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消費増税「値引き」で還元、コンビニ4社、ポイント2%分、メリット感じやすく。

[ 2019年8月21日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 10月の消費増税に合わせて始まるキャッシュレス決済のポイント還元策でセブン―イレブン・ジャパンなどコンビニエンスストア大手4社は、消費者の購入額から還元対象の2%分を支払時に差し引く。発生したポイントをその場で使えるようにし、後日ポイントが戻るよりも消費者にメリットが分かりやすいと判断した。アマゾンジャパン(東京・目黒)や一部スーパーでも即時還元を始める計画で、こうした動きが主流になる可能性がある。

 政府のポイント還元策は増税による消費の落ち込みの防止とキャッシュレス決済の普及を目的に2020年6月まで行われる。クレジットカードや電子マネー、QRコード決済などで代金を支払うとカード会社などのポイントで還元される。政府が還元分の原資を負担し中小企業は5%、大企業のフランチャイズチェーン(FC)に加盟する中小企業の場合も2%分を消費者が受け取れる。

 セブンイレブンとファミリーマート、ローソン、ミニストップのポイント還元の実施店舗では実質的に値引きすることで対応する。税込み金額が600円なら12円分が還元され、実際は588円となる。

 コンビニには直営店とFC店がある。政府の補助金が出るまで本部はFC店のポイント還元費用を立て替える。直営店は自社で負担する。クレジットカードやQRコード決済など種類を問わず同じ方法で還元する。

 ポイント還元策を巡ってはアマゾンジャパンも中小や個人事業者がネット通販に出品した商品の販売で、即時に5%を還元する方針。中小の店舗も一定の条件を満たせばカード会社などが提供する仕組みを利用して、同様の即時還元ができる。

 スーパーでは全国211社が加盟する共同仕入れ機構のシジシージャパン(CGC)が、自社で発行する電子マネーでポイントを即時還元する。同社の電子マネーは約90社が導入予定で、消費者がポイント還元の対象企業で買い物をした場合、5%分をその場で還元する。「買い物時に使える方が消費者は割安感が得られる」(同社)。消費者の節約志向を和らげる効果を期待する。

 政府はポイントを付与する方法を原則とし値引きと混同されかねない即時還元などを「例外」扱いしてきたが、コンビニ大手などが即時還元に取り組むことで同様の動きが広がる可能性がある。

 政府は各国よりも低いキャッシュレス決済比率を現在の20%程度から40%に引き上げる目標を掲げる。ポイント還元策を機に中小事業者にキャッシュレスを普及させる狙いだが、事業者の申請が遅れている。ポイントは決済業者が発行し申請してから補助金を受け取るまで2〜3カ月かかる。

 即時還元に取り組む企業が増えれば、ポイント還元の対象にならない小売店から反発を招きそうだ。小売りの業界団体の関係者は「コンビニや中小事業者が即時還元を始めれば大手スーパーも対応策を打つことになる」と話す。価格競争が激しくなる可能性がある。

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