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アスクル、ビル地下活用、都心に倉庫、効率配送。

[ 2018年7月4日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 アスクルは3日、ビルの地下にある荷物集積場を、コピー用紙などオフィス用品の一時倉庫に転用する実証実験を始めると発表した。従来は自社の物流拠点から直接運んでいたが、注文の多い品目は配送先の近くで在庫を持ち物流の無駄を省く。三井不動産グループもマンションの共用部に荷さばきスペースを設け、宅配を効率化する。点から点の配送だけでなく見過ごされてきた「面」も加えることで物流網を再整備する。

 アスクルは佐川急便と組み12日から始める。「東京ミッドタウン」(東京・港)の地下で実験を始め、今秋にも物流拠点として活用したい考え。

 物流拠点からビル内の倉庫までの配送をアスクルが担い、届いた荷物を佐川のスタッフが台車などでテナント企業へ運ぶ。都心部などを中心にこうした拠点を増やしていく考えだ。

 これまでアスクルは企業から注文があるたびに全国に9カ所ある自社の物流センターから運んでいた。注文の数量によってはトラックの荷物が満載にならないこともあり、配送コストがかさむ要因となっていた。

 新たな仕組みでは注文履歴などから安定した需要がある品目や量を予測。あらかじめビルの地下などに保管しておく。

 ビル内の配送を担当する佐川にとっても、トラックからの荷下ろしの頻度が下がり余分な人手をとられないなどメリットは大きい。テナント企業にとっては一部の商品が最短1時間程度で受け取れるようになり、遅配の心配がなくなる。

 人手不足が深刻になるなか、届け先までの最後の区間となる「ラストワンマイル」で宅配業者やインターネット通販企業は知恵を絞っている。

 三井不動産子会社の三井不動産レジデンシャルは、大型分譲マンションの共用部を荷さばきスペースとして使う「マンション内物流システム」を導入する。複数の宅配業者からの荷物を共用部に集約して各戸に届ける。

 ヤマト運輸は再配達を減らそうと、18年度末までにドラッグストアや駅構内など5000カ所に宅配ロッカーを設置。楽天は日本郵便と組み、全国2万カ所にある郵便局で荷物を受け取れるサービスを始めた。

 従来は倉庫業法により登録した業者でなければ商品を保管できなかった。今回、企業からの要望に応じ官庁側が法規制や運用を変更する経済産業省の「グレーゾーン解消制度」を利用する。

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