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LEDに情報、本格展開、駅案内やクーポン配信、パナソニックと東急、機器、3万カ所設置へ。

[ 2017年8月10日 / 日経産業新聞 ]

 パナソニックが発光ダイオード(LED)の光に情報を載せて発信する「光ID」技術を使った情報配信サービスを本格展開する。4月に設立した東京急行電鉄との共同出資会社を通じて、飲食店や小売店、官公庁に売り込み、クーポンや観光情報を配信する。2020年の東京五輪までに全国3万カ所に光IDに対応するディスプレーや照明器具の設置をめざす。

 中高生が次々とスマートフォン(スマホ)を取りだし、大型液晶ディスプレーにかざす――。今春、東急グループの「渋谷109」での光景だ。目的は人気アイドルグループ「欅坂46」の限定動画。期間限定のグッズショップの店頭にディスプレーを設置。光IDを使って動画を配信した。

 パナソニックが開発した光IDサービス「リンクレイ」は、人の目では認識できない速さで高速点滅するLEDの光を用いる。専用のアプリをダウンロードしたスマホをかざすだけで、デジタル信号として認識され、様々な情報を受け取れる。

 QRコードに似た技術だが、光が届けば離れた場所からでも読み取りできる。複数人でも同時に受信できるため、多くの人が集まるイベント会場や混雑した店舗でも円滑に情報を受け取れる。

 パナソニックが6割、東急が4割を出資する「リンクレイマーケティング」(東京・渋谷)は、新サービス開発やライセンス事業の拡大を担う。4月下旬から連携を始めた「東急線アプリ」では一部の駅構内のディスプレーや光る看板をリンクレイに対応させて、周辺施設への道案内ができるようにした。読み取った場所からの道順を写真上に矢印で示す。

 東急グループは沿線に多くの商業施設を持ち、広告宣伝やポイント連携のノウハウを持つ。パナソニックは東急と組むことで活用事例を積み上げ、今後は全国規模の小売りチェーンや飲食店情報サイトとの提携につなげる考え。クーポンやポイントの配信にリンクレイを活用してもらう狙いだ。

 アプリへの登録情報をもとに多言語での情報発信も可能なため、訪日外国人向けサービスにも活用できる。リンクレイマーケティングの今西雅也社長は「いかにアプリの付加価値を上げていくかが最大の課題」と話す。

 店頭のスポットライトなら3〜5万円程度の費用でリンクレイへの対応に切り替えられる。発信する情報1つごとに月額1000〜2000円を支払うだけで済む手軽さも訴えて導入を促す。

 リンクレイ対応の機器の設置は現在約30カ所。20年には全国3万カ所に増やし、共同出資会社は21年度に売上高20億円を目指す。「IC乗車券『スイカ』のように社会インフラとして認知してもらえるようになりたい」(今西社長)という目標の実現に向けて地道な活動を続ける。(上田志晃)

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