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連載コラム

適時適光 繊細な光への進化 ライティング・フェア2013レポート (前編)

[ 2013年6月14日 ]

2年に一度開催されるアジア最大級の照明展示会「ライティング・フェア2013」が3/5~3/8に開催されました。益々進化するLED照明も気になるところですが、今回はライティング・フェアと日本の代表的な照明デザイナーの職能集団であるIALD JAPANとのコラボレーション企画なども催され、照明器具の展示以外にも楽しみなイベントが数多く実施されました。

【IALD JAPANについて】
IALD=国際照明デザイナー協会は、米国シカゴに本部を持つ、世界最大のプロの照明デザイナーの職能集団で、現在全世界中に700名ほどの会員が登録しています。IALD JAPANはその協会に加盟する日本の代表的な照明デザイナー集団で、現在70名程が加盟しセミナーや研修を通じて照明デザインの啓蒙や職能の研鑚に取り組んでいます。
IALD JAPANホームページより引用 http://ialdjapan.jp/about.html

図1 開会式の様子

2011年に行われた前回のライティング・フェアでは特にダウンライトを中心としたインテリア照明等に言える事ですが、グレアレス、演色性の向上、色温度の美しさ等、光の質にこだわった器具が多く展示され、そのクオリティの高さに感心しました。また昨年の4月にドイツのフランフルトで開催された世界最大の照明見本市Light+Building 2012でも同様の流れを感じるとともに、LED照明の特徴を活かしたコンパクトな器具、建築と一体化したシームレスな器具、細かな制御が可能なコントロール技術などが多く見られました。日本のみならず世界レベルでみてもLED照明の進化のスピードには日々驚かされるばかりです。さらに大手照明メーカーでは半年に1度ほどのペースでLED照明の新商品が展開されていますので、2年前のライティング・フェアからどのような進化を遂げているのか期待が高まるところです。

まず、今回のライティング・フェアをみての率直な感想ですが、誰もが驚くような目立った製品やトピックスは多くなかったように思います。しかしながら、前回以上に器具の使い勝手や光の質といった一見しただけでは分かりにくい細かな部分にさらに磨きをかけ、より進化したLED照明が多く見られました。詳細は後程お伝えしますが2013年のライティング・フェアで気になったキーワードをいくつか挙げてみます。

色温度可変LED照明
以前は高価で機種の少なかった色温度可変のLED照明のバリエーションが増え価格も一般的になってきた。

LED照明のハイパワー化
10,000lmを超えるような光束を持つ器具が多く見られた。

ワイヤレス
ワイヤレス、かつ器具単体から制御できる調光制御システムが登場した。

LED電球(ランプ)の進化
交換式のLED電球(ランプ)のハイパワー化や製品のバリエーションが増えている。

有機ELの進化
有機EL照明の具体的な活用方法を示した試作品や製品が増加した。

今回のレポートでは上記のキーワードに触れながら、私が携わっている建築照明の視点から個人的に興味を持った照明器具をメーカーごとに紹介したいと思います。紹介する内容が多くなりますのでレポートは前編と後編に分けて報告します。また、レポートの後編ではライティング・フェアとIALD JAPANのコラボレーションイベント(国際シンポジウムやバスツアー等)、ライティング・フェアの会場である東京ビックサイトで開催されたIALD JAPAN主催のイベントである「Enlighten Asia in Japan 2013」についても紹介したいと思います。

パナソニック
前回のライティング・フェアでは演色性だけでなく光の波長をコントロールする事で、人の肌を美しく見せるLEDの光「美光色」がパナソニックのブースでは目立っていました。そして今回は照らした対象物をより鮮やかに見せる「彩光色」というLED照明が強くアピールされていました。また、すでに製品化されていますが展示会などでは紹介されているプルキンエ現象(暗くなると、青や緑の短波長色が明るく見え、赤などの長波長色が暗く見える現象)を利用して、夜間の視認性を高めた防犯照明「アカルミナ」に採用されているLED照明を「明光色」とし、「美光色・彩光色・明光色」の3本柱がパナソニックのLED照明の大きな特徴です。

図2 パナソニックのブース

図3 大画面を用いたプレゼンテーションで紹介される美光色と彩光色

図4 明光色の展示

美光色や彩光色は、独自の技術で光の波長を調整する事により、単に演色性の高さを示すRaの数値だけでなく、照らした対象物の見た目の美しさを重視したLED照明を作り出しています。ここ数年LED照明の高演色化が進んでいますが、Ra90以上のLED照明でも実際の見た目は本当に高演色なのだろうか?と思うことが多々あります。つまりRaの数値を高くするためだけのポイントだけを押さえたLED照明も少なくないという事です。従来光源の評価基準であったRa(平均演色評価数)の数値は、LED照明の評価には適していないという照明業界の方のお話も良く聞きます。美光色や彩光色といったLED照明はそれらの疑問に対する一つの提案のような気がします。

彩光色は美光色ほどの演色性(美光色はRa95、彩光色はRa84)を備えていませんが、生鮮食品や生花や植栽などを鮮やかに照らし出す事が可能である点が大きな特徴です。スーパー等の生鮮食品を美しく見せるというコンセプトのLED照明はこれまでも様々なメーカーから販売されています。その多くは赤味のあるLEDの光を加えたもので、赤っぽく照らされた生鮮食品は正直申し上げて私自身はあまり美しいと感じたことありませんが、彩光色はそれらのLED照明とは違ったアプローチで作られている為、その光は違和感のない自然な印象です。花や緑を美しく鮮やかに見せるので建築照明では植栽のライトアップに力を発揮しそうです。

図5 彩光色、美光色、従来LEDの比較
上段左、上段中央が彩光色、上段右が美光色、下段は全て従来のLED照明。上段の色味の鮮やかさや白の美しさ等が良くわかる。

図6 彩光色で鮮やかに照らされた桜
以前のパナソニックの展示会ではグリーンの植栽を照らした展示もあり違いが分かりやすかったが、植栽のバリエーションがもう少しあれば、より分かり易いプレゼンテーションになったと思われる。

その他では色温度可変のLEDペンダント照明(シンクロ調色LED)、有機EL、アレンジ調色などが気になりました。


図7~9 コントローラーによって色温度が変化するシンクロ調色LEDペンダント
照度を下げると色温度も下がり(色温度が低くなるほど赤味を帯びた電球色の光)、照度を上げると色温度も高く(白っぽい光)なるという仕組み。色温度は2200K~5000Kの間で調整可能。調光範囲は0~100%

図10 アレンジ調色のプレゼンテーション
時間によって施設の照明の色温度(2,200k~5,000k)や照度(調光範囲25~100%)がゆっくりと変化していくという提案(施設向け)。前回のライティング・フェアでプレゼンテーションされていたサーカディアンライティングと同様の考え方。

図11~13 実際にアレンジ調色を行ったプレゼンテーション

図14 アレンジ調色用の専用コントローラー
同社のライトマネージャーのようなコントローラー。シーンの設定や選択が可能。

図15、16 パナソニックの有機EL
既にユニット化され市場に展開され始めている。100ロット~の受注で価格は3万円程度になるという。

図17 品番が設定されている有機EL

コイズミ照明
コイズミ照明は高演色LEDを採用したcledy ace、多粒のLEDを大型のレンズで配光制御するcledy versa、COBタイプのLEDモジュールを反射鏡制御するcledy RD series等が最近の主力商品として良く知られています。今回の展示では光量がさらに増した導光板タイプのLED照明、COBタイプのLED照明を用いた10,000lmを超えるハイパワーなダウンライト等が印象に残りました。

図18 コイズミ照明のブース

図19、20 cledy versa(左)、cledy RD series(右)の展示の様子
コイズミの主力商品でもあるcledy ace、cledy versa、cledy RD seriesの紹介は前回のレポートをご覧ください。

住友化学とのコラボレーションによって生まれたcledy Light Panel Base Lightは導光板タイプのLED照明でアクリルパネル側面からLED照明を照射し、アクリルパネルを発光させます。ここ数年トレンドになりつつLED導光版タイプの照明です。その中でもこの製品はかなり早い段階から開発され、徐々にマイナーチェンジを行いクオリティを高めています。LEDをコイズミ照明、アクリルを住友化学が開発しています。アクリルに刻まれているドット柄は光源から遠くなる程、光を受けやすいようにドットの密度が高くなっています。明るさや、発光面の美しさは他メーカーの導光板製品と比べても一つ抜きに出ていると思います。

図21,22  cledy Light Panel Base Lightのアクリルパネル
エッジライトで均一に発光するようにアクリルのドット柄の密度を微妙に変化させている。

10,000lmを超えるCOBタイプのLEDダウンライトも近々登場するというインフォメーションもありました。従来光源と比較するとコンパクトメタルハライドランプ150wと同等、もしくはそれ以上の明るさを持つダウンライトになると思われます。通常コンパクトメタハラ150wクラスのダウンライトであれば埋め込み穴径は200~250mmが一般的ですが、紹介されているダウンライトは10,000lmでφ150mmという商品もあるようです。径が小さくなればグレアが気になるところですが、器具のコンパクトさは大きな魅力なのでどんなダウンライトになるか楽しみです。

図23、24 10,000lm、φ150のCOBタイプLEDダウンライトのインフォメーション
ハイパワーでありながらφ150という小径が魅力的なダウンライト

その他、φ100、白熱60wクラス、ON/OFFで定価4,300円から展開されるというローコストなPANEL DOWN LIGHTシリーズ、多粒のLEDの光を拡散板を使って柔らかい拡散光を作り出し、かつ拡散板を変える事で色温度も変更できるというダウンライト等も面白いと思いました。

図25、26 低コストが魅力のPANEL DOWN LIGHTシリーズ
面発光部分を斜めにした傾斜天井用ダウンライト兼ウォールウォッシャーダウンライトなども用意されており、特に住宅照明で力を発揮すると思われる。


図27、28、29 拡散版を用いたダウンライト
多粒のLED照明に拡散版を組み合わせて面発光させる。以前のコラムでも何度か紹介したPHILIPSのFortimo
LEDと同様の考え方を持った器具。大きなCOBタイプのLEDといった印象で、光が柔らかく拡散し、マルチシャドウが発生しにくい。青いLEDの光に拡散板をかぶせると色温度が変化する様が面白い。

大光電機
大光電機はブースの壁面に照明手法のディテールを、スケッチ風のグラフィックで解説したオリジナリティ溢れるプレゼンテーションが印象的ですが、そのプレゼンテーションも回を重ねるごとに見やすく分かりやすく進化しています。

図30 大光電機のブース

図31、32 壁面に記された建築化照明のディテール


図33、34 新しく登場したLEDライン照明「まくちゃん」のコンセプトや使い方も解説されている
蛍光灯やLEDライン照明を建築化照明として使用する場合、器具を隠す部材を幕板と呼ぶ。この幕板の効果を持つパーツを器具に組み込むことによって、照明器具を設置するだけで建築的な造作を設ける事無く、建築化照明のような効果を発揮する事ができる。大光電機は特に建築化照明用のLEDライン照明の種類が豊富である。

ブースを見ていると、これらのプレゼンテーションは照明業界の方はもちろんですが、建築設計の方が非常に熱心にチェックをしていたように思います。このような建築化照明のディテールまで細かく提案するプレゼンスタイルは、建築設計者の方にとっては自分の抱えているプロジェクトに直結しやすく、説明員とのコミュニケーションも取りやすい為、器具が採用される確率を大きく高めるのではないかと思います。

大光電機のブースでも10,000lmを超える光束を持つダウンライトシリーズが紹介されていました。大光電機のLED照明は明るさによってランクがLZ0.5、LZ1、LZ2、LZ3・・・といったように分けられており、数字が大きくなる程、明るさが増します。これまではLZ6(LZ6Cもある)までのシリーズが展開されていましたが、さらにパワーアップしたLZ8(8,000lm)、LZ8C(8,000lm)、LZ10(10,000lm)、LZ15C(15,000lm)が加わりました。15,000lmのダウンライトともなるとそのパワーはメタハラ250wクラスに匹敵するとの事で驚くばかりです。新しく加わったこのシリーズに関しては3,500k、4,000k、5,000kの3種類の色温度が用意されており、電球色(3,000k)はありません。また、調色が可能なダウンライトも紹介されていました。1,500lm、4,000lm、5,000lmなどが用意され、充分な明るさが期待できる上、2,700k~5,000kで調色可能、演色性も2,700k時にRa95、5,000k時にRa90と光の質も非常に期待が持てる仕様になっており、楽しみな器具です。

図35、36 新しく加わったLZシリーズ
一覧表の赤字が新しく加わったLZシリーズ。

図37 調光&調色ダウンライトの仕様一覧

ルートロン アスカ(以下ルートロン)
ルートロンは世界的に知られている調光器のメーカーです。前回のコラムでも紹介した画期的なワイヤレスの照明制御システムであるエナジー・トライパック・シリーズやEcoSystem対応のプリセット調光システムが大きく紹介されていました。これらの製品群はEcoSystem(エコシステム)と呼ばれ、非常に興味深いシステムです。

図38 ルートロン アスカのブース

エナジー・トライパックはPowPak(パウパック)と呼ばれる受信機と調光モジュール(もしくはON/OFFスイッチ)のような役割を持ったユニットと、ルートロン独自のEcoSystem対応LEDドライバー、そして専用リモコンというシンプルなシステムがあれば、複雑な配線をすることなく、照明器具を個別に調光したり、ON/OFFという操作をリモコンで行う事が可能です。専用のLEDドライバーに個別にアドレスを振っているためこのような事ができるそうです。調光モジュールタイプのPowPak(パウパック)を使用すれば最大32台までLED照明(EcoSystem対応LEDドライバーを搭載した)の接続が可能です。また、このシステムにはワイヤレスで連動する人感センサーや光センサーと組み合わせる事も可能です。面倒な配線等の施工の手間をかける事無く、センサーと連動した照明システムを導入できると同時に、時間や環境に合わせて無駄な光をカットできる為、省エネ性も向上します。ちなみにワイヤレスの有効範囲は半径約7mとの事ですのでその点はよく覚えておく必要がありそうです。

図39、40 エナジー・トライパック・シリーズ
専用ドライバーとPowPak(図39)、リモコンやセンサーなど(図40)

また、住宅や店舗などでよく使用されるプリセット調光システムGRAFIK Eye QSにもEcoSystem対応LEDドライバーを搭載したLED照明と組み合わせて使用するEcoSystem対応タイプが新しく発表されました。これまでは接続可能なゾーン数が6ゾーンまででしたが、最大16ゾーンまでと大幅に増えました。また、EcoSystem対応LEDドライバーを搭載したLED照明を使用すれば、照明器具を一筆書きのように配線しても施工後に細かな光の調整が可能になるため、施工手間も軽減する事が可能です。また施工後のゾーン分け等も容易に変更可能です。



図41 従来機とEcoSystem対応GRAFIK Eye QSのゾーンの考え方(ルートロンのカタログより)

ゾーンとは照明器具の点灯グループであり、従来機はゾーンごとに調光システムに接続していた。EcoSystem対応GRAFIK Eye QSの場合は照明器具と組み合わせている専用ドライバーにアドレスが設定してあるため一筆書きのような配線が可能。

図42 様々な照明メーカーがルートロンの新しい照明システムを採用している。

山田照明
山田照明のブースでもワイヤレスの技術を使ったZigBeeという照明制御システムが展示(参考出品)されていました。このシステムは前回のライティング・フェアでも展示されていましたが、今回はiPadで照明のコントロールができるようになった事、また色温度の調色が可能になるなどの進化をしていました。専用のチップを搭載した器具であれば双方向無線通信により器具を個別に制御する事が可能です。その為複雑な配線が必要ありません。また人感センサー等とも組み合わせる事ができるなど、先ほど紹介したルートロンのEcoSystemと同様のコンセプトを持った照明制御システムです。

図43 山田照明のブース


図44~46 iPadでZigbeeシステムをコントロールする様子
iPadを操作すると複数の照明器具の色温度や調光レベルが変化する。

図47 ZigBee対応の器具に搭載する基盤

その他では屋外用のLED照明でスポットライトを取り付けたポール照明、スパイク式のLEDアッパーライトが非常に使い易そうな印象を受けました。

図48 スポットライトとポールの組み合わせ
ランドスケープの照明計画を行う際はこのような器具を検討する事が多いが、実は選択肢が少ない。こういったコンセプトの器具が増える事は嬉しい限り。

図49 スパイクとフラッドライトを組み合わせた照明
スパイクにフラッドライトを組み合わせる事で、上向きで使用すれば地中埋設器具のような感覚で使用でき、首を傾けて使用すれば壁面等のライトアップに適したフラッドライトとして使用できる。ありそうでなかった新しいアイデアの照明器具。

ヤマギワ
ヤマギワのブースでは光色リンク調光と題して、色温度の調色が可能なLEDライン照明やペンダント照明がダイナミックに展示され、プログラムによって緩やかに調光・調色を繰り返していました。5%~100%の調光、色温度の調色は2,700k~4,300kの間で調整が可能です。ライン照明は単色タイプ(2,700k、3,000k、3,500k、4,000k)もあり、器具のモジュールは900mmタイプと1200mmタイプが用意されています。

図50 ヤマギワのブース

図51、52 調光・調色を行うLEDライン照明とLEDペンダント

図53、54 Xicato社のLEDユニットを採用したスポットライト
ヤマギワと言えばXシリーズでおなじみのXicato社のLEDユニットを採用したLEDスポットライトも展示されていた。

Xicato社のLED
これまでも何度かコラムで紹介しましたがXicato社(以下Xicato)のLEDモジュールはCOBタイプのLEDのように面発光するタイプであるため、反射鏡制御する照明に向いています。先ほど紹介したヤマギワのXシリーズのようなLED照明には少なかったグレアレスタイプのLED照明の登場に大きな影響を与えた存在だと思います。そのXicatoのLEDモジュールを採用したLED照明が森川製作所とHELEMのブースで見る事ができました。

森川製作所はハイクオリティな小型のLEDダウンライト等で知られるメーカーです。

図55 森川製作所のブース

図56 XicatoのLEDモジュールを採用したLEDダウンライト
反射鏡制御されたグレアレスLEDダウンライトの中ではコンパクトな埋め込み穴系φ100のダウンライト

HELEMは韓国のメーカーですがXicatoのLEDモジュールを使ってシンプルでクオリティの高い照明を展開しています。日本でのプロジェクトでも使用可能という事でしたので今後注目したいメーカーです。

図57 HELEMのブース

図58、59 XicatoのLEDモジュールを採用したスポットライト
無駄のないシンプルな形がどこにでも使いやすい。

図60、61  XicatoのLEDモジュールを採用したダウンライト
様々な種類のダウンライトがあり、グレアレス等も良く考慮されている。日本製の器具と比較しても全く遜色ないクオリティを備えている。

XicatoのLEDモジュールにはRa95のArtistモジュールなどもあるので、モジュールを変えるだけで高演色タイプの器具として使用できたり、モジュール自体がIP66の性能を有しているので軒下ダウンライトなど屋外でも使用可能な照明にも組み込みやすいというメリットが考えられます。今後のLED照明の展開にさらなる期待をします。

DNライティング
シームレスラインで知られるDNライティングはここ数年、LEDのライン照明のラインアップを非常に充実させてきています。さすがに建築化照明に特化しているメーカーだけにコンセプトや開発の着眼点も非常にマニアックなLEDライン照明が豊富に存在します。

図62 DNライティングのブース

近年のLEDハイパワー化の流れに合わせてDNライティングもナローとワイドの2種類の配光が選べるハイパワーなLEDライン照明を展開しています。その屋外用タイプのLEDライン照明が展示されていました。色温度(2,800k、3,000k、3,500k、4,200k、5,000k)、モジュール(617mm、917mm、1217mm、1517mm)ともに選択肢が多いためファサードのライトアップでは威力を発揮しそうです。また昨今LEDライン照明の流行のスタイルであるナロー配光が選べるため、真下からのライトアップの場合はかなり高い壁面にも有効だと思います。

図63、64 屋外用LEDライン照明

Ra96~98の高演色タイプのダウンライト、スポットライトが展開されているアルディラシリーズの展示も力が入っていました。

図65 アルディラシリーズのLEDと白熱電球の比較(写真の為実際の見え方と異なります。)
左側がアルディラ(20w)、右側が白熱電球(100w)。白熱電球よりも鮮やかに見える。

図66 棚下用のアルディラLEDダウンライト
光を当てた商品が美しく見える。Ra98の高演色棚下用LEDダウンライトは店舗照明では重宝されると思われる。

またユニット化されたフルカラータイプの有機ELも展示されていました。器具としても使用できそうな印象の有機ELです。


図67~69 フルカラータイプの有機EL
ベースに発光部分を取り付ける仕様。使い方次第では器具とし使用する事も可能であると思われる。

後編に続く

光のデザインレポート
執筆者:岡本 賢

岡本 賢(おかもと けん) 
照明デザイナー/Ripple design(リップルデザイン)代表

1977年愛媛県生まれ。2002年株式会社ライティング プランナーズ アソシエーツに入社し、幅広い分野のプロジェクトに参加し建築照明デザインを学ぶ。2007年独立し、Ripple designを設立。現在も様々な空間の照明計画を行っている。
URL http://ripple-design.jp

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