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ブルーミングブルーミーグランエミオ大泉学園店(いなげや)――普段使いも高級食材も(出来たてスポット)

[ 2017年9月27日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 食品スーパーのいなげやは14日、東京・練馬に「ブルーミングブルーミー グランエミオ大泉学園店」を開いた。店内には傘下の高級スーパーの三浦屋も出店。ふだん使いのスーパーでありながら、こだわりの高価格帯の食材まで幅広く扱う。駅前の立地とあって生鮮や総菜の売り場では、料理の「時短」を訴求した商品も増やした。

 店は大泉学園駅の北口から出てすぐの場所にある。売り場面積は約850平方メートルと同社の中では小型だが、大きく2つの特徴を持つ。1つはいなげやが2012年に買収した三浦屋と共同で出店したこと。もう1つは、いなげやが進める売り場作りのコンセプトを凝縮して提示することだ。

 「いなげやと三浦屋の組み合わせを試す店舗になる」と話すのは、いなげやの成瀬直人社長。同店のスペースには15年から三浦屋が単独で店を構えていた。高品質をうたう食材をメインに扱っていたが、中心客層はシニア層でふだん使いには適していなかった。

 そこでいなげやが出店し、三浦屋は売れ筋商品だけを販売する形に切り替えた。日常性の要素をいなげやがメインに担うことで「扱う食品の幅を広げ、互いの客層を補い合う」(成瀬社長)狙いだ。

 店内ではレジは別だが、いなげやと三浦屋が敷居なくつながっている。三浦屋からみても、いなげやの客の流入が期待でき、片岡孝司グルメグループ統括店長は「三浦屋の特徴を凝縮したアンテナショップにしたい」と話す。

 同店のもう一つの特徴が駅前立地に合わせた売り場作りだ。4つのキーワードからできている。健康、シニア、ローカル、そして料理の時間短縮を意識した「Ready to Eat、Heat、Cook(すぐ食べ、温め、調理できる)」。特に力を入れるのが時短と健康だ。

 時短では、共働き世帯や単身世帯の帰宅前の需要を見込む。青果や精肉などの生鮮食品それぞれで時短商品を「らくッキング」という店頭販促(POP)を掲げてコーナー化した。たとえば青果売り場ではカット野菜を充実させた。

 精肉では昨年稼働を始めた東京都武蔵村山市の精肉センターをフル活用。店内で精肉を加工せず、店舗運営の必要な人員も減らした。精肉売り場の面積は同社の通常店の半分程度だが、あらかじめ味付けをした肉など時短商品の比率は通常店の約2倍だ。

 健康という切り口では、栄養士が監修した弁当を総菜売り場で販売するほか、加工食品でも健康訴求の商品を目立つ場所にコーナー化して売る。

 スーパーの競争環境は厳しさを増す。イオンや西友などの大手は値下げを打ち出し、顧客の取り込みを進める。客足を遠のかせないためには競合店に対抗した値下げも求められるが、人手不足による人件費負担の増加が続く中では限度がある。価格勝負の消耗戦を避けるには他店にない品ぞろえで勝負するしかない。

 その点、いなげやは三浦屋のほかドラッグストア「ウェルパーク」も展開する。品ぞろえや客層の違う小売店を傘下に持つことは、他の食品スーパーとの違いを打ち出すための大きな武器となる。経営資源を最大限生かせるか、同店は重要な実験店になる。(今井拓也)

《店舗概要》   
▽開 店 日  2017年9月14日 
▽所 在 地  東京都練馬区東大泉1の28の1 グランエミオ大泉学園地下1階 
▽売り場面積  853平方メートル

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