連載コラム

第18回 21世紀は半導体の光

[ 2009年12月14日 ]

はじめに

 2009年も終わろうとする昨今、21世紀の主要光源と認知されている2つの半導体の光、そのニュースの違いに注目しました。
一つは11月16日の朝日新聞夕刊コラム「窓」に掲載された、「賞の個性」というコラムです。
『青や白のクリスマスイルミネーションが街角を彩り始めた。光の主役は発光ダイオード(LED)だ。難攻不落の目標ともいわれた青色のLEDができて3原色がそろい、実用化されたものだ。
 今年で25回目となる稲盛財団の京都賞の先端技術部門は、その生みの親である赤﨑勇名古屋大特別教授に贈られた。
青色LEDの開発では、日亜化学工業の技術者だった中村修二氏の名が、巨額の訴訟とともによく知られている。この分野では、仁科記念賞が中村氏に、また朝日賞が両氏に贈られている。今回はなぜ赤﨑氏一人なのか。(文一部略)
 京都賞は原則として1人、最初の突破口を開くなど最も大きな貢献をした個人に贈られるという。(文一部略)実用化への道を開いた中村さんを始め、多くの研究者の貢献があって初めて今日の応用や研究の広がりがある。分野を代表しての授賞ということだろう。(文一部略)
 赤﨑さんの成果は、他の研究者が諦める中、15年がかりの粘り強い研究の末に生まれた。副産物として、50億円もの特許収入が国や名大にもたらされた。
高く飛ぶには、それだけ長い助走が必要だ。赤﨑さんの受賞は、改めてそう教えてくれる。』

 この記事、なるほどと頷きながら読みましたが、その2日後の18日、毎日新聞地方版に山形大学と県などによる有機EL研究が文部科学省の「地域卓越研究者戦略的結集プログラム」に選ばれたものの、政府の行政刷新会議の「事業仕分け」で、プログラム自体が廃止になり、山形大学の城戸教授が判定を批判、という内容の記事が掲載され、このニュースの数日後、ノーベル賞受賞者の方々から「事業仕分け」に対し、注文提議がなされました。
 日本の政権が民主党に変わり、25%のCO2削減を世界に向けて宣言した党首の政策、省エネ環境優先と受け止めていましたが、なぜか先行き暗くなりそうな仕分けの様相です。水銀を含む蛍光ランプに替わって環境負荷のない有機半導体発光の有機EL照明、次代の主光源として世界中が認知し、本格的研究に参入してきている昨今の様相を、新政府事業仕分けの人たちは知っての判定であったか?と思わずにはいられませんでした。

 有機EL照明のことは、前々回の本コラム欄(第16回文中の「世界が注目の有機ELラウンジ」)で述べていますが、今まで日本は有機EL照明の世界トップランナーとし成果を形成してきました。その中心は米沢の有機エレクトロニクス研究所の応用研究の実践結果であり、山形大学の世界トップクラスの基礎研究があってのものです。 そしてそれは国と山形県の研究資金が充てられた結果でもあります。しかし、まだまだ有機EL照明に研究開発の余地はあり、今後更なる効率向上が見込まれています。最近では欧米だけでなく近隣の国々でも国家レベル(膨大な国家予算)で本格的に有機EL照明に研究参入をしてきております。有機EL照明は今後数年後、蛍光ランプの発光効率を超える実用光源として世界で普及すると予想されています。日本が生き残りの展開をできるか、それとも追随する他国企業に譲るかが、今後問われなければよいのですが・・・。

図1
図1 青や白や赤のLEDランプによる
クリスマスイルミネーションの事例

図2
図2 世界トップクラスの技術力の成果が一般公開されている
有機EL照明ラウンジ (2月末まで、米沢伝国の杜ホールにて)

今年最後のコラムは「21世紀は半導体の光」と題し、ここ一年LED照明と有機EL照明の普及のために活動してきた筆者が感じていること(最近訪れた中国のLED照明市場についても)など、紹介させていただきます。

日本のあかり文化とLED

 私は日本のあかりが好きです。そしてその素晴らしさ知るようになったのは照明業界に携わるようになって25年が過ぎ、照明文化研究会に入って数年経た頃、ちょうど日本経済のバブルがはじけて景気が停滞していた90年代後半です。 それまで欧米の照明文化・文明を学習の対象としてきた私にとって、日本のあかり文化はテレビや映画の時代劇で知る程度のものでしたが、照明文化研究会・諸先輩の造詣深い研究発表を見聞きする度に、日本のあかりの歴史や機智に富んだ古灯具の素晴らしい巧みな仕組みの数々を学びます。 19世紀までの日本のあかりはまさしく自然エネルギー環境共生そのものであって、しかも日本以外の国々のように一部の権力者のためのものでなく、一般庶民の夜間生活必需として使いこなしたのです。日本のあかり文化は世界に類を見ないほど多種多様な文化形成をしていたのです。例えば、「ちょうちん」からでもその一端が知れます。私たち日本人が知る蛇腹式「ちょうちん」は中国から伝わったものとは形も構造も違い, 日本独特のものです。その中国様式のもの(図3)と比較していただければ一目瞭然です。

図3 図4
図3、4 中国から伝わった「ちょうちん」(構造が縦木によるもので、布貼り製)と
日本で独自に工夫された蛇腹構造の「ちょうちん」

 1995年のハノーバーメッセ照明館での省エネ光源エピソードは前回に記しましたが、この頃日本では既に蛍光ランプからLEDへ省エネ照明の関心が移行し始めていました。欧米はようやく省エネ照明の蛍光ランプ使用促進化を見せ始めたのであり、その頃日本は既に欧米照明事情より省エネにおいては10年先行していることを、認知している人は少なかったことと思います。90年代後半、私が日本のあかり文化を強く意識し、そして省エネ照明も日本が世界トップランナーであることを同じく意識し始めた頃でした。

 19世紀までの日本のあかり文化、世界に誇れる素晴らしい日本独自の照明文化を知れば知るほど、LEDで21世紀の新しい照明のあり方を日本から発信したいと思うようになりました。 20世紀は欧米の照明文化や技術が世界を席捲しましたが、21世紀は違うと考え始めます。
 2001年から私は、21世紀型の日本のあかり=LEDによる照明形態を追い求め、LEDを用いての照明デザイン活動を始めます。LED照明の早期市場普及を願い、LEDイベントの実践やサポート、LED商品開発や照明演出デザイン計画の実践やその講演など、LED照明の楽しさや可能性の認知化に努めました(その内容の一部は本コラム欄で紹介)。その中のひとつ、ALL LEDによる街あかり分譲地「あざぶの丘」(2008年10月公開)では、白色LED 照明での住宅内照明なども実践しましたが、その後に続く他の導入事例は少なく、普及には数年かかりそうな様相です。また、日本のLEDは世界トップランナーで研究開発してきましたが、それはLEDチップ、パッケージメーカーでの話で、デバイス化や照明器具化への積極的事業展開は隣国の照明器具会社の方が熱心のようです。(前回の「東アジア各国のLED最新事情」コラム参照)今後、隣国のLED照明製品といかに対峙、またはコラボしていくのか?留意する昨今です。

図5 図6
図5、6 世界で最初のLED展覧会となった
「ケイタイあかり展」(2002年)とそれを皮切りに、実践協力応援してきた各種の
LEDイベントマップ。(経過をマップで表示)

図7
図7 2004年のJLEDS発足記念講演でLEDチェア
「傾き(かぶき)」を披露して、「日本発のLED世界商品を! 」と唱えた筆者。

図8 図8 図8
図8 2006年の第1回LED Next StageでプロデュースしたLED照明と
可視光通信技術を組み合わせて展示した商業施設空間事例
(ブティック、スーパーマーケット、カフェ)

図9
図9 2008年チーム・マイナス6%(環境省)の
CO2削減キャンペーンとして省エネ照明シンポジウム広島会場で講演する筆者。

図10
図10 2009年横浜パシフィコのGreen Device展で、
隣国のLED省エネ照明の進捗を紹介する筆者。

ライティング・フェアの「LEDフェア化」とその普及実態

 今春東京ビッグサイトで開催されたライティング・フェア2009はLED照明の展示が圧巻であったこと、日本の照明関係者だけでなく、世界の照明界にもニュースとなったと聞き及んでいます。展示の9割がLED照明関連で占められるとは、LED照明推進者の私自身、予想していませんでしたから驚きでした。なぜなら世界三大照明展といわれるフランクフルトlight + building、ミラノEuroluce、そしてNYのLight FairなどではLED照明は3~4割といったところでしたから。
 私自身はLED照明の講演依頼や問い合わせ、更には執筆依頼が増え、時代は確実に省エネ環境共生を要望していると思うようになっていましたが、9割ものLED照明には納得ができませんでした。要望されているからと言っても実際に普及するかは別で、既に今までの形態で間に合っているのであれば、特別なことでもない限り、変えることはしない。それは市場が必要としてない地域には新光源の普及に時間がかかりそうで、先進国では20世紀の光源による20世紀型照明体系がインフラとして完備されていますから、新光源のLEDや有機ELによる21世紀型照明体系はすぐには必要としないはずです。欧米も日本も。そうであるなら今春の日本のライティング・フェアはどう解釈したらよいのでしょうか?理解できずにいましたが中国の照明の都「古鎮」への旅で気づきました。それは照明業界の世界的な構造変化に寄与しているのではないか、と。

 今年になり韓国と中国の動向が気になり視察に行ってきましたが、ともに経済活動は活発で、21世紀型=LED照明の製品化を積極的に促進していました。隣国で生産されたLED製品群は日本市場にも導入され、徐々に普及・浸透し始めています。日本の既存照明メーカーにとっては安閑としてはいられないことでありましょう。これら隣国で量産されるLED照明器具、自国内での使用は当然でありましょうが、世界に輸出販売されることは明白で日本市場にも参入するでありましょう。
 20世紀の照明界を振り返ると、先進国の光源が世界を席捲し、その照明体系が形成されていました。しかし21世紀は21世紀型照明体系が可能で、それは先進国が優位とは限りません。特に20世紀型照明体系が不十分な地域では、省エネ照明体系=新光源による環境共生型インフラ構築が最優先するでありましょう。特にBRICsやMINTsプラスB、Next Elevenといわれる地域は、経済発展とともに新市場を急速構築するでしょうし、照明ならLEDであり、次に有機EL照明を市場導入するでありましょう。 20世紀の先進国の照明界は、自国の照明市場だけでなく、次の有望市場(BRICs)等にも、急対応せざるを得ないことになった。そして特に日本は隣国の動向(LED製品の日本市場進出)が、今春のライティング・フェア2009のLED化急増の理由と考察するに至りました。

 注:BRICsとは、経済発展著しいBrazil Russia India China の頭文字を併せた4カ国の呼称。
 MINTsプラスBとは、Mexico Indonesia Nigeria Turkeyの頭文字を併せた4カ国とBalkan半島のBの呼称。パナソニックが販売強化の重点地域として掲げている。
 Next Elevenとは、BRICsに次ぐ経済大国予備軍といわれる。韓国、バングラディッシュ、エジプト、インドネシア、イラン、ナイジェリア、パキスタン、フィリピン、トルコ、ベトナム、メキシコ

 隣国ならずとも日本の産業界も、世界の発展途上地域に世界商品を有してビジネス展開を図る昨今、照明産業界も同様(LED照明ならなおさら)でありましょう。 特に中国は世界の工場から、世界の市場にも変貌しつつあります。中国視察でLED照明も然りであることを知りました。それも21世紀型照明形態(DC、ソーラー、バッテリー)をシステム実践構築するでありましょう。しかも凄いスピードで。

 筆者は、日本発の技術であるLEDとOLEDを、日本が持つ豊かな文化と融合し、日本から世界に向けて商品を発信して欲しいと願っており、講演時には次のようなマップを使いて21世紀型照明の早期普及を訴えてきました。ここにそのいくつかを紹介します。

図11
図11 日本市場の光源活用領域
私たちが一般に「照明」という分野は、明視照明領域の分野(マップの右下)です。
光源を活用した産業領域は他にも幅広く、光産業は21世紀の基幹産業の一つとも言われる昨今です。
LEDは、この15分野すべてに関連する光源でもある。

図12
図12 LED(OLED)照明普及化4Point
1の「パーツの既製品化」とはスタンダード化を意味し、
2の「知識と経験」とは教育(人材育成)が必要であることを示し、
3の「新スキル」とは20世紀型光源では無用であるが、LED照明には必須事項のもので、
4の情報とはハイテクIT産業として対処すべし、を意味する。

図13
図13 落合勉のデザイン考
1の「商品化」とは7つのニーズに適合すべし、
ということを示し、2の「プロダクトデザイン」には5つのプロセスがあり、
feasibility study(採算性の調査・検討)が重要と説く。
3の「アイデンティティー」とは世界商品作りに必須な要素。

図14
図14 照明器具デザインの必須要素
照明器具デザインとは、光とフォルム(形態)の両方を同時にデザインすることで、
そのためには照明専門知識や建築・内装・IDの設計知識、
更には素材や心理学や法令などに加えて最新の流行も知る必要がある。
空間の照明演出デザインとは異なる。

図15
図15 21世紀型照明器具への提言(LEDやOLEDにより)
「試作」と「製品」と「商品」は異なり、
「作品」とはまったく違う。特に「試作」は重要で、
基礎・応用・実用の各研究段階での試作品は目的が異なる。

図16
図16 21世紀型照明器具/LEDの構成要素
LED照明に取り組む時、器具を構成する部品の名称や意味を知っておくべきだが、
20世紀型照明には使われなかった部品であるため、
照明業界の中でも部品の認識は低い。

中国照明の都を訪問して~LED照明の進捗状況

 前回の本コラムで中国のことを紹介しましたが、その中で「古鎮」という照明専門店が連なる街のことを「2年前にはLEDは見当たらなかったが・・・」と記しました。 その古鎮で第8回目の照明展があると聞き、10月に視察に行ってきました。「古鎮国際灯飾博覧会(10/18~23)」と称した会場は市内中心部で500社ほどの照明企業が展示していました。その様相はクラシカルな本格的ビーズシャンデリアから、住宅用蛍光ランプ器具、そして最新のLEDランプまで多様でした。LED照明器具は会場内でも見られましたが、市内の照明専門店でも見ることができ、急速に製造、展示化されてきています。視察感想として、総じて住空間向けの照明器具製品が多く、オフィスや商業施設向け製品は少ない品揃えでした(ただし商業施設向けのLED照明は多い)

 古鎮国際灯飾博覧会の会場規模は、約3万平米の敷地(中心に広場を配置)で、回廊式3階建てでありました。その1階にはヨーロッパのビーズ商品やイタリア・ベネチアガラスの輸入高級ショップもあり、華やかな雰囲気を醸し出していました。尚、会場来場者の95%は中国人で、国内での商売が主と見受けられました。その出展製品の品質ですが決して見劣りするようなものは少なく、確実に向上していると思われます。しかしそのデザインについては注目するものはなく、これからと思った次第。

 展示会場での視察を終え、市内メインストリートの照明専門店を少し見て廻りました。何しろ古鎮の街中心部の約5キロ四方が照明専門店で占められて(その周辺にも散在)いるのですから、見て廻るには数日を要しましょう。私は車で主要繁華街(照明店ばかり)を見て廻りましたが、車で15分走った道路沿いでも、照明店があるほどです。それらの中には高層ビル全体が照明店のフロアーで占められた建物もあり、その規模には本当に圧倒されます。市内専門店の展示商品傾向は2年前と大きく変わっているようには思えず、シャンデリアが中心の住空間向け品揃えが主流でありました。街の何箇所かで車から降り視察した程度ですが、博覧会会場での展示規模より市内専門店の方が数十倍も上回り、さまざまな照明専門店の集積(秋葉原の電気街全ての店が照明で、その10倍ほどの規模)といった中国らしい灯飾の都でありました。

図17
図17 古鎮国際灯飾博覧会・会場に続く
幹線道路中央分離帯に設けられた広報看板

図18
図18 博覧会・会場前の広場。正面は講堂兼体育館で、
右の白い帯看板を乗せた建物が会場。

図19
図19 古鎮国際灯飾博覧会・正面入り口の様子。

図20
図20 古鎮国際灯飾博覧会・展示会場外周の様子。
赤の半円が出入り口。

図21
図21 展示会場の配置を示した案内板。
3フロアーを示している。

図22
図22 高級ビーズシャンデリア製品を
展示している常設ショールームの1階の店。

図23
図23 ヨーロッパ輸入品を販売している常設ショールーム。

図24
図24 LEDランプやLEDダウンライトが
雑然と展示されている出展社の様相。

図25
図25 LED照明器具と背面のFL型LEDランプ

図26
図26 中国らしい竹の照明器具

図27
図27 展示会場裏に林立する高層の住宅マンションの建物。
手前が会場内の広場。

図28
図28 展示会場から見える街の中心地の照明専門店たち。
左端は高層住宅マンション。

図29
図29 市内のLED照明専門店の店内の事例。
真ん中の棚がLED電球、上下にはLED器具

図30
図30 LED照明器具展示の専門店

図31
図31 メインストリートに並ぶ中型照明専門店

図32
図32 市内にある高層照明専門店ビル。
(市内に10箇所ほど同様の大型ビルあり)

図33
図33 高層照明専門店ビル内フロアー案内看板。
1フロアーに20~30社のショールームがあり、
B1~9Fまである。

図34
図34 ビル内フロアーにあった高級スタンド専門店の事例。

図35
図35 メインストリートから外れた路地に
並ぶ照明部品専門店。

図36
図36 メインストリートから外れた路地に
並ぶ小さな照明店たち。

図37
図37 街外れにあった照明専門店ビル。
数社が並んで夜間営業していた。

 この古鎮のある中山市は広東省にあり、中国三大河川、黄河・長江・珠江の一つ、珠江デルタ地帯の中心に在しています。 この珠江デルタ、珠江河口の広州、香港、マカオを結ぶ三角地帯の呼称で、改革開放以降、香港の後背地として発展し、日本や台湾の企業なども進出しています。経済特区として早くに開放された深圳のほか、その北に位置する東莞にはパソコンや電気製品などを製造する外資系企業の工場が多く進出し、世界有数の製造業の集積地となっています。

 ところで中山市は北に広州と、そして香港・マカオにも隣接するという正しく珠江デルタの中心で、国策ハイテク産業開放区のひとつとして認知、評価されています。 今回の古鎮視察には中国照明市場でのLED照明器具動向を知りたいと思っていたので、できたらLED製品研究センターのような施設が見学できればと願っていました。幸いにも、今回の視察に協力してくれた知人のお陰で中山市の技術センターがあることが判り、見学することができました。(前回の本コラム欄→リンクで、中山市が中国の省エネ照明LED中心基地宣言をしたと記しましたので、あるのではないかと予想していました) そして更にLED照明の会社まで見学でき、中国の新光源に対する並々ならぬ取り組みを知ります。その技術センターは中山市小欖鎮にありました。

 小欖鎮は古鎮の北に隣接する人口16万人の『中国五金製品産業基地』(中国国内唯一の軽工業製品産業基地)としての街で、ハイテク技術を採用しての工業製品作りを推進奨励しています。その様相を紹介して今回のコラム欄を終えますが、確実に21世紀型照明の形態構築を、しかも想像以上のスピードで推進しようとしている様子、知っていただきたく思う次第です。

図38
図38 中山市小欖鎮の技術センター

図39
図39 技術センター前の庭に設置された試験ポール灯

図40 図41
図40、41 最新の検査・測定機器を
揃えた実験室例

図42 図43
図42、43 展示ルームのLED照明器具

図44
図44 視察できたLED照明器具メーカーのショールーム
(図46まで同じショールームより)

図45
図45 実用展開されている事例紹介のショールーム展示
(ウォルマートのFL型LEDランプ器具の例)

図46
図46 オフィス用LED照明器具を展示

図47
図47 商業施設用LED器具を製造していた器具メーカーのショールーム

図48
図48 配光も計算された仕上げの良い器具に、
高品質の電源を搭載していたLED照明器具たち。

図49
図49 製造管理体制も充実しているように思える工場内部。

図50 /><br />
<span class=図50 使用モジュール(オスラム製)
の受け入れ検査後、組み立てしていました。

図51 /><br />
<span class=図51 アメリカへの輸出向けLED器具の温度試験の様子
(断熱マットに埋没させて)。

図52 /><br />
<span class=図52 30メートルの配光測定装置(低い天井部)を持つ実験室。

おわりに

伸張著しい中国の照明動向は今後も目が離せませんが、日本でもLED照明や有機EL照明の新たなる動き(第2東京タワーのライティングや、LED Next Stage2010など)もあり、来年もLEDと有機EL照明の最新動向を追いかけます。お楽しみに。

照明技術・デザイン最新事情
執筆者:落合 勉

照明デザイナー
M&Oデザイン事務所代表
LBA JAPAN NPO 理事長、愛知県立芸術大学非常勤講師、照明文化研究会 会長


1948年愛知県三河生まれ、ヤマギワにて照明を実践。
1991年横浜にてM&Oデザイン事務所スタート、現在に至る。
2001年からLED照明デザインワークに特化しての活動を展開、そして2006年からはOLED照明普及にも尽力。
2006年のALL LEDの店舗空間、2008年のALL LED街あかりや住空間、2009年のALL OLED照明空間など手がけ、SSL快適照明を探求提案。
器具のプロダクトデザインや照明計画などを行う傍ら、国内外の照明関連展示会や企業などを訪れ、グローバルな照明最新情報をインプットする。コラム(http://messe.nikkei.co.jp/lf/column/ochiai/index.html)参照。
趣味は古灯具探索で、日本のあかり文化の認知普及活動を展開中。
2009年7月、Light Bridge Association JAPAN NPOを設立し、理事長に就任。
次世代のあかり文化を担う「あかり大好き人間」の育成を目指している。

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