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連載コラム

第120回 「誰かのおうち」に遊びに行ったような気分でくつろげる、多摩ニュータウンの名店「Ouchi Cafe」

[ 2013年12月2日 ]

 「多摩ニュータウンには、ファミレスやコーヒーチェーン以外のお茶できる店が少ない!」と、何ヶ月か前にこのコラムで嘆いたところ、「カフェや雑貨が大好き」というキャリア・マムの会員さんから「そんなことはない!」というお叱りを受けた。

 食べ物もおいしくて、健康的。お店もおしゃれで、居心地がいい。そんな「素敵カフェ」が、多摩ニュータウンにもあるのだという。その名は、「Ouchi Cafe」! それも、わがオフィスのある多摩ニュータウンの隣駅・京王堀之内に、だ。
 そりゃ行くしかないでしょ! というわけで、すぐさま向かった。

 目指すお店に着いて、驚いた。
 「あ、私、ここ知ってる」
 ......以前は、よく来ていたケーキ&雑貨の店「キッチンストーブ」の2階が、噂の「Ouchi Cafe」なのだが、私はこのキッチンストーブのケーキをけっこう買いにきていたのだ。最近は、ちょっとご無沙汰していたのだが、その間に、2階にそんな素敵カフェができていたなんて、知らなかった。

 ウッディな外階段を上がってドアを開けると、そこで靴を脱いで備えつけの室内履きにはきかえるシステムになっている。靴を入れておく靴箱が用意されているが、まず、その靴箱の上がおしゃれだ。ショップカードや、刺繍をほどこした小さな布製のマット、「室内履きに履き替えてください」という旨を書いたポストカードなどが、センスよく飾られている。

白い壁、白っぽいフローリング、一部吹き抜けになった天井が広さを演出

 店内は決して広くはないのだが、床も白っぽいフローリング、壁も白、天井は一部が屋根の形に吹き抜けになっていて、そこから光も入り、とても開放感のある造りになっている。
 端っこの席に腰掛けて、ゆっくり店内を見回す。本当に、広くはない、のだ。しかし、とても広く感じる。なぜなんだろう? と、よくよく観察してみると、まずテーブルが小さめだということに気がついた。だから、店内には5組のお客様が入れるようにテーブルを配置してあるが、ぎゅうぎゅう詰めな感じがしない。そして、やはり壁や床が白で圧迫感がない、ということも大きいだろう。とにかく、外から見た印象よりも、ずっと中は広く感じる。そんな店だ。

 

 ケーキセットを頼むと、ケーキは階下の店「キッチンストーブ」のものが出てきた。そして、コーヒー。添えられているミルクらしきものは、豆乳だそうだ。
 この店は、食材にもかなりこだわっていて、お米も玄米や古代米を使っていたり、デザート類には豆乳が使われていたりする。ドリンクも、コーヒー・紅茶はオーガニック、ラテ類もすべて豆乳ベースなのだ。

ブランケットのサービス、テーブルセッティングなどにお客様主義が見える

 そこだけ聞くと、いわゆる「健康至上主義」的な店のようだが、決してそんなことはない。どちらかというと、「お客様主義」なんじゃないか、と思う。広々と見えるとはいえ、小さな店だ。だからこそ、お客様に満足してもらうこと、くつろいでもらうこと、を第一に考えられた店なのだろう。

 店名のとおり「おうち」にお邪魔したような気分になれるこのカフェは、とても雰囲気があたたかい。よく見てみると、いすがところどころ不揃いだったりするが、それもなんだか家庭的な感じを受ける。11月も終わりの寒くなった時期に行ったので、いすの背もたれにはもれなくブランケットがかけてあった。寒くないように、という配慮だ。また、ケーキセットは、かわいらしいトレイにコーヒーとケーキがのってきたのだが、コーヒースプーンの下にはビスケット型のかわいらしいスプーン置き、ミルクピッチャーの下にはアルミ製のコースターが置いてあった。トレイの上にはかわいらしいストライプのキッチンマットが敷いてあり、それを汚さないようになのだろうが、こういう細かい心遣いがほっこりした気分にさせてくれる。

 

 席につくとすぐに、お茶とおしぼりを出してくれたのだが、このおしぼりもじつにかわいらしい。あたたかいお湯でしぼったものを小さなガラスコップに折りたたんで入れてあるのだが、「Ouchi Café」のロゴが赤い糸で刺繍してある。そのハンドメイド感がなんともあたたかい。

 この店を教えてくれた会員さんからの情報によると、店内はよく模様替えされるのだそうだ。少し間をあけて行くと、テーブルの配置や、こまごましたディスプレイなどがけっこう変わっているので、それも楽しみで行くのだとか。たしかに、このくらいゆとりのある配置にしておけば、テーブルといすはさまざまな置き方ができるだろう。

 

 ゆっくりと、豆乳入りのオーガニックコーヒーを飲んで、レモンパイを食べ、店内を見回していると、なんだか、お友だちの家にお邪魔しているような気分になってきた。こういう、お部屋を小奇麗に小洒落た感じにしておくのが得意なママ友っていたよなあ、なんてことを思い出す。そういえば、そういう人たちってたいてい模様替えが好きで得意だったっけ。今は、そういうお友だちともやや縁遠くなってしまったけれど、なんだかなつかしい気分になった。たまには連絡をとって、そうこの「Ouchi Cafe」でランチでもしたいな、そんなことを考えた。
 私をそんな気分にさせたのは、おそらくこの店のエッセンスが、店名のとおり「おうち(我が家)」ぽいからなのだろう。

 多摩ニュータウンにカフェがない! なんて言って悪かった。ここは、かなり上位ランクのカフェだ。すごくおしゃれ感がありながら、おうちのような温かみ、素朴さが同居する。だから、くつろげる。2年前にオープンしたそうだが、こんな店があるなんて!

 多摩ニュータウン、なかなかやるじゃないかっ!

今どき主婦のShopウォッチ
執筆者:堤 香苗

株式会社キャリア・マム代表取締役。1964年、兵庫県神戸市生まれ。早稲田大学第一文学部・演劇専攻卒業。
大学時代よりテレビ、ラジオのパーソナリティー等をつとめ、フリーアナウンサーとして活躍。結婚、出産後、子育ての経験を生かした仕事を志し、1995年4月、育児サークルPAO(キャリア・マムの前身)を設立。その後、ママの社会参加の機会を積極的に創出する活動母体として、「ママの元気と笑顔」を合言葉に、『キャリア・マム』を設立。現在、コーディネーターとして、主婦や育児中の女性、起業を目指す人へのアドバイスや、「女性の起業」「在宅ワーク」「ITビジネス」等のテーマで講演も行う。2007年1月「おしゃべり力〜主婦のホンネが常識を変える!〜」、5月「ヒット商品はこうしてできる!売れるマーケティングのしかけ」を出版。

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