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連載コラム

第33回「オシャレ、だけどあたたかみのあるウエディングがステキ! めきめき増えてきた郊外型ウエディングの実情ってどうよ?」

[ 2006年9月14日 ]

●「ランチがおいしい」だけじゃない! コルトーナ多摩の魅力をズームアップ!
 えっ? ウエディング? 主婦の私らには関係ないじゃーん・・・なんてことはない。今ドキ、一生のうちに1回しか結婚しない人がどれほどいる? 2回目、3回目だってないとは言えないこのご時世。1回結婚したくらいで「ウエディングとはもう無縁・・・」なんてぼんやりしてちゃトレンドウォッチャーの名がすたる。今のとこ、3回目の予定はないけれど(ホントか?)しっかりウエディング市場の動向はつかんでおかなくっちゃ!

 なんせ、今ドキのウエディング市場ってどうもすごいことになってきてるらしいんだから。主婦だからって無視はできない。ということで、多摩地区ではちょっと話題の結婚式場「コルトーナ多摩ウエディングヒルズ」に行ってみた。
 多摩ニュータウンの団地群のど真ん中「えー? こんなところに?」という場所に突如姿を現した結婚式場だったが、地元の主婦たちは歓迎した。なぜか? それは、併設しているレストラン&カフェ「ラ・ベットラ・ダ・コルトーナ」のランチが大人気を博したからである。オープン当初、ここのランチは毎日限定20食だったと記憶している。お値段はファミレスよりちょっと高めだったが、オシャレでおいしい前菜あり、デザートもつく、いっぱしのコース料理のランチというので評判になり、なんと開店前から人が並ぶまでになっていたのだ。
 その後、メニューのリニューアルが何度かあり、今はこの「限定ランチ」はなくなり、1,000円と2,000円の2コースのランチに落ち着いたようだ。メニューの種類は豊富ではないが、パスタ、リゾットなどもなかなかのお味だし、なんと言ってもここのスイーツ類は、かなりおいしい! なんせ、銀座「ラ・ベットラ・ダ・オチアイ」のオーナーシェフ・落合務氏がコルトーナ多摩の料理顧問なのだ。銀座でしか食べられなかった落合シェフの味が、多摩でも食べられる! その繊細かつ美味なデザートはまさに絶品! ということで「限定ランチ」はなくなっても、ランチにお茶に、今でも主婦には根強い人気店なのだ。

 ランチ人気で多摩ニューでは一躍有名になった「コルトーナ多摩」だが、主婦の場合は結婚式を挙げる機会はまずない。子どもの結婚式の下見に行くにはまだ早い・・・というわけで、ランチやお茶には行ったことがあっても、式場のほうって見たことないわ、という人が地元には案外多いようだ。
 テレビドラマのロケにも使われたりするほどオシャレな式場を、こんな近くにいて見たことないのはやはりまずいだろう・・・と反省して今回は出かけてみることにした。ちなみに私も見ていたドラマ「1リットルの涙」のロケでも、この式場は使われていたのよね〜。本物が見られるなんて楽しみだー!


●まっ白! なチャペルがオンナ心をわしづかみ!

 今までは、レストランにしか行ったことがなかったが、改めてこの「コルトーナ多摩ウエディングヒルズ」を周囲から見渡してみると、かなりいい。イタリアの街・コルトーナをイメージして建てられたというだけあって、白い壁にレンガ色の屋根がとても日本とは思えない風景を描き出している。その建物の中でもひときわ目立つ高い塔のある部分がチャペルだ。結婚式といえば、なんと言ってもチャペルでしょ、チャペル! このチャペルが、ステキなんだわ、コルトーナ多摩!

 まず、外観がいい。道路からチャペルに続く階段が真っ白で、なんともロマンチックなんだわ。式が終わったあとこの階段でフラワーシャワーとかやっちゃうわけ? ここで写真とかも撮っちゃうわけ? と思うと、やはり女性ならワクワクする。そんな階段だ。
 そして、チャペルの中も白で統一されていて、かなりオシャレ。新しい建物ゆえに古い教会の持つ「伝統の重み」こそはないが、新しいからこその洗練された印象はある。しかも、大きな窓から光が降り注ぎ、このチャペルの中、昼間ならかなり明るい。ウエディングドレス姿が映えること間違いなしだ。
 チャペルの印象もかなりよかったが、実はコルトーナの最大の魅力は、ここからだ。挙式のあとの披露宴。結婚式のお楽しみといえば披露宴。その披露宴会場となるのが、コルトーナ多摩では「ゲストハウス」と呼ばれる3つのお部屋だ。

 


●「自宅でパーティー」の夢を叶えるゲストハウス

 このゲストハウスがいいんだ! ほんとに。同じ建物にありながらそれぞれが独立した家(ハウス)のような造りになっていて、ハウスごとに特徴がある。各ハウスとも、イメージに合った玄関や玄関へと続くポーチがあって、ゲストは「こんにちわ!」と、新郎新婦の家に遊びに行ったような気分になれるのだ。
 これは、ホテルや従来型の結婚式場では味わえないアットホームな雰囲気で、なんかいい感じ。いわゆる流行の「ハウスウエディング」というものだろうが、人気が出るのも納得できる。
 コルトーナ多摩の3つのゲストハウスは、それぞれに「サウサリートハウス」(アメリカ西海岸の邸宅のイメージ)「カーサ・マルガリータ」(イタリア貴族の気品ある屋敷のイメージ)「ヴィラ・レジ−ナ」(優美なリゾートスタイルの館)とこじゃれた名前がついているが、どれも名前通りのイメージで演出されていて、とてもいい。どの部屋も「わが家にようこそ!」と言いたくなるような、こじんまり感があったかみを感じさせる。
 それでいて、大勢のゲストをお招きできる十分なスペースは確保されているし、各部屋ともガーデン付なので、天気のいい日なら宴が盛り上がってきたら、ガーデンにも出ておしゃべりしたり、写真を撮ったりもできる。ガーデンテーブルを使ってのデザートブッフェなどもできるというから、女性のゲストには喜ばれそうだ。

 昔々、外国の映画などで見た「お金持ちのホームパーティー」ってこんなだったわ〜と思い出してしまった。あんなに大勢のお客を招くことができる部屋のある家って、一体どんだけでかいんだよ? 普段の掃除はきっと大変だろうなあ〜って思ってたっけ。だけど「わが家でパーティー」ってステキだな〜とあこがれていたっけ。日本なんだし、金持ちじゃないんだし、それは無理! とあきらめていたけれど、「今ドキの結婚式だとそんな夢も叶うのよね」と、感慨深くゲストハウスを隅々まで眺めてしまったのだった。
 ホテルや式場での結婚式というと、新郎新婦は置物のように、前に座ってなくちゃいけない雰囲気だったが、こんなお部屋での披露宴なら、なんだかテーブルの間を歩き回ってゲストみんなと話ができそうな雰囲気だ。もちろん、ガーデンにだって出て、デザートだって食べてやる! ハウスウエディングはゲストも新婦も(もちろん新郎もね!)ハッピーにしてくれそうだ。
 「こんなとこで結婚式挙げられるなら、あと何回かやってもいいなあ」「次こそはハウスウエディングいいかもなあ」と、夢を見てしまったのだった。


●今ドキの結婚式場って、かなり頑張ってる!

 いやいや、思った以上に魅惑的だった「コルトーナ多摩ウエディングヒルズ」に衝撃を受けて、前から気になっていた近場の結婚式場をはしごしてみた。

 まずは、町田市にある老舗の「日本閣」改め「Noce Ange」名前もオシャレになっているが、中身もすっかりオシャレに生まれ変わっている。なんと言っても、ここの目玉はガーデンウエディング。それも「アクアソレイユ」という屋外の挙式場を使って、太陽の下で結婚式を挙げられるというものだ。屋外での挙式というとまあ、ちょっと季節は選びそうだが、春や秋ならきっといいんだろうなあ。
 さらに、八王子ニュータウン・みなみ野シティの中にある「ヒルサイドクラブ迎賓館」にも足を伸ばしてみる。前から気になっていたこの建物。超・豪華だし、駐車場も広い。インフォメーションに行ってみたが、日曜とあって商談中のお客様であふれていた。資料をもらってはきたが、ちょっとひやかしで中を見せてもらえる状況ではなく(それだけ繁盛していたのだ!)、残念ながら中は見ていないのだが、外観だけでも推し量れる豪華な式場だ。しかし、ここのウリは豪華さではない。資料によると、それぞれの結婚式をオリジナリティあるものに演出するということに特化している式場なのだ。なんせあの秋元康が総合プロデューサーとして関わっているそうなので推して知るべしだ。
 たとえば、披露宴で仮装パーティーとか、参列者みんなでフォークダンスを踊るとか、そのカップルならでは趣向をこらした式の実現に力を貸してくれるんだそうだ。


●全国にも増殖中! こだわりのウエディングスポット

 たとえば、愛知県春日井市の「グリーンキャメロット」は、徹底して「こだわり婚」を実現してくれると、昨秋のオープン以来、大人気。「自分の家にお友だちを招待するつもり」で、様々な演出をプランニングしてくれるゲストハウスウエディングの式場だ。新潟市内の「ラシントンカフェ」は新潟の名所・万代橋のたもとにあるガラス張りのレストラン。信濃川を眺めながらの披露宴、川の土手に出ての記念撮影などもできて「新潟」ならではな結婚式ができると人気。ホテルのシェフが腕を奮う料理も絶品なんだとか。
 和歌山の「ポルトヨーロッパ」は、写真だけ見せて「ヨーロッパに行ってきた」と言えば、すっかりだまされる人もいるくらい忠実にヨーロッパの建物を再現している遊園地。そんなステキなロケーションで挙げられる結婚式も人気上々だ。愛媛県松山市の「ドリーマベルフォーレ松山」も、「招待状や席次表を全部手作りしたい」なんてリクエストにも応えて、オリジナル婚を応援してくれる式場だった、との証言あり。
 また、世界遺産の白川郷では、約250年前に建てられた合掌造りの民家での白無垢姿、情緒あふれる神戸では、100年前に建てられた洋館 神戸みなと異人館でのウェディングドレス、大自然の真っ只中、富良野のひまわり畑に囲まれたアウトドア結婚式など、山、海、港、大自然を借景にした結婚式は、非日常を飛び越え、通常ではありえない抜群のロケーションで、ふたりの愛も、ロマンも、思い出も、倍増するに違いない。
 オリジナル感を大切にしてくれる式場も増えてきた上に、レストランや遊園地、テーマパークなど結婚式場の選択肢はものすごく広がっているのだ。


●進化するウエディングが主婦に与える影響は?

 思った以上に進化しているウエディング市場には、感動するやら驚くやらだったが、はたと思ったのはこのトレンドが主婦に与える影響って? ということだ。主婦って一応、ほとんどの人が結婚しているので、いくら今どきの式場はいいよ! と言ったところで動きようがないよなあ、と。
 つまり結婚式場ってキャリア・マムとは縁遠い業種なのか? ということだ。ただ、今回見てきた結婚式場の変わりゆくエネルギーって見逃せない感じがするのだ。結婚してるから関係ない・・・なんて悔しいじゃないの。まあ、ありそうなのはわが子の結婚だろうか。今どきのママたちなら、こんなステキな結婚式を、わが子が挙げるときがきたら黙ってるわけがない。自分ができなかった分も上乗せして熱く盛り上がりそうな気もする。
 あとはなんだろう。せっかくのこんなステキなゲストハウスが、ウエディングのシーズンオフ中には空いてることが多いとしたら、結婚式以外のことにも使えるといいかも。たとえば同窓会とか、還暦のお祝いとか赤ちゃんの誕生お披露目とか、子どもの七五三。
 それから、せっかく腕のいいシェフやパティシェを抱えているんだったら「コルトーナ多摩」みたいに、レストラン&カフェはぜひやってほしいな〜。「ヒルサイドクラブ迎賓館」なんてみなみ野の住宅街の真ん中ですもん。おいしいランチやってくれたら、主婦は絶対に来ます! 私も行きます!
 少子化、晩婚化が進む日本だからこそ、結婚式場は生き残りをかけて目覚しい進化を遂げているけれど、でも、やっぱり結婚式の数には限りがあるだろう。そしたら、このステキな式場のご利益をなんらかの形で主婦にも分けてほしいものだ。それが生き残りにもきっとつながるんじゃないか、そんな風に感じたのだった。

今どき主婦のShopウォッチ
執筆者:堤 香苗

株式会社キャリア・マム代表取締役。1964年、兵庫県神戸市生まれ。早稲田大学第一文学部・演劇専攻卒業。
大学時代よりテレビ、ラジオのパーソナリティー等をつとめ、フリーアナウンサーとして活躍。結婚、出産後、子育ての経験を生かした仕事を志し、1995年4月、育児サークルPAO(キャリア・マムの前身)を設立。その後、ママの社会参加の機会を積極的に創出する活動母体として、「ママの元気と笑顔」を合言葉に、『キャリア・マム』を設立。現在、コーディネーターとして、主婦や育児中の女性、起業を目指す人へのアドバイスや、「女性の起業」「在宅ワーク」「ITビジネス」等のテーマで講演も行う。2007年1月「おしゃべり力〜主婦のホンネが常識を変える!〜」、5月「ヒット商品はこうしてできる!売れるマーケティングのしかけ」を出版。

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