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スマホで家電や照明制御、住宅設計から管理、一貫で、不動産業のクラスコ、センサーで侵入者察知。

[ 2018年7月11日 / 日本経済新聞 地方経済面 ]

 不動産業のクラスコ(金沢市)はスマートフォン(スマホ)で、家電などを制御できる住宅の設計、施工、管理を一括で手掛ける事業を始める。独自開発のアプリと連動させて遠隔で照明や空調、家電を切り替えたり、人感センサーと連携し不審者の侵入を察知したりできる。住宅のセキュリティーや消費者の利便性を高め、管理業務の拡大につなげる。

 7月中に、スマホで室内の各設備を操作できる住宅の設計から施工、管理までを手掛ける「SMABBY(スマビー)」を始める。一軒家だけでなく、マンション一棟の部屋全てをスマホ制御に対応させたい家主も対象とする。

 クラスコは子会社のクラスコテクノロジー(金沢市)を通じて、家電などを登録して操作できるスマホアプリを独自に開発した。各設備をネットにつなげられる中継機器を通じて、部屋内の設備をアプリと連動させる仕組みだ。

 クーラーや照明のほかテレビなどの家電類をスマホの画面をタップして操作できるようにする。環境センサーと連携させると、室内の温度・湿度をスマホで確認できる。

 室内のWEBカメラ、人感センサーと連携させることで不審者の侵入も監視もできるようにしてセキュリティー面も向上させる。すでにできあがっている部屋をスマホ制御に対応させるサービスも始める。金沢市内にモデルルームも設置しており、家主や他の不動産会社の視察を受け入れる。

 将来的にはクラスコの会員組織や、同社のリノベーション事業に加盟する全国の不動産管理業者とのつながりを活用して、フランチャイズチェーン(FC)展開も視野に入れる。

 全てのモノがネットにつながる「IoT」を活用した自社内の業務効率化にも取り組む。米アマゾン・ドット・コムのAIスピーカー「エコー」に声をかけるだけで、本社の空調や照明、ロボットそうじ機などを音声で制御できるようにする。

 同社は来夏までに、隣接する駐車場の敷地に新たな本社棟を建設する。投資額は1億〜2億円を見込む。クラスコの小村典弘社長は「(本社を拡張すると)広くなるため、電気や空調をつけたり消したりする負担が大きくなる」と語る。人手不足が深刻化する中、雑務にかかる手間を減らして、本業での生産性をさらに高める。

 調査会社のIDCジャパン(東京・千代田)によると、日本国内のIoT市場規模は2022年には17年比2倍の12兆4634億円に達すると予測する。「住宅内の家電製品の利用効率を向上させる『スマートホーム』関連の市場が伸びる」とし、「米国ベンダーがAIとIoTを組み合わせた新しいサービスの創出に力を入れる」と指摘する。こうした最新の技術を取り入れ、人手不足の緩和や消費者の利便性向上につなげようとする企業は今後も増えそうだ。(毛芝雄己)

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