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家飲みスタイル最前線特集――スーパー、売り場を工夫、個性的商品そろえる、イオン、、「お酒の本」も一緒に。

[ 2017年9月27日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 家飲みの楽しみ方が広がる中、スーパー各社も大手メーカー品を並べて価格訴求するだけでは競合との違いを打ち出せなくなった。売り場での提案を工夫したり、消費トレンドを先読みした個性的な酒の扱いを増やしたりしている。

 食品スーパー大手のマルエツは5月、改装オープンした「マルエツ国領店」(東京都調布市)の酒類売り場でスパークリングワインの冷蔵販売を始めた。同店は駅近くに立地するため、駅からの家への帰宅途中に利用する客は多い。350ミリリットル入りのハーフボトルや200ミリリットル入りといった小容量を充実して単身世帯など少人数世帯の取り込みも狙う。

 さらに冷蔵して売ることで「家に持ち帰ってすぐに飲めるワインとして提案したい」(同社)。小容量という飲み切りやすいサイズをそろえることで、自分好みのワインの味を確かめたいというニーズにも対応する。

 酒と本を組み合わせた売り場を作るのはイオンリテールだ。総合スーパー(GMS)の「イオン狭山店」(埼玉県狭山市)の酒売り場ではワインや日本酒、おつまみの本といった酒にまつわる書籍が並ぶ。

 同店は書店チェーンの未来屋書店が連携して「ブックカフェ」を展開。購入前の書籍を持ち込めるカフェスペースだけでなく、酒の売り場でも書籍を扱う。

 売り場提案にとどまらず、個性的な酒の品ぞろえを充実させる動きも広がる。

 外食で個性的な風味を味わえると人気になったクラフトビール。ライフコーポレーションは製造から販売まで冷蔵温度帯で管理した「J―CRAFT」シリーズを25店で展開する。醸造所の出来たての味を楽しめると消費者の支持を得つつある。

 成城石井は蒸留酒のジンで小規模生産の「クラフトジン」を30品そろえる。ジン全体でも商品数を前年の1・6倍の50品に増やした。ジンはもともとカクテルに使われることが多かったが、炭酸水で割るシンプルな飲み方でそれぞれの商品の持つ個性的な風味を楽しめる点を訴求する。

 販売するのは日本初のジン専門蒸留所で造られた「季の美 京都ドライジン」(700ミリリットル入りで税別5千円)など。同品はサンショウやユズ、玉露を使って風味を付けた「和風ジン」だ。

 6月に施行された改正酒税法などにより、スーパーではビールなど酒類の店頭価格が軒並み上昇した。価格競争からの脱却を求められるなか、家飲みで楽しむ酒の幅が広がっていることは大きな商機でもある。

 消費者に選ばれる店になるためには、売り場でつい手に取りたくなるような提案や品ぞろえは欠かせない。家飲み需要の取り込みはスーパー各社の競争力にも直結しそうだ。

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