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メニュー、母国語で表示、イオン、グループ飲食店で実験。

[ 2017年3月20日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 イオンはグループの飲食店で、来店客の国籍に合わせてメニューの表記言語を自動で切り替える端末の運用実験を始めた。あらかじめパスポート情報などを登録したICカードをかざすと、日本語で書かれたメニューが客の母国語で読めるようになる。総務省などと取り組む、2020年の東京五輪に向けた訪日客対策の一環。幅広い事業者が利用しやすい仕組みを構築し、普及を目指す。

 グループで外食事業を手掛けるイオンイーハート(千葉市)が、千葉県成田市や千葉市の店舗で始めた。店舗に専用のタブレットを配備。あらかじめICカードやスマートフォン(スマホ)に登録した国籍などの情報を読み取らせると、それぞれの母国語でメニューが読めるようになる。

 フォント開発販売のモリサワ(大阪市)が開発した多言語対応サービス「カタログポケット」を活用する。英語、中国語、韓国語、タイ語に対応。メニュー画面で気になる商品を指で触れると、各人の母国語で解説が表示されるほか、機械音声で読み上げるようにもできる。

 イスラム教徒向けのハラル表記や食べ方など、日本語のメニューにもともとない情報を追加することもできる。各導入店が、よく聞かれる質問に対する回答を登録することもできる。

 実験には、日本航空の外国籍の客室乗務員約200人が参加。パスポートの情報を登録したICカードをもち、いかにストレス無くサービスを使えるか見極める。他の事業者とも連携し、同様の情報を活用し、外食のほか多言語での地図案内や、ホテルのチェックイン、小売店での免税手続きの簡素化などにもつなげたい考えだ。

 官民連携の一般社団法人「おもてなしICT協議会」(理事長・西宏章慶応大教授)の活動の一環。イオンは傘下に様々な小売店やサービス店をもつことから、実証実験に積極的に取り組む。

 ICカードなどに個人の属性を登録してもらえば、一人ひとりに合ったきめ細かなサービスが可能になる。一方、パスポート情報などを登録することには抵抗も予想される。20年の実用化に向け、強い利便性を訴えられる実績を先に築く。(中川雅之)

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