ライティング・フェア

ライティング・フェア 2019 | 2019年3月5日(火)〜8日(金) 東京ビッグサイト
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冬用タイヤの判別、精度向上、渋滞緩和へ雪国・新潟でも試行、西日本高速系、カメラ活用、19年度、全国に拡大へ。

 道路を走るクルマが冬用スタッドレスタイヤを装着しているかを判別する四国発の技術が、東日本の雪国から注目され始めた。このほど、新潟の上信越道で渋滞緩和への期待を込めてシステムが設置された。広島や愛媛などに続く全国5カ所目の試行で、判定精度や対応速度の向上に取り組み、19年度からの全国各地での試行を見込む。

 白線の内側を車が通る。数秒で「ピピッ」。横に置かれたモニターには「OK」の文字。スタッドレスタイヤを装着しているとの判定だ。このスタッドレスタイヤ装着判定システムは四国の高速道路の保全管理を担う西日本高速道路エンジニアリング四国(高松市)が16年に開発した。

 カメラの反対側に据えられた照明のまぶしいほどの光によって、通過する黒いタイヤの溝を浮き上がらせて画像を認識する。走行中に判定できるため、停止させて確認する手間が省け、渋滞緩和につながるという。

 西日本高速道路エンジニアリング四国の冬用タイヤ判別システムは、カメラで撮影したタイヤの画像を分析し、スタッドレスタイヤかどうかを判定する。スタッドレスタイヤの表面には、路面から水を吸い上げるための細かい溝が無数にある。通常のタイヤと比べた時の溝の細かさを基に、夏用か冬用かを判別する。

 17年度から京都、広島、大分、愛媛の4カ所で試行を始めた。しかし、タイヤの表面の溝を判別するためには、車の速度を時速10キロ程まで落とさねばならず、十分な照明をあてるため60センチ以内の範囲を通らねばならないなど制限が多かった。そこで18年度から時速30キロで通過しても画像がぶれないようにし、照明を増やして通過範囲を120センチまで拡大した。

 こうした改良を受け、雪の多い新潟の上信越道でもシステムを設置した。冬用タイヤを装着しているか監視員が目視で確認しており、一台ずつ車を止める必要があるために渋滞が起きてしまっていた。設置による渋滞緩和に期待が高まっており、19年度からは全国各地で本格導入をにらんだ試行が広がりそうだ。

 雪国でこそ必要とされる技術が四国で生まれたのは、雪慣れしていない土地だからだ。四国の高速道路で冬タイヤ規制が始まったのは14年度から。それまでは雪が降ると通行止めにしていたが、生活の要になるインフラとしての道路を、なんとかして維持したいとの思いがあった。

 現在は試行段階のため、目視による確認作業と同じ20人ほどの人数を配置している。精度が高まり作業員を減らすことができれば、人手不足を乗り越える打開策になり得る。

 現在、他に判定する方法は確立されていない。降雪対応の切り札となることができるか。「OK」との反応に期待が高まる。(高松支局 桜木浩己)

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