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ヨンドシーHD、ブライダル、絞り込み裏目、一生一度だから「迷いたい」、路面店、再び品数増。

[ 2017年8月14日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 宝飾品店「4℃」を展開するヨンドシーホールディングス(HD)が、ブライダル宝飾の戦略を見直している。昨年5月に品ぞろえを売れ筋に絞ったところ、裏目に出て売れ行きが落ちた。「一生に一度の買い物」では選びやすさより選択肢の多さを喜ぶ消費者が多いと判断。今月末にかけて路面店の品ぞろえを膨らませ、選ぶ楽しさを取り戻す。

 「売れ筋商品に絞り込んだことは結果的に失敗だった」。鈴木秀典社長はこう振り返る。同社は昨年5月、ブライダル宝飾品の販売効率化を決断した。別々の商品を並べていた百貨店内の売り場と、路面店の品ぞろえを統一。定番商品を中心とした240型に絞った。

 同社は「消費者は買う場所にかかわらず、売れ筋商品の中から選ぶ」と予想していた。米コロンビア大教授による有名な「ジャムの法則」の実験では、24種類のジャムと6種類のジャムを並べた売り場では、後者がはるかに売り上げが良かった。選択肢が多すぎると選びにくいと考えられるためだ。

 しかし、ブライダル宝飾ではその法則は通じなかった。一生に一度の購入だけに、一般的な人気が高くない品を含めて「様々な商品から選びたい、迷いたい」という需要の強さに気付いたという。百貨店での接客時間は平均約20分、路面店は2時間ほどと、滞在時間や訪れる目的も異なった。

 2016年度のジュエリー事業の既存店売上高は、6年ぶりに前年実績を下回った。会社全体の業績は好調だったが、主力のブライダルの苦戦には危機感が広がった。

 同社は改めて、百貨店と路面店を差別化する。狭い百貨店の売り場では売れ筋の150型ほどに絞るが、路面店は月末までに順次、122型の新商品を投入する。20万円以上と高価格帯の婚約・結婚指輪を充実させ、素材やデザイン面で特徴を打ち出す。

 また、百貨店側の要請に応じて参加してきたブライダルフェアの代わりに、自社でイベントを開いていく。百貨店では「会社によって値引き率が徐々に大きくなり開催時期も長くなった」(鈴木社長)ためだ。

 これまでは地域ごとに店舗を一括管理していたが、今年3月、ブライダル宝飾だけの販売組織を設立した。特別感ある店作りやニーズに合わせた独自商品を増やし、ブライダル宝飾の再浮上を目指す。(原欣宏)

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