日経メッセ > NFC & Smart WORLD > ニュース > デジタルシニア、三世代消費満喫――かわいいからお金出したくなる、孫の笑顔、元気のもと。

日経の紙面から

デジタルシニア、三世代消費満喫――かわいいからお金出したくなる、孫の笑顔、元気のもと。

[ 2014年11月28日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 京王百貨店新宿店。東京都新宿区に住む渡辺朱美さん(69)が長女の望田由美さん(38)一家とやってきた。たまったカードのポイントを金券に変え、はしゃぐ孫の淳斗(まこと)君(4)に5千円ほどする仮面ライダーのおもちゃを買った。

 渡辺さんは月に一度は練馬区在住の長女一家と出かける。おもちゃや食品などを買ってあげ、外食費も持つ。「孫がかわいいいから、お金も出したくなる」と渡辺さん。由美さんも「ここぞとばかりに買ってもらう」。

 今回の調査で「子も孫もいる」人は全体の約6割いたが、子と同居している人は31・0%、孫はわずか4・1%だ。孫と会う時は財布のヒモも緩みがち。子や孫と一緒に楽しむこと(複数回答)は「食事」が76・0%で最多。「ショッピング」(55・6%)や「国内旅行」(47・6%)が続いた。

 星野リゾート(長野県軽井沢町)はこうしたシニア向けに、「リゾナーレ熱海」(静岡県熱海市)でシニアが孫や三世代で楽しめる「孫旅」プラン(1人3万6千円から)を今年から用意する。

 60代後半は三世代消費に特に意欲的だ。自由に使えるお金の用途(3つまで回答)を「孫のため」とした人は60〜64歳で12・2%だが、65〜69歳は22・5%に上昇する。「子や孫を楽しませるため」にお金を使いたい人の比率が最も高かったのもこの層だ。

 茨城県牛久市の主婦、古川良子さん(仮名、65)は東京都江東区の長女夫婦宅に月に1週間ほど滞在。2人の孫の服やおもちゃから一家の日用品や食費まで面倒をみる。5月も一家と沖縄を旅し航空券以外は全部負担した。DeNAの増田淳氏は「60代後半はリタイア直後の人も多く元気。三世代消費をけん引するこの『黄金層』は企業の注目の的だ」と指摘する。

 さいたま市の熊谷葉子さん(67)は家族だけが閲覧可能なSNS「ウェルノート」をiPadで見るのが日課。都内に住む孫が花に関心があることを知って植物図鑑を贈った。「プレゼントを催促するメッセージが孫から届くこともある」(熊谷さん)。大丸松坂屋百貨店とパルコは同SNSに注目。運営会社のウェルスタイル(東京・渋谷)と組み、特設ページを設けた。「離れて暮らす孫に何を買えばよいか悩むシニアは多く、SNSは三世代消費の起爆剤になる」と大丸松坂屋の野中健次氏は期待する。

(横山雄太郎、服部良祐)

ニュースの最新記事

PAGE TOP