日経メッセ > リテールテックJAPAN > 連載コラム > 今どき主婦のShopウォッチ > 第106回 地元のおいしい特産物+温泉+絶景の最強・道の駅「ゆ〜さ浅虫」は、すごい!

連載コラム

第106回 地元のおいしい特産物+温泉+絶景の最強・道の駅「ゆ〜さ浅虫」は、すごい!

[ 2012年10月2日 ]

 じつは私、道の駅愛好家なのだ。
 車でちょっとした遠出をすると、どうにも道の駅に寄りたくなる。だって、その地方でしか売ってないような特産品が売ってたり、おばちゃんの手作り感満載のおやつが売ってたり、野菜なんか「今朝とってきました!」みたいな新鮮なやつが、めちゃくちゃ安く売ってたりするんだから。利用しない手はない。

 そんなわけで、先日所用で青森に行ったときも、青森在住スタッフから「どこか行きたいとこないですか?」と聞かれて、迷わず「道の駅!」とリクエストしたところ、彼女は、鼻の穴をふくらませ、得意げにこう言った。「道の駅なら、浅虫温泉です。」即答するほど、なぜ有名なのかと尋ねてみると、なんと!この道の駅は温泉を併設しているのだと言う。そりゃあ、行くしかないでしょ。行く行く!

 というわけで、青森市内から車で30分くらいの浅虫温泉までドライブすることになった。海岸線を見渡しながらのドライブは快適で、東北というより、熱海辺りの雰囲気だ。そして、美しいビーチの目の前という最高の立地に「ゆ〜さ浅虫」はあった。

むやみにお金をかけてないところが好印象!

 外観はレンガ状のタイル貼りで、一見おしゃな感じだが、中に入ってみるといわゆる公共施設的なリーズナブルな造りだ。でも、それだけに地元の人たちの憩いの場、という雰囲気はよく出ている。休憩コーナーと表示されていても、ちょっとしたいすとテーブルがあるだけだったりする。が、地域のコミュニティという役割を思えばこれでも十分と言える。

 そしてなにより、施設にむやみにお金をかけていないだけに、入浴料も安いし、脱衣所や浴室やロビーから目の前に見える景色が最高なのだ。美しくて雄大な海! この先は北海道かーとお湯にのんびりつかりながら本州の北の果てにいるんだなと実感する。
 昔から有名な浅虫温泉だけあって、お湯もとても気持ちがいい。
変に豪華な造りにしていないのも、こうして多くの人に親しまれる温泉でありたいからだろう。なにしろ、これだけの絶景と温泉があれば、他には何も要らない。

 と、思ったが、いや、要るんだった。

 地域ならではの特産品が手に入るのが、道の駅の醍醐味。ここでは一体何が買えるんだろうとワクワクしながら、隣接している市場に足を向けた。

地元愛にあふれる場所! 青森のプライドを感じる特産品も

 ここは、いわゆる「道の駅」そのもので、シンプルな造りの店内に所狭しと特産品が並ぶ。
 ここで驚いたのは、まず鮮魚コーナーの充実っぷりだ。ちゃんと店員さんがさばいたりもしてくれる。道の駅の一角ではあるが、しっかりと魚屋さんなのだ。

 そして、なんと言ってもりんごジュースの種類の多さにはひれ伏すしかない。
 地元なだけにお買い得なものから、こだわりの逸品といった感じのものまで。いや、こんなにたくさんの種類のりんごジュー ス、今までに見たことないから。試しに何種類か買ってみたが、どれも負けず劣らずの美味しさだった。りんごの一大産地にある青森県のプライドが感じられるおいしさ、と言えばいいだろうか。

 体の芯からぽかぽかにしてくれる温泉があり、できることならずうっと見ていたいと思わせる美しい海があるこの「ゆ〜さ浅虫」は、その立地の時点で道の駅の主旨である「その土地ならではのよさをアピールする」という点を軽々とクリアしている。おまけに特産品でもしっかり青森のよさを感じさせてくれるのだから。地元民が「道の駅なら浅虫」と胸を張って言うのも納得できる。

 そもそも私の「道の駅愛」も、そこに行けばその土地土地の人々の地元に対する愛着が見えて楽しいから芽生えてきたものな のだ。いつもはどうしても、店の外観や内装、商品展示の工夫など、売るためのハード面に焦点をあてて見ることが多いのだが、ゆ〜さ浅虫同様、道の駅にはそういったハード面では計れないエネルギーがある。いやむしろ容れものには凝りすぎないほうが良かったりするのだ。結局のところ、おしゃれな建物はその気になればどこにでも建てられる。凝った内装やデザインもそうだ。
 しかし、道の駅にはやはり「そこにしかないもの」を私は求めてしまう。だからこのゆ〜さ浅虫のように堂々とシンプルに温泉と新鮮な魚介類と自慢のりんごジュースで勝負している潔さには好感をもってしまう。

 これぞ「道の駅」のあるべき姿であり、王道!ではないだろうか。家の近くに一軒あったら嬉しいのになと強烈に思う施設だった。

今どき主婦のShopウォッチ
執筆者:堤 香苗

株式会社キャリア・マム代表取締役。1964年、兵庫県神戸市生まれ。早稲田大学第一文学部・演劇専攻卒業。
大学時代よりテレビ、ラジオのパーソナリティー等をつとめ、フリーアナウンサーとして活躍。結婚、出産後、子育ての経験を生かした仕事を志し、1995年4月、育児サークルPAO(キャリア・マムの前身)を設立。その後、ママの社会参加の機会を積極的に創出する活動母体として、「ママの元気と笑顔」を合言葉に、『キャリア・マム』を設立。現在、コーディネーターとして、主婦や育児中の女性、起業を目指す人へのアドバイスや、「女性の起業」「在宅ワーク」「ITビジネス」等のテーマで講演も行う。2007年1月「おしゃべり力〜主婦のホンネが常識を変える!〜」、5月「ヒット商品はこうしてできる!売れるマーケティングのしかけ」を出版。

バックナンバー

PAGE TOP