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光子、1個ずつ観察可能、産総研が顕微鏡、色も判別。

[ 2017年4月13日 / 日本経済新聞 地方経済面 ]

 産業技術総合研究所(茨城県つくば市)は光を構成する素粒子である「光子」を1個ずつ観察できる「光子顕微鏡」=写真=を開発した。試料が発するわずかな光を超電導現象を利用した特殊なセンサーでとらえ、光子の色も識別する。生体細胞が発する微弱な光の観察など、幅広い用途での実用化を想定している。

 試料をカラー画像で観測する際は光学顕微鏡が使われるのが一般的。光学顕微鏡では試料の光をレンズで集めてCMOS(相補性金属酸化膜半導体)カメラなどで観察するが、光が弱いと画像が暗くなり観測できない。

 産総研は従来の光学顕微鏡では観測が難しい弱い光でも、光子を1個ずつ検出しながら色も判別できる顕微鏡を開発した。超電導薄膜からなるセンサーの検出部に光子が入ると、一時的に超電導状態が壊れ、電気抵抗が変わる。この抵抗値の変化から光子の波長を割り出してカラー画像を作る。

 今後はセンサーの感度向上に取り組む。生体細胞の発光の観察などのほか、半導体の結晶内の欠陥を見つけるといった用途での実用化を目指す。

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