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ビック、非・家電で成長探る、新型店「トイズ」「セレクト」発表、家族呼び込む玩具、地域対応の日用品。

[ 2017年10月23日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 家電量販店のビックカメラが非・家電分野に新たな成長を探る。玩具専門店「ビックトイズ」と医薬品や日用品を中心に地域に応じた品ぞろえを特徴とする「ビックカメラセレクト」という2つの新型店の出店に乗り出す。家電市場が伸び悩むなか、非・家電の商品を扱う新型店の展開で家電依存の収益構造からの脱却を目指す。

 20日に東京都内で開いた決算説明会で宮嶋宏幸社長は2つの新型店の展開について発表。「家電販売から進化・派生したビジネスを新たな成長領域にする」と意気込みを語った。

 ビックトイズの1号店は11月下旬、愛知県日進市に開く。セブン&アイ・ホールディングスが開設する商業施設「プライムツリー赤池」に入り、売り場面積は750平方メートル。品ぞろえはブロック玩具などの知育玩具を中心に構成し、ゲーム機も扱う。絵本や子育てに関する書籍などの販売も検討し、商業施設を訪れる家族連れを呼び込む。

 ビックカメラはこれまで自社の家電量販店の店内に玩具売り場を展開してきた。2017年8月期の玩具販売は122億円となり、ここ5年でほぼ倍増している。ビックトイズの全国展開によって、今後3〜5年をめどに玩具の売上高をさらに倍増する考えだ。

 少子化が続くなかでも祖父母を加えた「シックスポケット」の財布からお金が流れ込む国内の玩具市場は堅調に推移。日本玩具協会(東京・墨田)によると、玩具の主要10分野の16年度の国内市場規模は5158億円となり、15年度比で3・2%伸びた。

 玩具販売でもインターネット通販は台頭し、米国では玩具専門店チェーン大手のトイザラスが経営破綻に追い込まれた。ビックカメラは「親でも子供が欲しがっているものが何なのか、店舗でなければ分からない」(ビックカメラトイズ事業部の渡辺映二郎部長)という幼児向けの知育玩具を中心に売り場を構成。従業員による接客など実店舗が持つ強みを集客に生かす。

 一方、ビックカメラセレクトは11月、東京・原宿に1号店を開く。初進出となる原宿の店舗では医薬品や日用品などを中心に扱い、売り場面積は340平方メートル。宮嶋社長は「家電が主体の既存店は大型家電を展示するための一定のスペースが必要だった。ビックカメラセレクトは好立地であれば、狭小地でも出店していきたい」と述べた。

 今後の店舗モデル開発の実験店という意味合いもあるビックカメラセレクトでは出店する場所に応じ、酒類や自転車なども選択肢に加えて柔軟に品ぞろえを変更しながら全国出店を目指す。

 ビックカメラの17年8月期の連結売上高は7906億円。16年8月期を1・5%上回り、宮嶋社長は「足元の家電販売は堅調」と語った。ただ、ネット通販との競争も一段と激しくなるなか、実店舗での家電販売の先行きは不透明だ。

 現状、連結売上高に占める非・家電分野の割合が2割程度。国内家電市場の頭打ちが続くなか、ビックトイズやビックカメラセレクトの成否次第で収益構造が一変する可能性はある。

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