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リテールテックJAPAN 2020 | 2020年3月3日(火)〜6日(金) 幕張メッセ
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大塚家具、20年4月期黒字化目指す、国内、改装で店ごとに特徴。

 経営再建中の大塚家具は2020年4月期(19年1月〜20年4月)の最終損益を2500万円の黒字とする業績予想を発表した。18年12月期までは3期連続の最終赤字だった。閉店・面積縮小を含む店舗の見直しを進め、IT(情報技術)活用による運営効率化を狙う。経済成長が続く中国ではネット販売に乗り出し、次期成長の柱に据える。

 「店の見直しで、秋口から売り上げが立つ態勢にできる。セールではない販売促進をする」。15日、都内で開かれた事業計画説明会で、大塚久美子社長はこう力強く述べた。18年は店舗数を減らし、大幅割引セールを実施した。

 業績悪化や相次ぐ閉店、安売りがブランドイメージを毀損したとの消費者の声も多いが、大塚社長は「構造変換のためにやむを得ない痛み。セールの反動減も落ち着き、新商品が入る余地ができた」と強調した。

 同社は決算期を変更し、20年4月期は19年1月から16カ月間の変則的な決算となる。売上高は442億円(前期は373億円)、営業利益は1億5700万円を計画している。

 業績の浮上策は、IT技術の積極活用だ。ネット上から実店舗の中を見て回れる「バーチャルショールーム」を整備。遠方に住む消費者に店内を見てもらい、来店につなげるという。「コストが安く、応用範囲が広い」(大塚社長)。資本業務提携する越境EC(電子商取引)のハイラインズから技術提供を受ける。

 主力店の大型改装にも乗り出す。大塚家具は数十万〜数千万円と、高級品を中心とする幅広い家具をそろえるのが強み。例えば銀座本店(東京・中央)に高級品、有明ショールーム(同・江東)に希少品、新宿ショールーム(同・新宿)に普及価格帯をそろえ、立地と客層を絞った品ぞろえで店ごとの特徴を打ち出す。

 さらに成長の柱に据えるのは中国市場だ。中国アリババ集団が運営する越境ECサイト「天猫国際」で6月に商品販売を始める。雑貨などの小物から始め、徐々に大型品も扱える態勢を整えるという。6月以降、現地の小売業に打診し、商品の卸し先を探す。

 大塚家具取締役でハイラインズ社長の陳海波氏は説明会で「今後3年で大塚家具の中国事業の売上高は100億〜150億円規模になる」と話した。日本は人口減少が続き、住宅着工件数も落ち込んでいる。富裕層も多い中国市場への挑戦を経営再建と再成長への足がかりとしたい考えだ。

 大塚家具の不振は、消費者の家具への見方が大きく変化している点も大きい。ニトリが安さと品質、デザインを追求した商品で攻勢をかけるほか、フランフランが家具ブランドを立ち上げたり、セレクトショップのベイクルーズ(東京・渋谷)が低価格で家具をレンタルできるサービスを始めたりしている。大塚家具が

国内を立て直し、海外で事業基盤を築けるか。掲げた計画の達成の成否に注目が集まる。(池下祐磨)

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