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アマゾン、自社で効率配送、物流、逆風にもひるまず、提携先の倉庫活用(宅配クライシス)

[ 2017年4月19日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 荷物の急増と人手不足が物流業界を揺るがすなか、アマゾンジャパン(東京・目黒)は自社の物流網を使って商品を効率的に配送する仕組みを導入する。百貨店やドラッグストアと組み、注文があった商品を提携先の店舗から消費者に運ぶ。ヤマト運輸が当日配送の受託をやめる方針を固めるなどアマゾンには逆風も吹くが、自社物流の活用で短時間で届けられる商品の幅を広げる。

 ドラッグストアのココカラファインとマツモトキヨシ、百貨店では三越日本橋本店(東京・中央)と組み、18日からそれぞれの店舗にある商品の販売を始めた。有料会員向けのサービス「プライムナウ」として展開し、利用者は年会費3900円の会員になり専用のアプリを使って注文する。

 アマゾンの通常のネット通販では、商品の多くを自社の倉庫からヤマト運輸などの宅配便で配送している。プライムナウの場合、商品の配達にアマゾンが契約した物流会社の専用車を利用。これまではアマゾンが自社で仕入れた商品を専用の倉庫から配達していたが、今後は専用車が提携先の店舗に立ち寄って商品を引き取り、購入者に届ける仕組みを加える。

 3社との提携で販売する商品を約5000点多い7万点に増やす。化粧品や総菜など少量多品種の商品を短時間で運ぶには大規模な倉庫が必要だが、倉庫を確保しにくい都市部でも店舗の商品を販売することですぐに届けられる。まずは提携先の店舗が近くにある東京23区、神奈川県、千葉県の一部地域でサービスを始める。

 2500円以上の買い物で利用でき、会費のほかに最大1430円の送料がかかるが、条件によって無料になる。注文時に当日か翌日の配送時間を2時間単位で指定可能。一部の商品は注文から1時間で届ける。

 生鮮品の配送サービスも近く始める方針で、冷蔵品などに対応した専用の物流網を設け賞味期限までの期間が短い食品などを扱えるようにする。

 アマゾンを巡っては荷物の急増で、ヤマト運輸が当日配送サービスの受託から撤退する方針を固め、運賃の引き上げも要求。ヤマト撤退でサービスの縮小を余儀なくされるとの見方も出ていた。競合するネット通販会社の間では物流会社の負担を減らそうという機運も高まっているが、アマゾンは自社専用の物流網をもつ強みを生かし配送のサービス向上を進める。

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