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連載コラム

第82回 「小生意気でキュート」なオーラ全開! おしゃれなティーンズ&ママたちのハートわしづかみのガールズパラダイスは、ここだっ!

[ 2010年10月5日 ]

地区最大規模のショッピングモール「アリオ橋本」がオープン!

 キャリア・マム事務局から電車でほんの4駅先の相模原市橋本に、「アリオ橋本」がオープンした。正直、はじめは「わざわざ橋本までショッピングに行かなくても」と思っていたのだが、スタッフにも橋本在住者が多いので、噂はどんどん入ってくる。

 スタッフいわく「広いです!」「店が多いです!」「おしゃれな店がいっぱいあります!」「飲食店も充実してます!」「橋本の住民の8割は足を運んだはずです(ほんとか?)」「これで橋本の地価上昇も間違いないです(ほんとか?)」などなど。そういえば、最近は郊外にどんどん増えているショッピングモールだが、多摩ニュータウンにはあまり大規模なものがなかった。ついにそれができたとなると、やはり一度は足を運んでみなくては......と思っていたところ、すでに何度も行っているというスタッフから、「ピンクラテは絶対に見てきてくださいね!」と念を押された。
 「ピンクラテ? なんだそれ?」とっさにイメージしたのは、いちご味のするピンク色の乳飲料。もちろん、違うが。「知らないんですか~」と嬉しそうに笑うスタッフ。「まあ、行ってみてくださいよ。」...なに~? わかった、もうすぐに行くしっ!

遠くからでも目につく「ドピンクワールド」!!!

 いや~、すごい! 「アリオ橋本」は、評判通り、広いわ、店が多いわでかなり見応えがある。お目当ての「ピンクラテ」に行こうにも、店内マップなしでは行きつけないくらいの広さだ。マップ片手に、「こっちかな~」とうろうろしていた私だが、ピンクラテのある通路に立ったとたん、遠くのほうに見える通路の空気がぼやっとピンク色に染まっているのが見えた。いや、実際は空気まで色づいているはずはないのだが、本当に空気までピンクに見えるくらい、店内がピンクだらけなのだ。これは、どんなに遠くから見てもインパクトがある。

 近づいてみると...これはまたものすごいインパクトだ! ピンクもかなり強いピンクを基調にしている。ふわふわしたパステルカラーではなくショッキングピンク。ショーウインドーに立っている女の子のマネキンも、ちょっとかっこいい顔をしている。ここは、いわゆる「おしゃれなティーン向けセレクトショップ」だ。とにかく店中がピンク色で、かっこかわいい洋服から、小物、文具や化粧品、お菓子まで様々な商品を扱っている。

 店内を見て回った印象では、ピンク大好き! だけど、「オンナノコオンナノコした女の子じゃなくて、ちょっと手ごわい小生意気ガールを目指してます!」みたいな子をターゲットにしている、そんな風に感じた。どれもこれもかわいくって、娘のいない私にはちょっと目の毒というか、むしろ、もっと若かったら! と妄想してしまうような、そんなラインナップだ。ここは、ティーンズだったら、きっと何回でも来たくなるだろう。たとえ買い物はできなくても、見るだけでも、超・テンションあがる↑こと間違いなしだ。

ワクワク感を盛り上げる店内のさまざまなしかけ

 店内でまず目を引くのが、エッフェル塔? のような塔。もちろん、脚の部分だけだが、店内に鎮座していて、塔の脚の部分を使って商品をかけてある。ちょうど塔の下に入るような形で商品を見てまわることができるのだが、これがちょっと秘密基地みたいでおもしろい。塔のまわりに飾られている旗もフランス国旗ぽいが、ちょっと右手に目を移すと、外国の道路標識がディスプレイされていてそこには「ロンドンブリッジ」「ピカデリーサーカス」などイギリスの地名が......。この店にくる世代の子たちにとっては、海外なんてまだまだ遠い存在だもんね。おしゃれ感と憧れ感でますます気持ちが高揚しそうだよ。
 と思いつつ、店内にあるレジカウンターを見てみると、ん? なんだかこの雰囲気って......そうだ! 空港のチェックインカウンター! よく見るとCAスタイルのマネキンや搭乗案内の掲示板もある。
 日本ではないおしゃれな外国、CA、女の子たちをくすぐる要素をちりばめてるよね。そりゃあ買い物気分も盛り上がるってもんだ。

 ちなみにこのレジを見ていて気付いたのだが、レジの合計金額が表示されるところもバリバリにデコられている。テープカッターもしかり! 試着室の内装もピンクなら、中に置いてあるスツールもハート型でピンク! 店内のあちこちに立っているスタンドミラーの土台部分も見る角度によって色を変え、ピンクに見える。とにかくこの「カワイイ」へのこだわりっぷりはすごい。ほんとにここは、女の子たちにはパラダイスだ!

「買わせる」工夫も心にくい! 財布の重さに応じて買える商品展開

 さて、まずは目で楽しみつくしたあと、冷静に店内をチェックしてみた。そして、この店の「カワイイ顔してなかなかやるなあ」という賢さをあちこちに発見した。

 店はL字型になっているが、大きく分けて右手は小物コーナー、ここは通路からも見通しがよく、目についた商品があればつい足を止めてしまいそうだ。また、開放的な造りで「ちょっとのぞいてみよう」という気分になりやすい。置いてある商品もお菓子や文房具、アクセサリー、小物、化粧品など1000円以下で買えるものがほとんど。ちょっとおこづかいのあるときなら、「なんか買っちゃおうかな」と思えるコーナーだ。
 放課後、お友達と連れ立って、ここの前を通りかかったら、かなりの確率でティーンズは立ち止まるだろう。そして、3人連れなら、1人くらいは「なにか」を買いそうだ。

 そして、L字の左手には、例のエッフェル塔があり、こちらは洋服のコーナーになっている。洋服はさすがに子どもがおこづかいで買うには値段が張るが、それでも、一時期話題になったお子さまブランド(●ルミヤ系の)よりはかなりお手頃価格だ。ダウンベスト3900円、パーカーだと2900円くらい。ママにとってはちょっと気分のいいときになら、娘に買ってあげてもいいと思える価格帯ではないだろうか。

 それでいて、服を陳列しているスペースの上部を使って、バックや帽子などのちょっとした小物類をセンスよくたくさん展示しているので、これはどうしてもつい合わせて買いたくなってしまう。「このベストにこの帽子」という具合に。1点単価はそれほど高くないが、コーディネイト買いを誘引するこのディスプレイは、技アリだ。
 出資者がいるときしか買えない洋服のコーナーは「見て楽しい演出」がたっぷり! そして、おこづかいでも買える小物コーナーを充実させ、開放的にして、子ども達が入りやすい雰囲気を作っている「ピンクラテ」。
 ピンクラテは現在全国で26店舗出店しているが、関東なら東京ベイエリア、港北ニュータウンなど子ども人口の多そうな地域の大型ショッピングモールにはことごとくある。おしゃれ度は高いが敷居は高くしない、という戦略がそこからも感じられる。普段は1000円以下のお客にすぎないとしても、この店の楽しさを知った女の子たちは、出資者がいるときならきっとここに来る。そして、お年玉でも手にしたら......。2011年の初売りにはぜひここをチェックしに来てみたいものだ。橋本じゅうのティーンズの8割は来るんじゃない?

今どき主婦のShopウォッチ
執筆者:堤 香苗

株式会社キャリア・マム代表取締役。1964年、兵庫県神戸市生まれ。早稲田大学第一文学部・演劇専攻卒業。
大学時代よりテレビ、ラジオのパーソナリティー等をつとめ、フリーアナウンサーとして活躍。結婚、出産後、子育ての経験を生かした仕事を志し、1995年4月、育児サークルPAO(キャリア・マムの前身)を設立。その後、ママの社会参加の機会を積極的に創出する活動母体として、「ママの元気と笑顔」を合言葉に、『キャリア・マム』を設立。現在、コーディネーターとして、主婦や育児中の女性、起業を目指す人へのアドバイスや、「女性の起業」「在宅ワーク」「ITビジネス」等のテーマで講演も行う。2007年1月「おしゃべり力〜主婦のホンネが常識を変える!〜」、5月「ヒット商品はこうしてできる!売れるマーケティングのしかけ」を出版。

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