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ニトリ、物流ロボ導入、EC拡大へ準備着々、省力化でミスも削減。

[ 2017年12月6日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 ニトリホールディングスが物流施設へのロボット導入を進めている。大阪府内で子会社が運営する物流拠点に商品を保管する棚ごと動かすロボットを新たに採用した。川崎市内の拠点にもすでに別のロボットを導入している。人手不足が課題となるなか、物流現場の省力化を進めることでインターネット通販事業の拡大に備える。

 物流子会社のホームロジスティクス(札幌市)が運営する西日本通販発送センター(大阪府茨木市)に10月、搬送ロボット「バトラー」を導入した。バトラーは商品が並ぶ棚の下に潜り込み、作業員のいる場所まで棚ごと運ぶ。入出荷の際に商品ごとに分かれた棚を探して作業員が倉庫内を歩き回ることはなくなる。

 「物流現場はいつも人手が不足している。疲労からピッキングでミスが発生するというデータもある」。ホームロジスティクスの松浦学社長はバトラー導入の意義をこう強調する。バトラーの導入によって、棚から必要な商品を取り出す作業の効率は4・2倍の高まるという。

 バトラーはインド発のスタートアップ企業、GreyOrange(グレイオレンジ、シンガポール)が開発し、インドではネット通販最大手のフリップカートなどがすでに導入している。日本での採用はニトリが初めて。「ロボットを多数視察してメーカーとユーザーの声を聞いてきた」という松浦社長はバトラー採用の理由について、ロボットを動かす人工知能(AI)の性能や「研究開発に300人以上を充てているグレイオレンジの体制」を挙げた。

 ネット通販市場が拡大するなか、物流現場では負担増加や人手不足などが課題となっている。ニトリでもネットなどの通販も伸びる一方だ。2013年2月期に84億円だった通販売上高は17年2月期は226億円と、5年で2・7倍にまで成長した。

 ニトリは2016年にも川崎市内にある通販専用拠点にノルウェー企業が開発した自動倉庫システム「オートストア」を導入している。商品の入ったコンテナを出荷作業にあたる従業員のいる場所まで自動で届けるという仕組みだ。オートストアが対応する商品は3辺が60センチメートル、40センチメートル、30センチメートルのサイズまで。今回のバトラーは3辺が100センチメートル、100センチメートル、200センチメートルのサイズの商品を運ぶことができる。

 西日本通販発送センターで扱う商品は約1万4000種類。バトラーはこのうちの8割の商品に対応する。導入に伴う投資額は明らかにしていないものの、省力化などで「長くなっても4年で投資回収できる」と松浦社長は話す。

 ニトリは店舗展開と合わせ、全国に「営業所」と呼ぶ配送センターを設置。海外生産した大型家具の国内での陸送距離を短くするといった効率的な物流網も強みに成長してきた。拡大するネット通販では今後、大型家具への対応も求められる。物流業界全般の人手不足が続くなか、店舗向け配送を含めた一段の効率化へ取り組みは続く。(花田亮輔)

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