日経メッセ > ニュース > PB商品、2兆円市場へ、食品・日用品、安値志向取り込む。

日経の紙面から

PB商品、2兆円市場へ、食品・日用品、安値志向取り込む。

[ 2009年3月10日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

イオン、売上高の2割計画 セブン&アイは品数倍増

 メーカー品より一―五割安いプライベートブランド(PB=自主企画)商品が普及期に入った。イオンは二年内に売上高に占める比率を二割近くに高め、セブン&アイ・ホールディングスは今後一年で品数を二倍の千三百にする。ユニーと子会社のサークルKサンクスは四月から共通品を全店に導入する。他社も急拡大しており、PB市場は二年内に少なくとも年二兆円と、食品・日用品全体の五%以上に達する見通し。低価格志向が強まる中、消費の新たな担い手としての期待が高まっている。(食品・日用品のPBは3面「きょうのことば」参照)=関連記事10面に

 PBで先行するイオンは「ジャスコ」を中心に五千品を扱う。マルエツやいなげやなどグループのスーパーに供給先を広げ、二〇〇八年二月期に約二千六百億円だったPB売上高を一一年二月期に七千五百億円とする。これは〇八年二月期の小売事業(四兆一千億円強)の約一八%に当たる。

 セブン&アイは二年前にPBに本格参入し、イトーヨーカ堂やセブン―イレブンの計一万二千店で約六百品を販売している。一〇年二月期に冷凍食品や調味料などを中心に千三百品まで増やし、売上高も三千二百億円と前期から六割増やす。

 ユニーとサークルKサンクスはまず菓子、ハンドソープなど七十品の共通PBを開発し、スーパーとコンビニエンスストアの計六千四百店に置く。産地や材料にこだわりつつメーカー品より安くする見通し。ユニー独自のPBも拡充し、グループのPB事業を一〇年二月期に五百六十億円と、〇九年二月期から四割増やす。

 食品・日用品の市場規模は年三十数兆円とみられ、このうちPBは一兆円強のもよう。イオンなど大手小売り三グループが約五千億円を占め、二年後には三グループだけで現在のPB市場規模を超えることになる。

 PBはメーカーへ大量に生産委託することでコストと価格を抑え、一定の利益を確保している。第一生命経済研究所の算出では、全国の〇八年の一世帯当たり実質消費支出は前年より七万円弱減り、うち食料費が最大の一万七千円近くを占めた。賃金が目減りする消費者は食品など必需品も節約しており、こうした不況下の消費トレンドに乗じてPBが急成長している格好だ。

 小売り各社は海外からの原材料調達費が下がる円高メリットも生かしてPBを拡大。中堅・中小スーパー三千四百店の共同仕入れ組織であるシジシージャパン(東京・新宿)もPB「CGC」について、海外調達を軸に低価格品(現在は約二百四十品)を拡充する。

 全国の〇八年のスーパー売上高は十三兆二千七百億円と、ピークだった一九九七年から二割強減った。消費不振で市場縮小が加速する中、大型スーパーの一部は安売り店に転換し始めている。PB事業の成否が小売店の競争力のカギを握ることにもなりそうだ。

【表】ユニー、サンクスと全店で

各社の主力ブランドと今後の動き

▼イオンの「トップバリュ」

5000品を扱う。2011年2月期の売上高を7500億円に

▼セブン&アイの「セブンプレミアム」

10年2月期に1300品へ倍増、売上高を3200億円に

▼ユニーとサークルKサンクスの〓 「+KACHIAL(カチアル)」

4月から全6400店に導入。まず70品で始め、3年後に130品

▼西友の「グレートバリュー」

08年で前年の1.5倍の約1500品に。数年内に売上高比率を1割以上へ

ニュースの最新記事

PAGE TOP