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連載コラム

第92回 夏休みに最適!展示行動(見せて、触れる)型ショップ「ザ・スタディールーム」

[ 2011年8月2日 ]

 7月に入って梅雨もあけ、蝉の声も聞こえてきた関東地方。でも。子どもを持つ母親には「お昼まだ~」の声と戦う40日間となる。そして、もうひとつの鬼門が『夏休みの自由研究』! いったい何をやらせればいいんだよ~と頭を抱えていた私に、小学校高学年、中学校というちょっとお兄ちゃん、お姉ちゃんのいるスタッフがこっそり耳元でささやいた。「しゃちょー、いい店ありまっせ」......。東京城西エリアのプロジェクトを始めた私には、ロケーション的にばっちりな、お受験ママも集まる高学歴都市ニコタマに、その店はあるというじゃないですか! この季節、土日はゲキ混みとか......。というわけで、今回はテレビでもちらちら気になっていた「ザ・スタディールーム 二子玉川ライズS.C.」店を直撃してみることにした。

こだわりのコンセプトが「ニコタマ」の変貌にひと役!

 実はこの「ザ・スタディールーム」、下北沢が発祥の地らしい。今から16年前にあったってことは、あのハリー・ポッターの魔法の本が売ってそうなお店? なーんて考えながら、東急二子玉川駅を降りた私は、その街の変わりように驚いた。玉川高島屋だけじゃなくて、右も左も高いビルがどーんと建ってて、昔のニコタマの面影が感じられないぐらい洗練された都市になってるじゃないですか! タイミングよく、世田谷在住のスタッフと駅前でばったり出会ったので、場所を教えてもらえたけれど、そうでなかったら右往左往してたどりつけなかったかも......。

 ライズショッピングセンターのタウンフロント6階に、二子玉川の「ザ・スタディールーム」がある。実はこのビル自体、扇子屋さんとか、キッチン用品専門店とか、とかくおしゃれにこだわったお店ばかり集めているSCで、フロアごとのコンセプトがわかりやすくなっている。目指す6階は、書店やパパのための乳幼児グッズのお店、キャラクターグッズショップなどがあるようだ。「ザ・スタディールーム」に着くと、学校チックの黒板にチョークで「知ること、学ぶこと ならまかせて!」てな感じのメッセージが。それもそのはず、ショップガイドにも『教育雑貨店』というジャンルが記されているじゃないの! 

 私が以前出かけたことのある、科学博物館のミュージアムショップや、六本木にある新国立美術館のショップよりも、ちょっとおしゃれ。店内は白を基調としていて、地球儀や実験グッズなどが良く映える。宇宙や恐竜など男の子だけでなく、理系女子も目が輝きそうなグッズが、ところ狭しと並んでいる。そして、実際にこれを使ってみるとどうなるかが、サンプルとしてたくさん展示してあるのがそそられる。これはお子ちゃま向きの理系グッズの展示行動型ショップじゃありませんか!

押しつけ感がまるでない! 気さくな店員さんのガイドで自然と商品に手が伸びる

 興味津々に触っていると「これ、楽しいですよね」と明るい店員さんの声。「お子さんは何年生ですか?」なんて、時期も時期だけに先に聞いてくれたりする心遣いも嬉しい。聞けば、菅首相の新エネルギー政策じゃないけれど、今年のイチオシは「自然エネルギー体験グッズ」だとか。太陽エネルギーを電気パネルに集約して、ちっちゃな小屋の電気がついて、そのまわりでハーブが育つ商品もある。教科書や参考書を見なくたって、子どもたちが目の前のしかけを見て、エネルギーについてわかっちゃうというスグレモノ。「もちろん、工作が苦手なママのために、すでにできあがってるソーラーカーなんかもあるんですよ」なーんて、私のもやもやを見透かされたような説明も、にっこり笑顔でしてもらえた。

 いかにも、外国のショップの店員さんみたいに、男性も女性もざっくばらんで自然で、これなら「何か買わされるんじゃない?」「教育グッズって高くない?」と警戒しなくても大丈夫。結局私は、10歳(だから小学校中学年)向けの風エネルギーで動く自転車人形? を購入。リーズナブルなお値段と、組み立て時間1時間という根気のない私でも大丈夫と思えるパッケージのインフォメと、何より、迷っていたら実物をすぐに持ってきてくれる店員さんの連携プレーが決め手だった。説明と、実物を見られた安心感とで、購入の満足感はひとしお。はやりの「アリの行動観察水槽」や、「自宅でプラネタリウムグッズ」や、「恐竜人形」など、ほかにも後ろ髪をひかれた商品は数限りなくあったけどね。

「ザ・スタディールーム」と、「旭山動物園」の意外な共通点を発見!?

 この「ザ・スタディルーム」の特徴は、SC型や駅前型など、ショップの性格によって店内のつくりもかなりバラエティーに富んでいること。下北沢店の方を先に知ってた私にとって、二子玉川店のようなつくりは、ニコタマファミリーが安心して立ち寄れそうだ。ぱっと見てたくさんの商品が並んでいるが、10万円以上する天体望遠鏡や、ピアスなどのアクセサリーや、孫の人気を独り占めしそうな動物マペットなどが、そこここにうまく展示してあって、一体感のあるお店になっている。そして、その間を子どもが、親が、行ったり来たりして、自由に商品とふれあう。迷っているゲストがいれば、スタッフが上手くガイダンス・ナビゲートしてくれる。また、店と通路の境がないオープンスペースなので、ベビーカーや車椅子の方も、外から安心して見られる。たまには大きなお兄ちゃん、お姉ちゃんに実験や研究材料の選択権をゆだねてみるのもいいかもしれない。
 ああ、これなら、週末に大混雑になるのもわかる気がする。

 公設の博物館系のインショップよりちょっとだけおしゃれで楽しくて、幅広い年代を捉えるしかけ。それをプッシュするのは、販売商品の目利きだけじゃなく、商品を楽しく見せている展示とスタッフのガイダンスだ。あ、これって、大人気の旭山動物園の「行動展示型」と同じじゃん! と大きく納得。全国7店舗それぞれが、各コンセプトにのっとって展開しているというなら、よし、今度出張に行ったら仙台も静岡も名古屋も絶対に行ってみようっと! 
 ファミリー、特に子連れをゲットしたかったら、「展示行動(見せて、触れる)型ショップ」がいちばんだ。夏休みも残り1ヶ月。始業式のカウントダウンが始まる前に、もう一回今度は子連れで来店しようと心に決めた、堤香苗・小2の母なのだった。

今どき主婦のShopウォッチ
執筆者:堤 香苗

株式会社キャリア・マム代表取締役。1964年、兵庫県神戸市生まれ。早稲田大学第一文学部・演劇専攻卒業。
大学時代よりテレビ、ラジオのパーソナリティー等をつとめ、フリーアナウンサーとして活躍。結婚、出産後、子育ての経験を生かした仕事を志し、1995年4月、育児サークルPAO(キャリア・マムの前身)を設立。その後、ママの社会参加の機会を積極的に創出する活動母体として、「ママの元気と笑顔」を合言葉に、『キャリア・マム』を設立。現在、コーディネーターとして、主婦や育児中の女性、起業を目指す人へのアドバイスや、「女性の起業」「在宅ワーク」「ITビジネス」等のテーマで講演も行う。2007年1月「おしゃべり力〜主婦のホンネが常識を変える!〜」、5月「ヒット商品はこうしてできる!売れるマーケティングのしかけ」を出版。

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