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ナガサカIoTソリューションズ代表長坂喜久氏――LED照明にIoTで付加価値、カメラ内蔵、映像送る。

[ 2018年2月6日 / 日本経済新聞 地方経済面 ]

 ナガサカIoTソリューションズ(長野市)は、あらゆるモノがネットにつながるIoTと照明を組み合わせた機器の開発・販売を手掛ける。長坂喜久代表が富士通の関連会社を退職して2016年に起業した。大きな投資を避けてリスクを抑えつつ他社と差別化できる製品づくりに励む。

 ベンチャー企業などが入る長野県創業支援センター(長野市)の事務室。長坂代表が商品を見せてくれた。見た目は普通のLED照明。コンセントにつなぐと白い光を放つ。

 目の前にかざすと、パソコン画面に周囲の風景が表示される。実はLED管の先端に小型カメラが入っており無線でパソコンに情報が送られる。IoTの技術を生かした機器だ。

 オフィスや店舗などで蛍光灯からLED照明への切り替えが進む。こうした需要に合わせて商品を提案すれば様々な市場を開拓できる。防犯のほか店舗内で顧客の動線や商品の売れ行きを把握するのにも有効だ。

 長坂代表は富士通に36年間在籍し、主に生産管理部門でプログラムを作成したり工程管理の業務を手掛けたりした。十数年前に長野市の関連会社に異動しLED照明の事業を手掛けた。

 空港施設用にLED照明を売り込むなどしているうちにIoT機器として活用することを思いついた。「照明はどこにもある。工場に使えば生産業務を可視化できるのではないか」と考えた。ところが本社の判断で事業化が認められなかった。既に外部の企業に機器の試作を依頼していたこともあり、起業を決意した。

 15年に地元の千曲商工会議所(千曲市)の創業スクールに通ったところ、担当のコンサルタントから「もう事業計画はできている」と起業を後押しされた。16年2月の中小企業庁主催の全国創業スクール選手権では、参加した3050人中、8人のファイナリストに残った。同年4月に退職し、5月に起業した。自己資金と商工会議所の小規模事業者持続化補助金を使って事業を開始した。

 シニアとして起業したこともあり、リスクを負わないことを基本にしている。製品の生産は外部メーカーに委託している。県創業支援センターに入居したのも初期投資を抑えるためだ。

 起業後は顧客の環境に合うサービスの実現に試行錯誤している。建物の仕様によって電波をどのように設定したらいいかなど、実証試験を進めている。

 「機器の販売だけでは数が増えてコモディティー化(汎用化)する。付加価値を付けたい」(長坂代表)。今後は画像から得た情報を解析するアプリの開発や、業務改善のコンサルタントなども手掛ける方針だ。

(竹内雅人)

▽所在地 
長野市若里1−18−1長野県創業支援センター9号室
((電)026・217・0038)

▽代表社員略歴 
ながさか よしひさ 
富士通で生産現場の自動化システムの設計開発などに携わった後、関連会社で新規事業を担当。2016年創業。65歳。

▽事業所概要 
IoTシステムの開発・販売、ソリューション提供

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