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赤色LED、10年光度持続、ローム、車リアランプ用、腐食防ぎ、コスト削減。

[ 2018年2月20日 / 日経産業新聞 ]

 ロームは自動車後部のリアランプに使う赤色発光ダイオード(LED)で、10年間光度が落ちない新製品を開発した。LEDの基板に金の合金を使い、排ガスによる腐食を防ぐ。基板を載せる土台には光を反射しやすい銀を使うことが一般的だが、排ガスに含まれる硫化水素と銀が反応して腐食し、光度が40%ほど落ちることが多かった。金の合金を使うことで、リアランプの光度向上やLEDの搭載コストの削減につなげる。

 開発したLED製品は基板を載せる土台に金パラジウム、接着剤に金スズを使った。基板の土台は光を反射する役割を果たしており、反射率が高い銀が使われてきた。反射率が銀よりも少ない金でも、パラジウムを混ぜるなど素材の成分を調整して、銀と同等の反射率を引き出すことに成功した。

 過酷な条件に製品を置き、意図的に劣化を促して製品寿命を調べる「加速劣化試験」で従来の製品を硫化物にさらしたところ、銀が黒ずみ、10日で40%性能が落ちてしまった。

 新しいLEDは1平方メートル当たりにどれだけの光を照らせるかを示す「カンデラ」で、従来の銀を使ったLEDと同等の4・5〜9カンデラの性能を示した。セ氏マイナス40度の極寒から100度の高温状態でもLEDランプは正常に稼働する。

 大きさは3・5ミリメートル×2・8ミリ×1・9ミリ。自動車1台のリアランプに20〜30個を搭載する。基板を薄型化するなど素材の加工方法を改良し、金をあまり使わない設計にしてコストを抑えた。サンプル価格は200円と従来製品とほぼ同等にした。

 2月からサンプル品の出荷を始め、2019年4月から前工程を京都市のローム本社工場(京都市)で、後工程を中国とマレーシアの工場で月100万個体制で量産を始める。まず国内の自動車メーカーの高級モデル向けに供給する。

 ロームは2016年にLED照明事業から撤退している。自動車や産業用の小型製品の開発に力を入れており、新製品の投入でシェア拡大を図る。(京都支社 渡辺直樹)

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