリング
ミマキエンジニアリング

大判のインクジェットプリンターやカッティングプロッターなどの製造、販売を行う〈ミマキエンジニアリング〉。新作として、幅が3200mmまで対応するLED-UV硬化インクジェットプリンター「UJV-55-320」(写真①)を発表。幅が1524mmまでなら、2本のメディアが同時プリントできるというのも嬉しい。また、プロセスが簡単な昇華転写プリンター「TS30-1300」(写真②)は、発色が良く、洗濯しても落ちにくいインクが使われているので、スポーツユニフォームなどの制作にもオススメだ。また、新しく追加された蛍光ピンク、蛍光イエローの純正インク(写真③)で制作したパネルも目立っていた。

写真①
写真①
写真②
写真②
写真③
写真③

07.コーエィ

コーエィ
コーエィ

イベントの企画から、機器レンタル、会場施工までを全面的にサポートする〈コーエィ〉は、見るものを瞬時に惹きつけるアイデアたっぷりのスクリーンシステムを提案。基板をシリコーンゴムでコーティングし、カーテンのように帯状に配列し、映し出された映像の中から出退場ができる「LEDカーテン」や、数百万粒の水滴をコンピュータ制御することで、空中に文字や模様を描き出すという新しいバルブ技術「ウォーターサイン」(写真①)を紹介。搭乗型ロボット「バトルキング」(写真②)は、バッテリー式電源を採用したことで環境にも配慮している子ども向け遊具だが、大人の来場者も興奮気味に体験していた。

写真①
写真①
写真②
写真②

08.ルーチ

ルーチ
ルーチ

コンパクトで汎用性の高いLED照明の多様な可能性を探求してきたという〈ルーチ〉。照明の枠に収まらず、什器や空間そのものと連携、同調し、オリジナルのインテリアが実現可能なことを、実践的に提案している。ブースでは、同社の主力商品である「ルーチ・パワーフレックス」「ルーチ・スーパーシード」(写真①)を巧みに家具や設えと組み合わせつつ、ウォールウォッシャーはもとより、ベッドのヘッドボードやワードローブ、ブックシェルフ、ショーケースなどに展開(写真②③)。照明初心者でもわかりやすい、丁寧な説明がなされていた。

写真①
写真①
写真②
写真②
写真③
写真③

09.発研セイコー

発研セイコー
発研セイコー

切り文字から立体文字、LED内蔵のサインまで、自社工場内で開発からデザイン、制作まで一環したサイン&ディスプレーを手がける〈発研セイコー〉。ブースでは同社の技術を紹介しつつ、新製品としてアクリル専用のクリヤー接着剤「キレークレー501」(写真①)を発表。透明なアクリルは、接着時に気泡が入りやすいうえに、はみ出した接着剤を拭き取ったときに汚れが残りやすいというのが悩みだったという同社社長が、自力で開発したというこの専用接着剤は、空気が入りにくく、拭き取りも簡単にできることから、周囲から分けてほしいという声が殺到。このたび商品化を決定したという。あまりに自然な接着面に、来場者からも「これって本当にくっついているの?」と驚きの声が上がっていた(写真②)。

写真①
写真①
写真②
写真②

10.ヤマハミュージックジャパン

ヤマハミュージックジャパン
ヤマハミュージックジャパン

創業125年を迎えるヤマハの国内における楽器、音響機器の販売を手がける〈ヤマハミュージックジャパン〉は、ホテルやカフェ、レストランといった商業施設用スピーカーの全ラインナップと事例を丁寧に紹介(写真①)。オーディオ機器はメーカーによってさまざまな特徴があるが、ヤマハミュージックジャパンは、ナチュラルサウンドに注力。可能な限り音源に忠実な音の再現を目指している。商空間用のスピーカーは、高い品質と堅牢性を保証することはもちろん、施工時の持ち運びや取り付けに支障がないようなサポートの仕組みをデザインに取り入れている(写真②③)。

写真①
写真①
写真②
写真②
写真③
写真③

11.荒川技研工業

荒川技研工業
荒川技研工業

多彩なワイヤー技術を提供する〈荒川技研工業〉が、今年提案している新商品は、φ6mmの太いワイヤーを採用した重量用金具(写真①)。従来はφ4mmのワイヤーで最大荷重150kgだったが、この新商品は一本のワイヤーで300kgまでを吊り上げることができるもの(写真②)。JAPAN SHOPの会場では、インテリアデザイナーの橋本夕紀夫氏と協働し、重さ1.5トンもある巨大な石と鉄骨を用いた大胆なインスタレーションを展開していた。また、壁面に飾られているピクチャーレールも、最大荷重70kgと強力(写真③)。自社で企画から製造までを管理しているからこそ、こうしたハイスペックな製品の供給が可能だと話す。

写真①
写真①
写真②
写真②
写真③
写真③

12.日本演出

日本演出
日本演出

400社を超える取引先とのネットワークを軸に、多彩な店舗什器、売り場ディスプレーなど4万点以上の商材を扱う〈日本演出〉。今年の展示では、フォークリフトで貨物を運搬するときに使用する業務用パレットをつかった「パレット什器」をメインで展開(写真①②)。独自に開発した丸金具でパレットをジョイントすることで、パーティションや棚、カウンターやテーブルなど、無限の組み合わせが可能になっている。合わせて使うスチール棚板には粉体塗装を施し、耐久性を高めるとともに、多様なカラーバリエーションを実現している(写真③)。

写真①
写真①
写真②
写真②
写真③
写真③

13.MANIFATTURA DI DOMODOSSOLA s.p.a.

MANIFATTURA DI DOMODOSSOLA s.p.a.
MANIFATTURA DI DOMODOSSOLA s.p.a.

ミラノから北に70km。スイスの国境にほど近い街、ヴィラドッサーラにある〈MANIFATTURA DI DOMODOSSOLA s.p.a.〉は、1913年創業という老舗メーカー。長年の歴史で培った編み(ブレード)の技を活かしたベルトやカバンなどといったファッション小物を中心に、近年はインテリアやジュエリーなどにも分野を広げている。JAPAN SHOPヘの初出展となった今年は、バリエーション豊富な同社のブレード製品の数々を紹介(写真①)。革や紐だけでなく、銅線やコルクといった新しい素材にチャレンジするなど、伝統の技術をさらに進化させる取り組みにも積極的だ(写真②③)。

写真①
写真①
写真②
写真②
写真③
写真③

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