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アマゾンVS.セブン――17年度50兆円市場に、「オムニ」覇権へ不断の改革。

[ 2014年12月10日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 野村総合研究所はインターネットをきっかけとする購買行動「オムニチャネル」が生むO2O市場は2017年度には50兆円規模に達すると推測する。小売店だけでなく、ネット専業もネットと実店舗の融合を進める動きが一層加速しそうだ。

 「これを使えばスムーズに商品を手渡すことができる」。11月4日、東京都内で開かれたローソンとアマゾンジャパンの共同記者会見、ローソンの玉塚元一社長はそう述べると、小さなタグをかざして見せた。

 タグは、アマゾンで買った商品をローソン店頭で受け取る際に効果を発揮する。商品に付いたタグは利用者が受け取りにきた際にライトが光り、店員は複数の荷物から容易に探せる。1つの商品を見つけ出す時間はわずか1分と見積もる。

 一見、消費者の利便性を高めるための工夫のようだが、実は店舗の負荷を軽くする狙いがある。アマゾンとの協力強化で店舗で取り扱う荷物が増えると、レジでの店員の作業量は大きくなることが予想されるからだ。

 コンビニ各社は激しい出店競争に人手不足も加わり、店舗ごとの経営環境は厳しさを増す。ネットとの融合を進めるためには、さらなる作業負荷を抱える課題を解決する必要があり、これまで磨き上げてきた実店舗のオペレーション全体の見直しも迫られる。

 一方、実店舗との連携を強めるネット専業にも課題はある。例えば、ローソンの店頭注文では、アマゾンが得意とする、データを使った商品の推薦「レコメンド」はできない。ネットで培ってきたノウハウだが、店頭販売ではすぐには生かせない。自社の店舗網に比べ、サービスを柔軟に変えることも制限がある。

 オムニチャネルの頂(いただき)に到達するには、ネットと実店舗、どちらからスタートした登山者が早いのか――。まだ、号砲は鳴らされたばかりだ。

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