日経メッセ > ライティング・フェア > 連載コラム > 光のデザインレポート > カスタムライティング 照明器具から照明装置へ 「ホキ美術館」

連載コラム

カスタムライティング 照明器具から照明装置へ 「ホキ美術館」

[ 2011年3月7日 ]

今回のレポートは、美術館の展示照明にオールLEDを採用したホキ美術館を取材しました。ホキ美術館は世界的にも希少な写実絵画に特化した美術館で、2010年9月に竣工した新しい美術館です。展示だけに留まらず、美しい建築も大きな話題になっています。建築全体の照明計画はもちろん、微妙な色味の再現性が要求される美術館照明で、LEDがどのような使い方をされているのかという点に特に注目してみました。

また、今回はホキ美術館の設計を担当された日建設計の鈴木隆さんの解説による、ホキ美術館の建築探検ツアーに参加することができたため、建築設計の視点から見た照明についての考え方なども伺うことができ、非常に興味深い取材になりました。

図1
画像1:建築探検ツアーの様子

様々な年代の方が参加しています。若干女性の参加者が多いようです。

外観・外構の照明計画

まず、外観・外構の照明計画ですが、照明器具らしいものがほとんど見当たらず、美しい建築のフォルムが非常に印象的です。

図2
画像2:西側の外観1 駐車場からのアプローチ

図3
画像3:西側の外観2 駐車場からエントランスホールを見る

図4
画像4:西側の外観3 夜間は内部の光が漏れてくる

図5
画像5:東側の外観1 突き出したギャラリー

地中に埋まったような西側の外観とは対照的に、東側は地形の高低差を活かし細長く伸びたチューブ状のギャラリーが宙に浮いたような特徴的な形状をしています。日建設計の鈴木さんの解説によると、このギャラリーは柱を使用することなく約30mも突き出しているとのことで、重力を感じさせない不思議な浮遊感があります。

図6
画像6:東側の外観2 突き出した西側ギャラリーの下から見上げる

図7
画像7:東側ギャラリーライトアップ用のスポットライト

昼間に外観で唯一照明器具の存在を確認できるのが、宙に浮いた西側のギャラリーの底面をライトアップするためのスポットライトです。光源はコンパクトセラミックメタルハライドランプで、3台使用されています。光を照射するギャラリー底面が黒っぽい色のため、少し強めに光を当てているのだと思われます。実際に夜のライトアップされた状態をみて適量な光であると納得しました。ライトアップすることで昼間以上の浮遊感が演出されています。

図8
画像8:ライトアップされた西側のギャラリー1

図9
画像9:ライトアップされた西側のギャラリー2

図10
画像10:ギャラリーの作品を外からも少しだけ見ることができる

このライトアップに使用されているスポットライト以外に外観・外構では照明器具らしいものは見当たらないのですが、外構にはスロープや階段など照明が必要と思われるところがあります。注意してみると建物西側からエントランスに伸びるスロープには地中埋込みタイプのLEDインジケーターライトが設置されています。

図11
画像11:LEDインジケーターライト

直径70mmもない小さな照明であるため昼間はほとんどその存在を感じることはありません。このLED照明は取付ピッチ(間隔)に工夫がされていて、スロープの傾斜が緩い部分では広いピッチ(4~4.5m程度)で設置され、スロープを上ってエントランスに近づくにつれてピッチが狭く(1~1.5m程度)なっています。これにより照明が点灯した夜間では奥行や遠近感がより強調されて見えてきます。見ればなるほどと思いますし、実践する事自体は難しくない照明手法ですが、なかなか思いつかない効果的な手法です。

図12
画像12 スロープの奥行や傾斜を強調するLEDインジケーターライト

最も人が多く行き来すると思われる、西側の駐車場からエントランスまでのスロープ状のアプローチには、LEDインジケーターライトすらも設置されておらず、照明器具の存在は見当たりません。

図13
画像13:駐車場からのアプローチ

よく見るとアプローチの壁面側に細いスリットがあります。もしかしてスリットから建築化照明(間接照明)で壁面を照らしているのでは?と思って早速スリットを覗き込んでみたのですが、ここにも照明器具が見当たりません。

図14
画像14:アプローチ壁面の側溝

もう一度よくスリットの奥まで覗き込んでみると照明器具がありました。

図15
画像15 側溝に設置されたLEDテープライト

どのような角度から見ても器具が見えないように側溝の側壁に照明設置用のスリットが設けられ、そこにLEDのテープライトが設置されています。どのような角度からみても照明器具が見えないという事は、その分光の伸びや広がりは期待できなくなりますが、光源がそれほどハイパワーでないLEDであること、シンプルな建築の照明であることを考慮すると、これぐらい意図がはっきりした照明手法が建築とのバランスが良いのではないかと思います。

またこのような屋外における下からの建築化照明の手法は、演出的効果が高く、よく提案されるのですが、実は実現するのが難しい照明手法です。屋外の場合は雨が降るため、降雨時に水がたまる側溝に照明器具を設置すると水没の恐れがある為、実施段階に進むにつれ、この問題が消化できず最終的に実現に至らないケースが多くあります。ホキ美術館では側溝のスペースを深く取り、水没の危険を回避しています。側溝の中間あたりに設置されたエキスパンドメタルがゴミのたまりやすい側溝底面の目隠しの役目をしています(実際にその効果を狙ったものかは未確認です)。側溝底面から器具までの距離を大きく取れるのはコンパクトなLED照明ならではといえるでしょう。

図16
画像16:夜に側溝のLEDテープライトが点灯した状態

図17
画像17:アプローチと同じ手法で照らされる駐車場壁面

図18
画像18 階段の照明

アプローチと同様の照明手法が採用されています。

図19

図20

画像19、20:壁面に映し出される樹木の影

日中は天気が良いと周辺の樹木の影が壁面に映し出されます。明度の高いコンクリートの壁面がその効果をより高めています。自然光の照明デザインといえるでしょう。写真に写っているたくさんの金属の棒は美術館の周辺の樹木をモチーフにしたという手すりだそうです。手すりの影も樹木の陰と同じく面白い表情を見せてくれます。

図21画像21:手すりのモチーフになった周辺の杉林

図22画像22:手すりの影

美術館のインテリア照明

最も気になる美術館のインテリア照明ですが、建築内部の公共スペースはエントランス、ギャラリー、カフェ、トイレまで徹底的に同じ照明手法で統一された空間になっています。

図23
画像23:エントランスの照明

図24
画像24:エントランスホールの照明

図25
画像25:ギャラリースペースの照明1

図26
画像26:ギャラリースペースの照明2

美術館のインテリアの照明は、ランダムに開けられた天井の小さな穴に取り付けられたLED照明によって構成されています。このLED照明は直径わずか60mmのユニバーサルダウンライトで45度の首振りが可能な構造になっています。ギャラリースペースでは絵画が展示されている両サイドの壁面に近いエリアの天井にLED照明が取り付けられています。照明が設置されていない穴は館内の空調に利用されたり、スピーカーやスプリンクラーが設置されるなど、機能とデザインが一体になっています。

図27
画像27:天井に取り付けられたスピーカーやLED照明

展示照明をすべてLEDで確保しているという事で、私自身も照明設計者として気になる点がたくさんありました。

明るさはどうか?

照明に期待される機能として最も需要な事が明るさの確保です。ホキ美術館では小さなLED照明を多灯して1枚の作品を照らしています。1枚の作品に対してたくさんのLEDで照らしているとはいえ、明るさは本当に大丈夫だろうか?という疑問がありました。今回採用されているLED照明の消費電力は3w、配光は16°で小型ながらナローでパワーのある光を放つLEDです(1mの直下照度が約728lx ※電球色の照度データ)。絵のサイズによって違いますが、一枚の絵に対して10~30灯のLEDを使って照射しています。日建設計の鈴木さんによると、今回の計画では40号サイズ(40号のサイズ 人物画:1000mmx 803mm 風景画:1000mm x 727mm 海景画:1000mm x 652mm)の絵画に対して400lx以上の照度を確保することが目標で、採用したLED照明でその目標は達成されているそうです。ホキ美術館に展示されている絵画はリアリズムを追及した写実絵画であるため、その繊細さを来館者に伝えるために通常よりも明るい照度を設定しています。実際に照度計で展示壁面の鉛直面照度を計測したところ概ね500~600lx程度の照度が確保されていました。

ギャラリースペースは絵画への照明のみで床面への照明はほとんどありませんが、自然光が入らない展示空間の床面でも照度は約50lx程度あり、十分な明るさです。多くの空間が白色で統一されているため壁面に当てた照明のリバウンド光が空間に拡散しています。

またホキ美術館はいくつかに分かれたギャラリースペースごとに天井高さが異なります。LED照明は3w、16°配光の1種類しか使用していないので、天井高さの高い場所や、大きなサイズの絵画に対しては照明を多灯して照度を確保しています。

図28
画像28:天井高さの高いエリアの照明1 たくさんのLED照明で作品を照らす

図29
画像29:天井高さの高いエリアの照明2 他の場所に比べ穴の数も多い

図30
画像30:天井高さの高いエリアの照明3

色温度と調光制御・フォーカシング

良く注意して天井や壁面を見ていると、LEDの色温度が2種類あることが分かります。ほぼ同数の割合で3000Kと2700KのLEDが使用されています。これは実際に作品に光を当てて最も美しく見えた色温度を採用したそうです。この2種類の色温度はそれぞれの絵画が美しく見える状態に個別にフォーカシング(照明の照射方向の角度調整)がされています。ホキ美術館の展示照明が他の美術館の展示照明と大きく異なる点は、フォーカシングです。ホキ美術館に展示されている作品の作者のほとんどが、現役で活躍されているということもあり、各絵画のフォーカシングにはそれぞれの作者が立ち会い、作者自身が納得した光の状態がキープされています。2種類の色温度も作品毎に照らしている場所や光の密度が違っているそうです。

また、照明業界に携わる者ならば誰もが経験があることだと思いますが、たくさんのユニバーサルダウンライトのフォーカシングはとにかく大変です。1灯ずつ調整していては全体のバランスが分かりづらく、逆に、全ての照明を点灯した状態だと、今調整している照明がどこを照らしているのかを見失ったりします。
ホキ美術館では一つの絵画に対して10~30灯の照明が使われているので、本来フォーカシングの調整は大変なはずなのですが、フォーカシング作業を効率よく行うためにLED照明に工夫がされています。

図31
画像31:ネジ溝が切ってあるLED照明

日建設計の鈴木さんの解説によると、LED照明にはネジ溝が切られており、その部分にフォーカシングロッドと呼ばれるレーザーポインタを取り付けることで、調整している照明がどこを狙っているのか即座に分かり、作業の効率が大幅に向上したということです。

図32
画像32:フォーカシングロッドのイメージスケッチ

また、フォーカシングの際に各絵画に適した調光のレベルも調整されています。白熱電球やハロゲン電球を調光して明るさを落とすと、見慣れた電球の色味よりも少し赤みを帯びた光になり、色温度が若干低くなってしまいます。しかしLEDの場合は調光で光量を絞ってもほとんど色温度が変化しません。その特徴を活かし、それぞれの絵画に合わせた最適な明るさが調整されています。たくさんのLED照明は1.5m~2m間隔ごとに回路わけされており、そのゾーンごとで調光の微調整が可能だそうです。

グレア

LEDで最も懸念される問題の一つがグレアです。LED独特の輝度感は使い方を間違えると不快なグレアになってしまいます。ホキ美術館では小さなLED照明が多灯されているので、その輝度感を心配していましたが、先ほど紹介したネジの溝を切っている部分が、フードのような役割も果たし、ほぼ全ての照明が絵画に向けて照射されているため、作品を鑑賞するにあたりほとんどグレアを感じることはありません。グレアだけでなく、照明器具が完全に建築と一体化しているため照明器具の存在もほとんど感じることがありません。

図33
画像33:展示スペースのグレアはほとんど感じない

省エネ性

一台が3wのLED照明とはいえ、全体で約7300台使用されているとの事なので、結果的に省エネになっているのかという疑問がありました。しかし40号400lxをハロゲン電球で確保した場合と比較しても約58%消費電力削減が出来ているそうです。例えば12v50w中角配光のローボルトダイクロハロゲンランプの1mの直下照度は約4800lxです。それに対して今回採用されているLED照明の直下照度は728lxですからローボルトハロゲンランプと同等の明るさを得るには6~7台のLEDが必要になります。そうすると消費電力は約20w程度になり、半分以下の消費電力で同等の明るさを確保することが可能である事がわかります。直下照度のみの単純な比較なのでそれがそのまま今回のケースに当てはまるか一概には言えませんが、ハロゲン電球と比較して50%以上の消費電力の削減になるという事も納得です。

演色性

これまでLED照明の弱点の一つとして演色性があげられていました(当サイトは建築・照明関係者の方が多く閲覧されていると思いますので演色性についての説明は省略させて頂きます)。

近年急速に性能が向上しているLEDも少し前までは演色性が他の光源よりも低く、他の光源とは違う光色や独特の光の質で、一見しただけでLEDの光であると判別できていました。しかし最近ではRa90を超えるような高演色のLEDが次々に登場しています。しかし、LEDの演色性が大きく改善された現在でも、微妙な色味の再現が重要視される美術館でLED照明が採用された例は現段階ではあまり聞いたことがありません。

今回ホキ美術館で使用されているLEDは当然の事ながらRa90台後半の数値を持つ高演色LEDが採用されているものだと思っていましたが、実際に使用されているLEDはRa80台のLEDです。当然の事ながら計画の段階では高演色タイプのLED等も候補に挙がっていたそうなのですが実際にLEDの光を作品にあてて最も美しく見えたLEDが今回採用されたLEDだったそうです。

図34
画像34:ギャラリーの様子1

図35
画像35:ギャラリーの様子2

既に紹介しましたが、LEDの選定にはお施主さんや絵画の作者の方の意見も伺ったそうです。私自身照明設計をやっていますが、Raの数値を聞くまでは美術館用に特別に作られた高演色型のLEDだと思い込んでいました。実際に作品を見ていてもLED照明に良くある独特の違和感は全く感じられませんでした。

通常の美術館照明のセオリーでは演色性の高いハロゲン電球や高演色タイプの美術館用蛍光灯照明が採用されるところですが、LED照明の演色性は従来光源とは違った考え方をしなければならないのかもしれません。

美術館照明にLED照明を採用するにあたり、どのような経緯や課題があったのか、ホキ美術館の照明計画を担当された有限会社サワダライティングデザイン&アナリシス代表取締役の澤田隆一さんにお話をお伺いすることができました。

図36
画像36:有限会社サワダライティングデザイン&アナリシスの澤田さん

LED採用の経緯について

計画段階では照明器具の存在を可能な限り消したいという事で、光ファイバーを使った照明計画も検討されていたそうです。しかし、光ファイバーは光を発する照明器具に当たる部分はコンパクトなのですが、相当な数のファイバーケーブルが必要になることが予想され、ケーブルのスペース確保や引き回しが難しいのではないかという事になり、同じようにコンパクト、かつ省電力であるLED照明を思い切って採用し、「前例のない展示照明方式」をテーマにプロジェクトを進めることになったそうです。

LED照明の配置や数について

全部で約7300台使用されているというLED照明の数や配置はどのように決定されているのか疑問に思っていました。照明の数は40号、400lx確保できる照明の密度を照明設計側で検討し、そこから導き出された数値をもとにCADソフトを使ってランダムに配置されたとの事です。

演色性について

澤田さんもLEDの演色性についてはやはりRaの数値だけでは判断できない部分もあるのではないかとおっしゃっていました。従来光源の場合も今回のケースのように、実際にいくつかの演色性を持つランプで実験をしてみるとRaの数値の高いものが美しいと感じるとは限らない可能性も充分あります。ホキ美術館で行われた試みは、美術館照明の演色性の考え方を変えるかもしれません。色味の再現性と我々人間が心理的に期待している色味が違っているのではないでしょうか?澤田さんのお話で非常に印象に残ったお話があります。ホキ美術館の展示絵画は写真のような写実絵画です。美術館にも作品が展示されている作家さんの作品集を見ていると、絵の中に描かれたガラスにアトリエと思われる空間の天井照明の映り込みが表現されていて、そのガラスに映り込んだ光源は直管形の蛍光灯だったそうです。その蛍光灯が3波長蛍光灯か、美術館用の高演色型蛍光灯かは定かではありませんが、その光環境の中で描かれた作品を、Ra100のハロゲンランプで照らしたからといって、作者の見せたい色味で再現されているわけではないというお話をされていました。アーティストの作品からも照明デザインのヒントを導き出す澤田さんの姿勢にプロフェッショナリズムを感じました。

実際に照らした状態を目で確認して、一番良いものが作品にとっての最良の照明であるということでしょう。そういう意味では光量・演色性・色温度の選択肢が多いLEDは最適の光源であったかも知れません。

美術館におけるLED照明の可能性

これまで美術館照明としてはほとんど採用された例がないLED照明ですが、澤田さんに美術館におけるLED照明の可能性について伺ってみました。

伺ったお話の中で、美術館照明に必要とされている条件を挙げていくとLEDを選ばない理由がなくなるのではないかというお話がありました。これまで懸念されていた演色性や色温度の問題は、事前に検証をきちんと行えば問題ないことは今回のホキ美術館で既に実証されています。照度不足が懸念される明るさの面でも、オフィスのような高照度を必要としない美術館ではLEDでも十分な明るさが確保できます。これら照明としての基本的な条件がクリアできると、LED照明はその他の特徴で従来の光源よりも優れた点がいくつもあります。

  • 作品に影響がある紫外線(UV)、熱線(IR)の放射量が少ない
  • 調光しても色温度の変化が少ない
  • 従来光源に比べ省エネ性が高い
  • 器具をコンパクトにすることができる

その他に今後の美術館照明に求められる事として、制御システムの進化を挙げていらっしゃいました。海外では既に広く認知・使用されている「DALIシステム」のような制御システムが日本でも使えるようになれば、照明の点灯回路を複雑に分けておく事無く、デジタル制御でそれぞれの照明を個別に制御することが可能です。まさにホキ美術館で各絵画に対して個別の調整を行うようなシュチュエーションにはうってつけのシステムです。

図37
画像37:ホキ美術館の天井照明

またシステムだけでなく、器具単体で調光可能な美術館用のLEDスポットライトなどが増えれば今後美術館でもLED照明の需要が増えるのではないかとの事です。

まとめ

今回の取材を通してLED照明、特に「LED照明の演色性」のイメージが大きく変わりました。「LEDの光は従来の光とは違う独特な光」という先入観を排除して、LEDの光にもっと真剣に向き合ってみる必要があるのではないかと思いました。またホキ美術館はLEDだからできた、LEDでないとできない建築と照明デザインであると思います。美術館のどこをみても照明器具の存在はほとんど見当たらず、建築と照明が一体化した様は、照明器具の概念を超えて、建築自体が一つの大きな照明装置であるかのような印象を受けました。

図38
画像38:有機的な曲線の建築と一体になったLED照明1

図39
画像39:有機的な曲線の建築と一体になったLED照明2

そして作品をいかに美しく見せるかに徹底的にこだわり、それぞれの作品に対して調光やフォーカシングができる照明システムはまさに「カスタムライティング」と呼ぶにふさわしいオンリーワンの照明手法だと感じました。

ホキ美術館
所在地 〒267-0067 千葉県千葉市緑区あすみが丘東3-15
HP http://www.hoki-museum.jp/
建築概要(ホキ美術館webサイトより参照)
展示室数:回廊型ギャラリー3層9室
敷地面積:約3,860m2
延床面積:約3,720m2
展示室面積:約1,800m2
階数:地上1階地下2階
構造:RC造、一部鉄骨造
工期:着工2008年10月~竣工2010年9月
設計:日建設計
施工:大林組

照明デザイン:有限会社サワダライティングデザイン&アナリシス
HP:http://slda.co.jp/tops/

光のデザインレポート
執筆者:岡本 賢

岡本 賢(おかもと けん) 
照明デザイナー/Ripple design(リップルデザイン)代表

1977年愛媛県生まれ。2002年株式会社ライティング プランナーズ アソシエーツに入社し、幅広い分野のプロジェクトに参加し建築照明デザインを学ぶ。2007年独立し、Ripple designを設立。現在も様々な空間の照明計画を行っている。
URL http://ripple-design.jp

バックナンバー

PAGE TOP