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日経の紙面から

日本空港ビル副社長に就任する、三越伊勢丹HD元社長の大西氏、羽田、日本のショールームに、各地の逸品、訪日客に提案。

[ 2018年6月6日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 三越伊勢丹ホールディングス(HD)元社長の大西洋氏は今月末、羽田空港のターミナルビル運営などを手掛ける日本空港ビルデングの副社長に就く。多くのオファーの中からなぜ日本空港ビルデングを選んだのか。今後どんな事業に取り組むのかを大西氏に聞いた。

 ――三越伊勢丹HDを退任した昨年以降、国内外から数多くのオファーがありましたが、なぜ日本空港ビルなのでしょうか。

 「昨年7月に日本空港ビルの特別顧問に就いて、羽田空港の事業としてのポテンシャルの高さを感じた。羽田はインバウンド(訪日外国人)が最初に降り立つ日本の表玄関。2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて再開発プロジェクトも多い。訪日客年間4000万人時代に向けて、担当することになる羽田を舞台にした新規事業の開発はとてもやりがいがあることだ」

 「(日本空港ビルの子会社として設立され、社長になる)羽田未来総合研究所は小さな所帯になるが、だからこそいい。既存の枠組みにとらわれず、全く新しいことに挑戦できる」

 ――実際、どんなことに取り組みますか。

 「今の個人消費の大きなテーマはアートやカルチャー。東京五輪後はこの傾向がさらに強まるだろう。地方創生や人材育成、マーケティングなど三越伊勢丹HD時代に取り組んだテーマを、羽田という新たな舞台で挑戦していきたい」

 「アートやカルチャー、ファッション、IT(情報技術)のスタートアップなどは今、それぞれの業界内で新しいことに取り組んでいるが、こうした多様な業界の人たちをつなぐ場が必要だ。いろいろな人が交わることが新しい価値創造につながる。その場を羽田で実現していきたい。その役割を果たすのが、羽田未来総合研究所だ」

 「具体的に地方創生の観点でいえば、全国各地にはすばらしい伝統工芸や、それに携わる職人さんがいる。アートやITとコラボすれば、新しいものが生まれてくる。そうしたものを羽田から世界に発信していきたい」

 ――現状での課題は何でしょうか。

 「今、日本の免税店の品ぞろえは海外ブランドが中心。各地域の逸品を並べて、日本土産として提案していくことはこれからの訪日客のニーズにもかなう。羽田を日本のショールームにしていきたい。大切なのは将来を見越してスピード感をもって取り組むことだ。まず、羽田空港のポータルサイトを刷新する。訪日客のお客様に必要な情報、どこよりも質の高い情報を網羅的に提供したい」

 ――大西さんは働き方改革に熱心に取り組んできた。現状についてどう思いますか。

 「小売業からは離れたが、関心は持ち続けている。お客様に一番近いところにいる販売スタッフの待遇改善は待ったなしだ。単に働く時間を短くすればいいわけではない。新しい価値を創造するために、仕事のやり方そのものを変えなければならない。新しい価値を生むためにはいろいろな人に会うことが大切。そういう場を羽田で実現したい」

(聞き手は永井伸雄)

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