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パナホーム、国内で攻勢、来月、パナソニック完全子会社に、「家まるごと」商品力生かす。

[ 2017年9月1日 / 日本経済新聞 地方経済面 ]

 パナホームは31日、臨時株主総会を開き、パナソニックによる完全子会社化を承認した。9月27日に上場廃止、10月2日に株式を併合する。施工や販売でパナソニックの後ろ盾を得て、まずは国内事業で攻勢をかける。家電から住宅部材まで手がける商品力を組み合わせて差異化を図る。

 パナソニックによる完全子会社化は、4月に株式交換からTOBに手法を変更したため、当初の予定から2カ月遅れた。少数株主の利益が損なわれたとして香港のファンド、オアシス・マネジメントが抗議。6月の定時総会では訴訟に起こすと話していたが、臨時総会には出席しなかった。

 パナソニックは住宅分野を成長戦略の柱に置いている。パナホームを所管する社内カンパニー「エコソリューションズ(ES)社」の北野亮社長は「住空間事業の強化においてパナホームはコアな存在になる」と位置づける。同社が手がける照明や空調、建材など住宅に関わる商品をより深く連携させる狙いだ。これまでは上場会社どうしの取引における利益相反の懸念から連携は限られていた。

 ES社の幹部は「パナソニックが提供する部材でできる新しいことを組織横断で考えている」と話しており、年内にも具体的な戦略を打ち出す見通しだ。

 パナホームにとってはパナソニックから人材を引き受ける格好となり、施工事業を強化できる。パナソニックの耐震住宅工法の採用を増やし、苦手とする木造住宅をてこ入れする。販売面でもショールームの活用や宣伝広告で、販路を拡大できる。住宅販売で国内7位から3位以内に引き上げる目標を掲げる。

 ただパナホームは住宅設備や部材をパナソニック以外から購入しづらくなり、提案の幅が狭くなる懸念がある。シティグループ証券の江沢厚太アナリストは「完全子会社化の利点と欠点をどう調整させるかが課題だ」と指摘する。臨時総会に出席した70代の女性株主は「株を15年間持ったが最後まで将来のビジョンが見えなかった」と漏らした。わかりやすい形で早期に両社の相乗効果を示すことが求められる。

【表】パナソニックによるパナホーム完全子会社化の狙い 
○家電や住宅部材と住宅の連携を強め、顧客に新たな提案をしやすくする 
○パナソニックの人材や工法を活用して施工能力を高める 
○パナソニックのショールームや広告宣伝を活用して顧客との接点を増やす 
○意思決定を早め、M&A(合併・買収)など大規模投資に向けた資金力を得る

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