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日経の紙面から

米カード大手2社に聞く、電子決済網の安全対策――ビザ、シニア・バイスプレジデントデジタル担当サム・シュラウガー氏。

[ 2014年12月10日 / 日経産業新聞 ]

特定の携帯端末用に番号

 米国で安全性の高い電子決済ネットワークの整備が進んでいる。サイバー攻撃により、クレジットカード情報が流出する事故が相次いだことが背景にある。世界各国で決済網を提供するビザとマスターカードの大手2社の担当者に、より安全な仕組みづくりや今後の戦略について聞いた。(聞き手はニューヨーク=蔭山道子)

 ――米国でクレジットカード情報の流出が相次いでいます。

 「カードには価値のある個人情報が満載だ。米国では現在も磁気ストライプ方式のカードが多く使われており、ハッカーがカード番号などの情報をそのままの形で盗んだり、カードを複製したりできる」

 「安全性が高い決済システムを整備するうえで、重要な一歩が(情報への不正アクセスが困難な)ICカードの普及だ。米国では2015年末までにICチップを搭載したカードの割合がクレジットカードの75%、デビットカードでも41%に高まる見通しだ」

 ――情報流出が増えているにもかかわらず、電子決済の需要は膨らみ続けています。

 「最近の大きな変化は、プラスチックのカード決済から、携帯端末を使ったモバイル決済への移行だ。電子決済自体のかたちも変わりつつある。我々の事業が成長する余地はまだ大きいと感じている」

 「携帯端末を使う決済でカード番号の代わりに特定の端末向けの認証番号(トークン)をつくる仕組みを提供している。情報を盗んだとしてもトークンは特定の端末以外では利用価値がない。カード情報が悪用されるリスクは小さくなる」

 ――安全性は高まってもコストが増える課題が残ります。

 「(技術革新で)小売店は読み取り端末の更新費用を負う。だが、例えば非接触型の決済に対応する端末を導入すれば、店は短時間で多くの決済ができるようになる。顧客サービスを目指す小売店にとって目先の費用を超えたメリットがあると考えている」

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