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地方書店の運営支援、丸善CHI、地場百貨店向け、仕入れ代行・店員派遣。

[ 2012年5月24日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 書籍チェーン大手の丸善CHIホールディングスは地方企業や百貨店の書店運営を支援する。仕入れを代行するほか、POS(販売時点情報管理)レジを提供するなど運営ノウハウを供与。2015年1月期をめどに大型書店10店を支援する。出版不況で利益率の低い書店経営は厳しさを増している。丸善CHIは地方店の運営支援で出店による拡大戦略を補完する。

 丸善CHIの支援ビジネスの対象は売り場面積が1000平方メートル以上で、仕入れ金額が年間5億円程度が見込める大型店舗。このほどトヨタカローラ青森(青森市)系列の書店チェーン「ブックスモア」と提携し、7月に秋田県潟上市に開業する大型書店の運営を支援する。10月と13年春にブックスモアが計画している新店の出店も支援する。

 丸善CHIは仕入れ代行やPOSレジの提供のほか、開店前には売り場づくりを担う書店員を数十人単位で派遣する。派遣した書店員は開店後も数人が残り、運営ノウハウを指導する。支援を受ける企業の要望があれば、丸善CHI傘下の有力書店の「ジュンク堂書店」や「丸善」といった商標も提供する。費用は支援内容に応じて個別に決める。支援先の企業にとっても「運営指導費用などを負担しても採算が改善する」という。

 百貨店や地方の複合商業施設も対象としている。すでに11年6月の商業施設「フィール旭川」(北海道旭川市)を手始めに同年10月に岡島百貨店(甲府市)、今月3日には百貨店の中三弘前店(青森県弘前市)の書店運営を支援した。いずれも店名はジュンク堂書店として運営している。

 丸善CHIはこれまで大都市に大型書店を出店する拡大戦略を進めてきた。地方都市は書店の減少が進み、ビジネスチャンスは大きいが、採算が合いにくい。このため地方都市では地場チェーンや百貨店と組むことで出店地域を補完する。連携する店舗が増えることで、書籍や雑誌の仕入れ価格交渉力が高まると見ている。

 出版社のアルメディア(東京・豊島)によると、11年5月1日時点の全国の書店数は1万5061。年々減り続けており、この10年で3割減少している。書店の主な収益源である雑誌の市場規模が11年、27年ぶりに1兆円を割り込んだ。またアマゾンなどネット書店の台頭で、経営環境は厳しさを増している。

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