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連載コラム

第28回 日本のあかり文化とSSL その2「シルクロードのあかり」から

[ 2012年3月23日 ]

はじめに

 昨年末のNHKテレビの番組「COOL JAPAN発掘!かっこいいニッポン」を見ました。東京・原宿や渋谷の若者ファッションや世界に誇る日本のアニメやゲーム、さらには日本の料理など、私たちが当たり前と思ってきた様々な日本文化が外国人の目から格好よいと見られていることを紹介(日本の衣食住の文化を紹介)する番組でした。
 世界が共感する「COOL JAPAN」、アニメやゲームなどの流行先端アミューズメント分野だけでなく、日本各地の伝統産業的工芸品やさらには日本が誇る最先端技術IC製品などまでを包括した新たな世界商品(高付加価値輸出製品)の創出をと、経済産業省は後押ししています。詳しくは経済産業省のホームページをご覧ください。 このクール・ジャパン、照明で言えば「クール・ライティング」でありましょう。 まさしく21世紀の主要光源であるSSLのライティングで、世界トップランナーで研究開発をしてきたLEDや有機EL照明でありましょう。 LEDの普及認知では世界でいち早く市場展開している日本、今後LEDの世界商品をどのように創出するのか問われます。

 LEDは省エネ高効率で小型光源です。そのため高輝度でまぶしくなりがちです。いかに快適な照明空間にするかのノウハウを研究、学習、理解し、そしてそれに適応した照明器具を使用することが肝要であると思います。昨年の3.11以降、急速にLED照明事例が国内各地に出現しましたが効率優先の事例が多く、以前の蛍光ランプ照明時より快適性が劣る様相が目立つと思いますし、聞き及んでもいます。前回のこのコラムでは、日本のあかり文化から学習し、実践したLED照明の"優しい快適空間照明へのポイント3つ"を紹介しました。日本のあかり文化から学んだ事柄です。そして4つ目を模索(あかり紀行)しているとも記しました。SSLの世界商品化の模索の中で日本のあかり文化のルーツについてあれこれ思考もしました。今回はそのことを「シルクロードのあかり」と題して記すこととします。

シルクロードのあかり

 年に一度(秋に)、奈良・東大寺大仏殿の北西にある校倉作りの正倉院は、宝庫の勅封が解かれ宝物の点検、調査が行われます。それにあわせて宝物の一部(毎年60~70点)が出陳される正倉院展が、奈良国立博物館で開催されます。その正倉院の宝庫は9,000点にも及ぶそうですから、全て見ようとすれば130年ほど要しましょう。その宝物展に何が陳列されるかは事前にわかりませんが、日本のあかり文化に関連するものが出展されることを願い、見てきました。

 ところで、正倉院の「正倉」とは、奈良時代に収納用に建てられた倉庫を示し、その正倉がいくつも集まった場所を示すそうです。しかし現在私たちが正倉院と呼んでいる校倉造の建物は、東大寺正倉院の正倉です。奈良時代には地方の国や郡の役所、大寺院に正倉院があったのですが、長い年月の間に全て失われ、今日では正倉院は固有名詞として使われるようになったことを知りました。ちなみにこの宝庫、建立は741年~750年の間で、そして東大寺の大仏開眼が752年でした。この宝庫の中核は大仏造立の聖武天皇の遺品であり、他には光明皇后の愛用品や大仏開眼時に皇族や貴族たちから献納された品々、さらに東大寺法要で使用した仏具や宮中での年中行事道具類、武具、文房具、文書など多種多様です。
 そして現在、宝庫に伝えられている宝物から奈良時代の生活全般や文化の様相を知ることできると言われます。また美術工芸品などから当時の製造技術や使用材料なども判明でき、大変高度な技巧で作られた品々が納められています。宝物には国産品の他に中国8世紀ごろの唐の品々やインドやイラン、ギリシャやローマ、エジプトなど当時の主要文化地域の特徴を有す品々も含まれます。当時の唐は西方との交易も盛んで、西方文化はシルクロードを通じて唐に移入されました。その西方的要素を含んだ国際性豊かな品々が、海を渡り正倉院宝物ともなっています。正倉院がシルクロードの東の終着点といわれる所以です。シルクロード、エキゾチックなロマンを感じる日本人も多いことでしょう。

 さて昨年度の宝物出陳の中に、あかりに直接関連するものは残念ながらありませんでしたが、和紙の文書や蜜蝋を使用した染色布などがありました。この宝物展を永年にわたって視察し続けている友人からもあかりの道具はなかったと聞いており、残されてはいない可能性が大と思えます。 江戸時代のあかりの道具に和紙は多様に使用されています。奈良時代での和紙は宮廷・紙屋院での管理下で大切に扱われていましたし、また灯具と言っても油皿一つ乗せる灯台を(宮廷貴族の位が高い人たちで)使用できた程度ですから、和紙利用の照明具が作られることはなかったかであろうとも、推察しました。
 蜜蝋は、中国から輸入され広まったろうけつ染めには欠かせない材料でしたし、また仏教伝来とともに蜜蝋ろうそくも輸入されていますが、大変高価で宮廷貴族の位が高い人か、大寺院の特別行事などに使用される(支柱を持つ燭台で)程度でした。
 とはいえ当時、ろうそくや植物油使用の灯火具は、唐以外のシルクロード地域の各都市でも見つかっておりますし、また正倉院宝物庫にはペルシャの品もありますから、私はシルクロード東方終着点の正倉院に「シルクロードのあかり」に繋がる何かを、窺い知ることができるのではないかと思考するのです。

 正倉院展を見学後の2011年11月、かねてから訪ねたいと願っていた照明文化研究会の長老・佐々木滋郎氏(山口県)宅に行きました。長年シルクロードのオイルランプを収集調査してきた研究者です。あの有名なアラジンのランプや、江戸時代の日本庶民が多用した油灯火具「たんころ」類似品(東部アジアにて入手)、さらに日本の「ひょうそく」に大変よく似た油灯火具などを見せていただきながら、とても興味深く、そして楽しいレクチャーを受けたのでした。 特にシルクロードとオイルランプの系統展開図での解説は、初めて教示いただく事柄ばかりでした。単なる交易のためのルートではなく宗教や生活習慣、さらには戦などとも関連して展開されるのがシルクロードであり、そのオイルランプの変遷と研究の成果(佐々木論)を拝聴させていただきました。日本のあかりのルーツとも関連する貴重で有意義なる教示でありました。 シルクロードのあかりを愛して半世紀の佐々木氏が自主制作した冊子「シルクロードのオイルランプ/特徴と拡がり」から、記述の一部を紹介することにします。まずは佐々木氏の調査研究を始めるきっかけから・・・。

 『幼児の浮きランプの思い出と、青年期のシルクロード踏破の夢に駆られて・・・がランプ収集となりました。1964年、出張先のトルコ・アンカラの骨董屋で見つけた古代灯火器に惹かれ購入、これが収集研究の始まりで、以来、海外出張するときや友人に頼み、小型オイルランプのあれこれを集め夢想を楽しむのでした。最近になり収集品を整理し歴史書などを参考にして、私見をとりまとめてみました。』


図1 佐々木氏作成のシルクロードとオイルランプの系統展開図(提供:佐々木滋郎氏)

 『シルクロードは重要な東西の文物交流路であり、各地域それぞれに素晴らしいオイルランプの文化がありました。古代のオイルランプは生活雑器の類が多く、シェードやスタンドなどはなく美術骨董の価値はないかもしれません。しかし古い歴史や文化を偲ぶとしみじみした思いを感じます。
オイルランプはその扱いの不便さから戦争には係わりはなく、また交易に値する商品でもなく平和な地方文化の担い手であったに違いないと考えます。 そしてシルクロードに関係する地帯のランプは、四大文明のランプ原形に繋がるようにも思えます。その変遷と拡がりを併せ、4項目にしました。

1. 地中海圏  原型はミノア文明紀(クレタ島)の筒型灯心口でローマンランプの原型とも云われるものと、貝型との2種。 オリーブ油などを使用、テラコッタや青銅で生産された。海路でイエメンやインド半島東南部まで輸出された。


図2、3 地中海圏のオイルランプ(提供:佐々木滋郎氏)

2. 中央アジア圏  古くは石製が多い。原型はメソポタミア文明に起源がある細長の灯心口を持つランプで、朝鮮や地中海のアフリカ西北海岸にも類似品がある。石、土、青銅製。一部にはギリシャ風の要素を組み入れたものもある。


図4、5 中央アジア圏のオイルランプ(提供:佐々木滋郎氏)

3. インド亜大陸圏  起源はインダス文明で、灯心口がくちばし形である。仏教伝播とともに西はパキスタン、アフガニスタン、イランへ。北は敦煌、南はインドネシアに分布する。多数口のランプもある。土製や銅合金製が多い。


図6、7 インド亜大陸圏のオイルランプ(提供:佐々木滋郎氏)

4. 東部アジア圏  起源は黄河文明と思われる。燃料は古代では動物性脂膏で皿の真ん中に灯心をセットした。後にスタンド形の灯心立てあるランプが作られた。植物性油の使用になると筒型灯心立てランプが作られた。東は日本、南は東南アジアに影響与えた。・・・』


図8、9  東部アジア圏のオイルランプ(提供:佐々木滋郎氏)

以上が、佐々木氏の冊子「シルクロードのオイルランプ/特徴と拡がり」からの抜粋文ですが、シルクロードで忘れてはならないランプに「アラジンのランプ(アラビアンナイトの物語に紹介される魔法のランプ)」についても記してあります。4種もあるとのこと、それを記したページを最後に紹介します。


図10 4種のアラジンのランプを紹介している佐々木滋郎氏の小冊子の1ページ


図11、12 佐々木氏調査のシルクロードと関連ある古灯具類やその収納展示棚

 佐々木滋郎氏の講話と氏の小冊子から、シルクロードとその東の終着点と云われる正倉院に、日本のあかりルーツを探りました。しかし、現時点ではその可能性要素は見出せても、確かな感触は得られませんでした。私の見識の浅さであり、調査不足であることを自覚し今後の課題としたく思います。このコラムの読者で、正倉院や奈良時代のあかり(照明)について情報をお持ちの方、ご連絡をいただけましたら幸いです。
 佐々木滋郎氏の収集とその研究内容は大変素晴らしい貴重なものであると思います。 照明を生業として40年間、私は機会あるごとに世界の照明博物館や記念館を視察するよう心がけていますし、照明古灯具についての情報も注意深く収集していますが、世界中で佐々木氏のような研究成果(論文も含めて)を過去に見たことはありません。「シルクロードのランプ」という特定のテーマではありますが、貴重な成果を佐々木氏がまとめられていること、畏敬の念を持ち、忘れてはならないと思うのです。

海外で活躍する日本人デザイナー

 次代の若者が海外で活躍して欲しいと願い、現在世界で活躍している人を紹介しています。3回目の今回はマイナス30度の極寒のロシアで、ホテルなどのインテリアデザインを手がけている名古屋出身の中村茂雄氏を紹介します。
 現在、東シベリアのロシア連邦ブリヤート共和国の首都 ウランウデにホテル内装デザインの為に滞在(半年間の予定)中で、 海外での仕事は現在4件目、この後2件のロシアでのホテルデザインオファーを頂いているとのこと・・・、ロシアのスーパー日本人デザイナーと言えましょう。
 しかし決して順風なデザインワークを歩んできた中村氏ではありません。デザイン学習は独学で、大変努力しチャンスを得て現在に至っています。その概容を紹介します。
 中村氏は20歳の頃に名古屋の内装会社に入社し、現場作業を通じ実践でデザイン基礎を習得します。そして25歳で独立し、一つひとつ丁寧に仕事を実践しました。2003年からインテリアデザインでの国内で受賞が続き、その丁寧な仕事は地元名古屋でも認められはじめるのでした。独立し苦節10年経過の頃で、次の可能性にステップアップしたいと考え、新たな仕事の出会いを求め商工会議所のセミナーに参加します。今から7年前のことでした。会場で名刺交換を交わした方から「今度ロシアの友人がホテルを建設するらしく、日本人のデザイナーを探している。良かったら紹介してあげるよ!」との話に思い切ってトライします。エージェントもなく、契約書など全て自身で製作し、直接ロシアのクライアントと契約を交わしたのでした。それがイルクーツクのホテル、現在では東シベリア最高の5つ星を獲得し、満室が続いているとのことです。そしてこのホテルに宿泊したお客様が内装を大変気に入って新たなオファーとなるなど、数年先まで予定が詰まっているとのこと。嬉しく頼もしい限りです。
 しかし初めての海外業務はいろいろなことで、大変であったことでありましょう。氏の基本姿勢、丁寧(手を抜かない取り組み)な仕事への姿勢(ロシアでの従来の設計者と違う点など)は現地で高い信頼となっているとのこと、伺いました。デザインや設計に、そしてインテリアの仕上げディティールや最終フィニッシュに、中村デザインマインドが表現されるホテルは、今後もロシアの大地で展開されます。次のホテルのオープンが楽しみです。機会を設けてぜひ宿泊に行きたく思った次第です。






図13、14、15 インテリアデザインしたロシアのホテル「Hotel SAYEN RUSSIA」(提供:中村茂雄氏)


図16 ANAクラウンプラザホテル名古屋のグランドコートチャペル(提供:中村茂雄氏)

中村茂雄氏 プロフィール
1971年5月18日 名古屋生まれ
インテリアデザイナー
名古屋市に生まれる。
独学でデザインを学び、1996年よりフリーランスとして活動。
2000年 Nakamura Shigeo Design Of f iceを設立。
商業施設を主とし、住宅、照明、家具と幅広くデザインに携わる。
最近では海外ホテルのインテリアデザインを手掛ける。(このホテル、東シベリア最高の5つ星の評価を獲得)
現在、ロシア滞在。
Shigeo Nakamura Design Office http://www.nakamura-design.net


 次いで紹介する海外で活躍するデザイナーは、筆者が10年前に企画プロデュースしたLEDケイタイあかり展(2002年、東京・新宿のリビングデザインセンターOZONE)に出展していただいた山中一宏氏(1971年生、6才の頃より家具作りを始める。現在ロンドン在住)です。
 東京出身の山中氏は、日本の美大(武蔵野美術大学工芸工業デザイン科インテリア専攻)を卒業後、世界で一つしかない家具学科のある大学院、Royal College of Artで勉強したく渡英します。その理由は、RCAにはヨーロッパの美大卒業の優等生が集まると聞いて、一体どんなものかと、体験したかったという気持ちがあったそうです。しかし金銭的には難しかったので、完全な見切り発車でイギリスに渡りました。そして、現地で探した奨学金と担当教授のバックアップでなんとか卒業します。幸運にもディグリーショーといわれる卒業製作展でいくつかのクライアントから仕事を頂き、また当時、客員教授をされていたヴィコ・マジストレッティさんに作品を気に入って頂き、クライアント数社を直接紹介頂いたりしました。それらのネットワークを維持する為に卒業後帰国するつもりでしたが、現地に留まることにしたそうです。その後興味あるデザインコンペに出展し栄誉ある賞をいただいたり、また同氏の作品が世界に知られるインゴ・マウラーにも認められ、インゴ・マウラー社から製品発表されたりと活躍の場を展開しています。ちなみにイタリアのミラノ・サローネ2004にて、サローネで最も優秀な新人に与えられる「デザインレポートアワード」最優秀賞を日本人として初めて受賞。照明作品の一部にはニューヨーク近代美術館(MoMA)のパーマネントコレクションに選定されています。さらに最近では世界の美術館からの要請でインスタレーションも手がけ、またデザインコンペの審査や講演などで南米やアジアなどにも活躍の場を広げつつあります。将来的にはやはり母国日本に帰り、同じ活動を続けていこうと思っているとのことですが、しばらくの間はロンドンを拠点に世界を飛び回る日々が続くとのことです。今春のミラノ・サローネにも、山中氏の新作が発表予定とのこと、楽しみです。


図17、18 2002年の東京で開催したLED展に出展した作品「浮遊するLEDバルーンランプ(デザイン:山中一宏)」と会場入り口に掲示された出展者一覧


図19 ニューヨーク近代美術館に(MoMA)パーマネントコレクションに選定されている照「Rainy Day」直径45cmの床置き、壁掛け兼用の照明器具。(提供:山中一宏氏)


図20 フランス、Saazs社より発表されたLEDによりガラスシート(Quantum Glass)全体が面発光するスピーカーシステム。側面のフレーム部に設置されたLEDバーの光ビームがガラス表面のエナメル処理により屈折発光する。iPadにより自在に光を調節することが可能で音楽ともシンクロさせることができる。音はガラス面に設置された振動ユニットによりガラス全体がスピーカーとなり機能する。写真はパリのGlass Houseにて現在行われているインスタレーションの様子、3月末までの展示でその後4月のミラノ・サローネで発表予定(提供:山中一宏氏)。


図21 南米のエクアドルで開催のデザインアワードで、講演やデザイン審査員を務める案内ポスター(写真の二人目が山中氏、提供:山中一宏氏)

山中一宏氏のホームページは下記です。
kazuhiro yamanaka office www.kazuhiroyamanaka.com
 

おわりに

 前回に続いて「日本のあかりとSSL」のタイトルで記しました。筆者がこの10年間、LEDとOLEDに特化して活動してきて思い至ったことでもあり、日本のあかり文化の凄さを感じているからでもあります。その理由や背景については前回前々回で記し、そして日本のあかり文化から示唆を受けたLEDやOLED照明への照明手法のあり方(透過拡散と反射とグラデーションの3ポイント)も紹介しました。このことは今後のLED照明に活用して欲しいと願い、昨年から開塾した「LEDあかり塾(詳しくはL B A JAPAN NPOのホームページを参照)」の塾生に実地体験してもらっています。

 世界中でLEDの用途開発が急速に研究提案されている昨今、LED基礎研究と応用研究ではトップランナーとしてリードしてきた日本は今まさに、いかに世界市場に適応するデザイン(用途開発)を提案できるかにかかっています。市場はいかに快適で使いやすいかを重視しますから、速やかに多様に提案し続けられるかが問われましょう。 しかし21世紀の主要光源であるLEDやOLEDでの使用前例は世界にはありませんから、LEDならではの用途提案を積極的に研究模索するしかありません。一昔もふた昔も前の市場調査からの商品開発では世界商品は生まれないし、前例が無いからと言って試行が遅れ(トップランナーから2番手、3番手に甘んじ)たら、日本のLED製品での世界商品は生まれないでありましょう。

 日本発のLED世界商品創出には、いかにロープライス化できるかも含めた「新技術」と「ブランド創り(伝統と信頼)」が必要と思います。これはこの10年間、日本の照明界が模索し、トライしてきたことでもありましょう。その新技術や製品などは、3月9日に終了した「LED Next Stage2012」の会場で、いくつか拝見しました。
 今回のコラム、ブランド創りに繋がる"日本のあかり文化のルーツ"探しについて記しました。しかし10世紀前後までの時代ではあかりの日本文化は見出せませんでした。しかし15世紀前後では日本画(大和絵)や日本建築のルーツが構築されはじめており、それらはあかりに通じる「和紙」の活用と深く関連しています。次回のコラムではこの和紙を通じての"日本のあかり文化のルーツ"について記述するとともに、LED照明関係者が注目する"LED Next Stage2012"の会場レポートを紹介したいと思います。

照明技術・デザイン最新事情
執筆者:落合 勉

照明デザイナー
M&Oデザイン事務所代表
LBA JAPAN NPO 理事長、愛知県立芸術大学非常勤講師、照明文化研究会 会長


1948年愛知県三河生まれ、ヤマギワにて照明を実践。
1991年横浜にてM&Oデザイン事務所スタート、現在に至る。
2001年からLED照明デザインワークに特化しての活動を展開、そして2006年からはOLED照明普及にも尽力。
2006年のALL LEDの店舗空間、2008年のALL LED街あかりや住空間、2009年のALL OLED照明空間など手がけ、SSL快適照明を探求提案。
器具のプロダクトデザインや照明計画などを行う傍ら、国内外の照明関連展示会や企業などを訪れ、グローバルな照明最新情報をインプットする。コラム(http://messe.nikkei.co.jp/lf/column/ochiai/index.html)参照。
趣味は古灯具探索で、日本のあかり文化の認知普及活動を展開中。
2009年7月、Light Bridge Association JAPAN NPOを設立し、理事長に就任。
次世代のあかり文化を担う「あかり大好き人間」の育成を目指している。

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