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レーダーで在庫場所特定、東芝テック、商品確認時間10分の1、端末を開発、スマホと連携。

[ 2014年11月4日 / 日経産業新聞 ]

 東芝テックはレーダーの仕組みを応用し、店舗で商品を探索し、在庫管理ができる端末を開発した。商品棚などに電波を飛ばし、商品に取り付けたRFID(無線自動識別)タグの情報を読み取る。流通、小売業向けに提供する。バーコードを用いた従来の管理手法に比べ、作業時間を10分の1にできるという。

 RFID読み取り用の端末「UF―2200」と、スマートフォン(スマホ)やタブレット(多機能携帯端末)を組み合わせて使う。同社が携帯型の読み取り端末を開発したのは初めて。11月から販売する。

 商品の管理や識別などに使われるRFIDは電波を受け取るとタグ内部の情報を返信する。電子マネーなどのICカードにも採用されている。

 新端末は送り返された電波の強さを計測することで、タグと端末との距離をレーダーの要領で計る仕組みだ。さらにスマホなどに搭載されている方位検出機能と組み合わせ、受信した電波の方向を計測する。

 RFID読み取りのための端末はほかにもあるが、電波を放射状に発信するため、タグの数は確認できても、方向は正確に把握できなかった。レーダーの仕組みを応用する今回の端末は、電波が拡散しないように工夫されており、目当ての商品の位置が正確に分かる。

 端末は2種類ある。発信する電波が強く、5〜10メートルの距離まで認識できるモデルと、電波が弱く確認できる範囲は2メートル程度までのモデルがある。

 小売店で来店客に在庫を調べてほしいと頼まれた場合、棚の近くまで行かなくても商品の場所が特定できる。倉庫でも効率的に在庫が把握でき、作業時間が減らせる。

 今後、東芝テック製のPOS(販売時点情報管理)システムと連携させ、全国展開する小売りチェーンなどが、在庫情報を比較的容易に集約できるシステムの構築を計画している。POSを用いた在庫情報の集約システムはバーコードタイプが主流で、RFIDを利用するのは珍しいという。

 新端末と連携するスマホやタブレットは、「アンドロイド」と「iOS」の両基本ソフト(OS)を搭載したものが使える。今後、棚卸しや探索など必要な機能をそろえたアプリを基本セットとして販売する予定だ。さらに、アプリの開発キットを無料配布し、導入企業が業務に合わせて作れるようにする。端末価格はオープンだが、実売は17万円前後。電波が強いタイプは別途、電波の使用料が1台あたり年間540円かかる。年間1000台の販売を目指す。(川上宗馬)

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