日経メッセ > JAPAN SHOP > ニュース > 無料試着、アマゾンも、ネット通販、「サイズ不安」解消へ、手持ちとコーデ、ゾゾに対抗、事業者、送料負担は重荷。

日経の紙面から

無料試着、アマゾンも、ネット通販、「サイズ不安」解消へ、手持ちとコーデ、ゾゾに対抗、事業者、送料負担は重荷。

[ 2018年10月31日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 アマゾンジャパン(東京・目黒)は有料の「プライム会員」向けに無料試着サービス「プライム・ワードローブ」の提供を始めた。利用者は衣服や靴など気になる商品を自宅で試して、気に入った商品だけを購入する。通販各社は「試着ができない」という最大のボトルネックを解消するため利用しやすさを高めるサービスを講じるが、効果はまだ道半ばだ。

 アマゾンジャパンのプライム・ワードローブは、1回3〜8点を取り寄せて試着する。対象商品は衣料品や靴、バッグ、腕時計、ジュエリーなど数千ブランド。返品の際は、専用の箱に商品を入れて7日以内に送り返す。送料は無料。着払い伝票が梱包されているため、消費者は送料を立て替える必要がない。

 アマゾンジャパンはこれまでも30日以内なら無料で返品できるサービスを「アマゾンファッション」で手掛けていたが、いったん購入し、返品時に返金される仕組みとなっていた。プライム・ワードローブであれば消費者はお金をあらかじめ払う必要がなくなり、ネットでの衣服の購入や試着への心理的なハードルを下げられるとみている。

 国内のファッション通販市場では無料試着サービスが広がりを見せている。先行するのは、靴と衣料品のネット通販サイトを運営するロコンド。サービス開始当初から「自宅で試着」をうたった返品無料サービスを導入し、女性客から支持を集めて順調に取扱高を増やしてきた。

 「自宅が試着室になれば、隙間時間に試着できるほか、手持ちのアイテムと合わせて確認できるメリットがある」(ロコンド)。同業のマガシークも、17日から試着無料サービス「おうち de 試着」を始めた。

 一方で、国内最大の衣料品通販サイト「ゾゾタウン」を運営するZOZO(ゾゾ)は「試着不要」を目指す。全身を採寸できるボディースーツ「ゾゾスーツ」を利用者に無料で配り、取得した体形データをもとに、他ブランドの既製品であっても最適なサイズを提案する機能を提供する。サイズ違いを減らして返品率を下げるアプローチをとる。

 無料試着サービスは、利用者にとって便利な半面、事業者にとっては送料の負担が重荷となる。ロコンドの場合、2018年6〜8月期の返品率は26%。商品ごとにサイズ感に対するユーザーの口コミを集積して表示することで、前年同期から3ポイント減ったが、なお高水準だ。昨今の配送料引き上げの問題もあり、サービス維持には企業努力が求められる。

 競争が激しくなるなか、どのように顧客に便利さを訴えて購入頻度を高めてもらえるかが今後の課題となりそうだ。

ニュースの最新記事

PAGE TOP