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LEDで代替、各社競う、工場などの水銀灯照明――岩崎電気、消費電力9割減、オプティレッド、明るさ3割向上。

[ 2017年3月8日 / 日経産業新聞 ]

 岩崎電気など照明メーカー各社が工場や倉庫、建設現場などで使う産業用の発光ダイオード(LED)照明の開発に力を入れている。高天井用などの品ぞろえを拡充し、従来の水銀ランプなどからの置き換えを狙う。住宅向けのLED照明は普及率が9割を超え、市場が頭打ちになっている。伸びしろの大きい産業用の開拓に向け、各社は効率の高い照明の開発を急いでいる。

 岩崎電気は工事現場や建築現場を明るく照らせるLED照明を開発、このほど販売を始めた。「レディオックLEDアイランプ40W」は消費電力40ワットで、広く使われている500ワットの水銀ランプ並みの明るさを達成した。水銀ランプから置き換えれば、ほぼ同じ明るさで消費電力を90%以上削減できる。年間5万台の販売を目指している。

 オプティレッド・ライティング(東京・台東、安藤秀一社長)が開発したLED照明「ソレイユ」は従来の水銀ランプなどで使っていた反射笠をそのまま利用できる手軽さが売り。明るさも従来品より3割引き上げた。LED素子を増やしただけでなく、放熱機構や配線を工夫し、温度上昇を抑えることで発光効率を高めたという。

 三菱電機照明は工場など高い天井向けのベースライト「GTシリーズ」に電源別置きモデルを加えた。電源を本体から取り外して別に設置する構造で、本体重量は一体型と比べ600グラム軽い。天井の強度が足りず、今までLEDへの置き換えが難しかった小型の工場や倉庫などに売り込む。

 調査会社の富士経済(東京・中央)によると、LED照明の国内市場は2016年に前年比約200億円増え、5000億円を突破した。住宅やオフィス向けが伸び悩む一方、工場や倉庫などの産業施設向けや店舗向けが拡大している。

 市場拡大の背景には低価格化が進んだこともある。オプティレッドは昨年5月に発売した光源と器具を一体化したLEDベースライトの価格をわずか5カ月で改めた。工場の自動化やLED素子の大量仕入れなどで生産コストを削減。製品価格を数割程度引き下げた。

 岩崎電気は低価格製品の投入に加え、利益の確保を重視し高付加価値製品の開発も強化している。クレーンに取り付けられる耐振型や、オイルミストや高温などの特殊環境で使える製品を用意。作業現場での使いやすさを追求することで差別化を図る。

 パナソニックやアイリスオーヤマなども産業用のLED照明に注力しており、競争はさらに激化する可能性が高い。7日に都内で開幕した国際照明総合展「ライティング・フェア2017」でも、メーカー各社は工場や倉庫向けのLEDソリューションを競って展示した。ただ照らすだけではなく、工場の生産性向上につながるシステムとの一体販売など、価格面以外での工夫がますます重要になりそうだ。(ゼンフ・ミシャ)

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