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部品メーカーもCASE照準、東京ショーで技術披露。

[ 2019年10月28日 / 日経産業新聞 ]

 自動車部品メーカーが「100年に1度」という変革期で勝負をかける。24日に開かれた「東京モーターショー」では、自動運転、電動車などCASEに照準をあわせた様々な製品を出展した。完成車メーカーもEVでの戦略車を相次ぎ投入し、部品各社も先手を打つかたちで電動シフトへアクセルを踏み込む。

 「前方車や対向車を自動で検知し、トラブルを防ぎつつハイビーム走行を維持できる」(小糸製作所の有馬健司副社長)。小糸製作所はランプの照射を自動制御できる「『ブレードスキャン』ADB」を公開した。一般的にハイビームで走るのは、対向車や前方車がいない場合が多い。相手側のドライバーがまぶしく運転の妨げになるためだ。

 小糸製作所はランプに内蔵した発光ダイオード(LED)の前に、切れ目が入った丸い鏡を用意した。通常は鏡が1秒間に200回転して光源を放つ。センサーで対向車を検知すると、対向車に向かう光だけを遮光する。部分的にランプの光がなくなるため、対向車側はまぶしくない。

 12個のLEDで、300個分と同じ高精度の配光を可能にしている。電動車ではモーターで動くため、エンジン音がなく静粛性が高い。ただ、夜間に事故を防ぎ安全に走るためにも、クルマの「目」でもあるランプの役割が大きくなる。

 ホンダ系部品メーカーのケーヒンは、ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)などの電動車の電力制御に使う「パワーコントロールユニット」(PCU)の新モデルを公開した。小型・高性能化で搭載車の幅を広げていく。

 PCUを構成する部品の設計や仕様をゼロから見直した。複数のパーツをモジュール化し、部品点数を減らした。電圧を変換する「DC―DCコンバーター」など、現行は別配置していた部品も内蔵した。体積を10%ほど小さく、小型車に載せられるパッケージにした。ホンダが来年2月に発売する新型「フィット」のHVモデルにも搭載されるもようだ。

 曙ブレーキ工業は乗用車向け電動ブレーキを出展した。電動ブレーキは電気信号で制御するため、ワイヤなど部品点数が大幅に減って軽量化できる。ブレーキの反応もよくなり、燃費の向上につながるという。

 車部品大手の独コンチネンタルは、立体的に画像や映像を表示できる3次元(3D)ディスプレーを日本で初公開した。情報を立体的に表示し、運転中でもカーナビゲーションシステムや警告などが視認しやすくなる。ディスプレー開発の米スタートアップ企業、レイアと共同開発した。

 「3Dバックライト」と呼ばれる光の向きを制御する特殊なバックライトを使って、3Dメガネをかけなくても立体的に見える。複雑な地図データも立体的にして分かりやすい。2022年にも量産開始を見込み、受注獲得に動く。

 独部品大手のマーレは、EVやHV向け電動パワーステアリング用モーターを年内にも日本で量産する。静岡県沼津市の工場で年間20万個を生産する。従来の電動パワステよりも、モーターだけで制御できる範囲が広がった。

 ハンドルがなくてもステアリングを調整できるため、将来は自動運転車への導入が見込める。現行の電動パワステに取り付ければ、運転者はハンドル操作が軽くなり、操縦が楽になる。現在はスロベニアと中国で生産し、主に欧州メーカーのEV向けに供給している。(浅山亮)

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