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日経の紙面から

ユニー・ドンキ連合トップに聞く将来像――ドンキHD大原孝治社長、スマホ経済取り込む。

[ 2017年10月4日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 ――GMS不振の要因をどうみていますか。

 「消費行動やライフスタイルの変化に対応できていないことに尽きる。今のGMSは食品以外がまったく売れない。食品は生きていく上で欠かせないもの。一方、非食品はまさにライフスタイルになる。現状のGMSは消費者から『自分たちの価値観に合わない』と宣言されているに等しい」

 「変化対応をしていない業態や企業はダメになる。ユニーさんの衣料品の売り場には『エレガント』『マダム』といったカテゴリーがある。しかし、『マダム』なるものが今はどこにもいない」

 ――ドンキ流の変化対応とは何でしょうか

 「マーチャンダイジング(MD)への投資をやめないことだ。例えば、若者が買うスマートフォン(スマホ)ケース。iPhoneは4、5、6と進化し、若者はどんどんと買い替えていく。そのたびにスマホケースも変わり、今ではiPhone5用のケースはほとんど売れない。それでもドンキでは扱う」

 「はやり廃りが激しいなかでも、若者向けには死に筋でも、平気で取り扱うことが『ドンキは何でもある』と言われるゆえんだ。若者向けは利益にならない。それでも続けることが重要だ。これが10年後をつくる。10年前にドンキに来た世代は今、ニューファミリーになって来店している」

 ――今の若者をどう捉えますか。

 「一昔前、ドンキはヤンキーに強いと言われていた。今はヤンキー自体がいない。ヤンキー向けを一生懸命やっていてもダメ。今の若者は夜、外に出なくなった。どこにいるかと言えばスマホの中にいる。だからスマホの中に我々が入り込んで行かないといけない」

 「例えば、スマホゲームで、アバターに着させる服が800円もする。実物が手に入るわけでもなく、暴利だ。それでも若者は金を払っている。このスマホ課金が家計の負担にもなっている。ドンキの店舗でためたポイントで支払うことができないか。そんな仕組みの可能性を考えている」

 ――ネット通販の「アマゾン」をかなり意識されています。

 「アマゾンが消費者のライフスタイルに入り込んでいることは歓迎だ。私もよく利用している。ただ、流通業に入り込んで、データを根こそぎ持っていくのはノー。日本の小売りはEC(電子商取引)に戦々恐々としている。しかし、ネット通販は配送があるから、そんなにはもうからない」

 「当社の場合、1品単価450円、販管費比率20%で配送料は90円以内となる。これでは無理。アマゾンも仮に販管費比率が15%とすれば、(利幅を確保する)余力はないはずだ。アマゾンはIT(情報技術)で稼いでEコマースに投資、会員を集めてデータを蓄積する企業だと認識しないと間違う。対抗するにはネット通販ではなく、リアルの店舗でそれ以上の魅力をつくることだ」

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