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建築家・デザイナー西尾健史さん――変形する家具、住空間一変、10年後も息づくデザイン。

[ 2017年8月9日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 「ニュー・アクション」をテーマにしたユニークな家具ブランド「DAYS.」(デイズ)は全て自ら手作業で作り上げた。新たな可動性を備え、機能的。6月の国際見本市「インテリアライフスタイル東京2017」で「ヤングデザイナーズアワード」を受賞した。

 作品の1つ「アコーディオン・ラック・シェルフ」は左右の柱が蛇腹状で、柱を渡る丸棒とトレーの裏のげたの歯のような突起がかみ合って固定される。高さなどを自由にカスタマイズでき、その日の気分で形状を変え、使わないときは折り畳める。「固定概念を取り払い、自在に姿や位置を変え、住空間の雰囲気を一変させる家具を狙った」

 素材は木材を繊維状にほぐして接着剤を配合し成型した繊維板の一種、MDF(中密度繊維板)を使用。軽くて組み立ても簡単だ。トレーは青の濃淡、茶、カーキ、グレーの5色と無塗装の木質をそろえた。

 もう1つは手軽に持ち運びできる壁掛け家具「ウォル」。手提げのバッグをイメージし、使うときはバッグを開けるように棚が現れる。使わないときはバッグを閉めるように折り畳み、壁のアクセントになる。

 2009年から15年ごろまで参加した千葉県松戸市でのまちづくりプロジェクト「MAD Cityプロジェクト」。空き家や空き店舗で使い手とともに、DIYを生かしたリノベーションや祭りなどイベント用の什器(じゅうき)制作を手掛けてきた経験が生きた。

 「作った後も変化を続ける空間に携わりたい」。総合的なモノづくりを提唱するドイツのバウハウスの影響を受け、クライアントがあってのモノづくりから、自らの思いを込めた自由な発想にたどり着いた。「10年後も同じものがほしいといわれるような生き残るデザイン」に目標を定める。

 来年2月、DIYが盛んな独フランクフルトの国際消費財見本市「アンビエンテ」に招待された。完成品もキット販売も可能なデイズの商品力を世界に問う。

(ホームファッションコーディネーター 堀和子)

 にしお・たけし 1983年長崎県生まれ。山口大学で建築を学び、2006年卒業し上京。昼は設計事務所で勤務し、夜は桑沢デザイン研究所でデザインを学ぶ。13年デザイン事務所「DAYS.」設立。初めて制作した家具「DAYS.」(デイズ)が「インテリアライフスタイル東京2017ヤングデザイナーズアワード」を受賞。

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