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店舗にシニアの憩いの場、ウエルシアHD、3年で3倍に、地域の住民、自由に交流。

[ 2017年8月23日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 ドラッグストア最大手のウエルシアホールディングス(HD)は2019年度末までに「ウエルカフェ」と呼ぶフリースペースを備える店舗を現在の3倍の300店に増やす。買い物客が自由に利用できる交流の場と位置付け、高齢者向けの地域活動の会場としての活用を促す。高齢化が進むなか、これまでドラッグストアへの来店が少なかったシニア層を店舗に呼び込む。

 ウエルカフェは15年から設置を始めた。店内に20平方メートル前後を確保し、机や椅子を置く。売り場面積が800平方メートルを超える中型以上の店舗を対象に現在は約100店に設置。今後も新規出店や既存店の改装に合わせ、導入店舗を増やす。

 スーパーやコンビニエンスストアが設ける飲食用のスペース「イートイン」とは異なり、地域の住民が自由に利用できる交流の場と位置づける。主にシニア層を想定し、買い物前後の休憩やおしゃべりなどでの利用を見込む。地域活動にも開放し、現在は地域包括支援センターが認知症カフェを開催している。

 ウエルシアHDは1500を超す店舗を関東・東海・関西を中心に展開している。ウエルカフェを設ける店舗は各地区に満遍なく展開し、それぞれの店舗で地域との連携強化を目指す。池野隆光会長は「自治体や地域との連携は待ちの姿勢では実現しない。自ら売り込んで地域活動でのウエルカフェの利用を促すことが必要だ」と話す。

 薬剤師による薬の飲み方の説明会を開くなど、ウエルカフェは店舗の従業員と地域住民との交流にも活用。ウエルカフェを目的に来店する利用者を増やし、ついで買いにもつなげる。

 成長が続くドラッグストア業界は16年度の市場規模が15年度比5・9%増の6兆4916億円となり、初めて百貨店を上回った。利用者層の拡大が市場の伸びを支えており、増加が続く訪日外国人(インバウンド)に加え、これまで利用が少なかったシニア層を取り込むことでスーパーやコンビニなど競合する小売りの顧客も奪いつつある。

 ウエルシアHDは人口減少が続くなか、高齢者など地域の医療ニーズに対応した「ウエルシアモデル」で成長の確保を目指している。19年度末までに24時間営業を4倍の400店に広げ、深夜早朝の急な薬の需要に対応する。ほかにも全店のトイレの便座を人工肛門や人工ぼうこうの患者が利用しやすい形状に切り替える計画。ウエルカフェ設置店舗の拡大にも取り組み、地域との連携強化につなげる考えだ。

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