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プリンス電機(横浜市)――LED照明、食品用に照準(BizMovement)

[ 2019年1月30日 / 日本経済新聞 地方経済面 ]

 照明メーカーのプリンス電機(横浜市)は、2018年11月に創立60年を迎えた。コンビニエンスストアなど向けの蛍光ランプで高いシェアを誇っていたが、照明市場は発光ダイオード(LED)へのシフトが急速に進む。食材を鮮やかに照らせる独自のノウハウなどをLED照明でも生かし、5年後に売上高を15%増の30億円程度に伸ばす計画だ。

 同社はコンビニや食品スーパーで飲料や冷凍食品ケースに用いる蛍光ランプを主力としてきた。得意とするのが、売り場が限られたコンビニの店内でも邪魔にならない細くて明るい蛍光灯。客がガラス製の扉を開けて商品を取り出す「リーチイン」と呼ぶショーケース向けの照明では、シェア70%を占めるという。

 環境が大きく変わったのが11年の東日本大震災だ。寺嶋之朗社長は「震災後の節電意識の高まりでLEDへのシフトが一気に進んだ」と話す。LED照明は蛍光ランプに比べると製造設備など事業の参入障壁が低いとされ、価格競争に陥りかねないとの危機感が強まった。

 そこで、蛍光ランプで培ってきた色調や明るさを柔軟に調整できる独自のノウハウをLED照明にも活用。大手の照明メーカーに比べサイズなどを融通しやすい利点も訴え、スーパーや百貨店の食品売り場など向けの営業強化に乗り出した。

 LED照明「ディーライン」は、赤や黄の「演色LED」を組み合わせ、肉や野菜など売り場の食材や陳列方法に合わせて鮮やかに照らせるのが特長だ。来店客がいない時間帯は明るさを落として省エネにつなげられる利点もある。寺嶋社長は「当社製の照明を指名買いしてくれる大手スーパーもある」と自信を示す。

 LED照明の出荷を着実に伸ばしていく一方で、蛍光ランプの販売にも引き続き注力していく。蛍光ランプは市場の減少に伴い大手企業の事業の整理統合が進んでおり、「困っているユーザーも多い」(寺嶋社長)からだ。

 特に、産業用機械に用いる光源などで蛍光ランプに一定の市場が見込めるという。寺嶋社長は「困っている顧客とのやりとりの中で新たな需要に対応していきたい」と強調する。

(牛山知也)

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