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「ブルーミングブルーミー」ららぽーと立川立飛店(いなげや)――楽しめる売り場めざす(出来たてスポット)

[ 2016年2月17日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 いなげやは2015年12月、高級スーパー「ブルーミングブルーミー」の旗艦店を東京都立川市の商業施設内に開いた。イートイン型のすし店や健康食品の専門売り場といった非日常感あふれる売り場を演出し、家族客などが楽しみながら買い物をしている。

 商業施設「ららぽーと立川立飛」(東京都立川市)の1階に「ブルーミングブルーミーららぽーと立川立飛店」を出した。いなげやの本社ビルのすぐそばとあって、同社の本気度が随所でうかがえる。

 店の中央にあるのがイートイン型のすし店。約20席あり、来店客は買い物の最中に小腹を満たし、お酒も楽しめる。地元企業の魚力が運営し、握りたてのすしを出す。

 6種盛り「かなで」(1393円)を食べてみた。エビはみずみずしく弾力があり、赤く鮮やかなマグロは臭みがなくしっかりとした味わい。通常の食品スーパーで売られているパック入りのすしとは別物だ。

 魚力は鮮魚売り場も手がける。すしネタの味や鮮度が気に入れば、切り身を買って持ち帰ることもできる。外食とスーパーを一体化させた新たな試みだ。

 既存のスーパーにはない専門店のような売り場もある。700品目以上の健康食品をそろえた専用売り場ではスーパーフードの一種「味源 チアシード」(税抜き1180円)など他店で扱わない商品が多い。

 商品を手にじっくりと説明文を読んでいた60代女性は「他店にない珍しい健康食品がたくさん売っており楽しい」と満足げ。種類の多い植物油は用途に応じて商品が選べるよう、タブレット(多機能情報端末)を置いて商品の栄養素や効能が見比べられるようにしている。

 初年度の売り上げ目標は36億5千万円。開店から2カ月以上たつなか、同店の鈴木芳治店長は「客単価は想定通りだが、客数は想定の8割にとどまる」と課題を指摘する。

 ショッピングセンター内という立地を意識して高額商品やハレの日用の品ぞろえが多かった。今後は普段使いに使ってもらえるように「定番商品の品ぞろえも広げ、客数を増やしたい」(同)としている。

 同店の半径3キロメートル圏内には自社の競合店が10店以上あり、そうした店とのすみ分けも課題だ。いなげやの木村博尚専務は「各コーナーで仕掛けた新しい試みが既存店との差別化につながる」と話す。従来のスーパーにない売り場やサービスで新たな需要を掘り起こし、限られた地域の中での成長を探る。

 一方で、「孫に野菜ジュースを買いに来たが、種類が多く何を買えば良いか戸惑う」(65歳男性)と新たな売り場に戸惑う来店客もいた。

 斬新な売り場構成で「訪れて楽しい店」を実現する一方で、店頭販促(POP)や試食などで商品を分かりやすくアピールすることもリピーターを増やす鍵となりそうだ。

(毛芝雄己)

《店舗概要》    
▽ 開店日    2015年12月10日 
▽ 所在地    東京都立川市泉町935番地の1 
▽ 売り場面積  2247平方メートル

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