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イオン、美容や家具分社、スーパーから、専業に対抗。

[ 2018年8月29日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 イオン傘下で総合スーパー(GMS)を手掛けるイオンリテールは、2020年に子ども用品や美容関連など4分野の専門店を分社化する。事業規模は各社1500億〜2000億円程度。商品開発やマーケティングの機能を強化して専門性を高める。事業環境が厳しいGMSの収益改善を図り、他の専門店の分社化も視野に入れる。

 分社化の対象となる専門店は、子ども用品の「キッズリパブリック」、美容関連の「グラムビューティーク」、家具・雑貨の「ホームコーディ」、下着専門の「インナーカジュアル」。それぞれ商品開発や出退店、販売促進などの戦略や採算管理に責任を持たせる。

 準備段階として、各専門店に担当の事業部門を立ち上げ、こうした機能を委譲した。外部人材の採用も増やしている。

 イオンリテールには今回対象の4専門店を含め大小約20の商品分野がある。20年以降に状況をみて順次分社化する計画。イオンリテールは引き続き親会社として全体を統括する見込みだが、分社化で各分野の状況に応じた柔軟な経営判断がしやすくなるとみる。

 岡崎双一社長は「『強い専門』の確立に向け、GMSのあり方を根本的に見直す」と狙いを語る。今年社内で配布された資料には「2年後のイオンは、今とはまったく異なる組織に変わっています」と記された。

 想定する競合はニトリホールディングスや良品計画などSPA(製造小売り)で成長する各分野の有力企業だ。岡崎社長は「我々も専門店は完全にSPAにならなければいけない」と強調する。

 イオンは過去に酒販店「イオンリカー」や自転車店「イオンバイク」などを分社化した。特色ある商品や店舗を展開しなければ、SPAやネット通販に勝てないとの危機感がより強まっている。

 イオンリテールはイオングループの中核会社として、2018年2月期の営業収益は2兆1978億円を誇る。一方で営業利益率は0・5%にとどまり、利益率改善は最大の課題。分社化を契機に2〜3年内に3%まで改善する計画だ。

 分社化をしても、業績不振が続く場合などに整理する基準を明確にしなければ、責任の所在が曖昧になり親会社の足を引っ張りかねない。分社化の成否は総合路線を続けてきたイオンのGMS事業の今後を左右する。

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