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DMP――顧客情報集め最適販促(デジタル図鑑)

[ 2015年6月22日 / 日経産業新聞 ]

 「DMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)」と呼ばれる情報システムに注目が集まっている。顧客にまつわる膨大な情報を管理・分析し、企業のマーケティングや商品開発に生かす仕組みだ。DMPの構築支援サービスも続々と登場し、市場拡大に弾みが付いている。

 DMPは顧客の性別や年齢、購買履歴のほか、ウェブサイトの閲覧履歴やコールセンターの問い合わせ内容などを一元管理する。従来はネット広告会社が自社のサービス提供のために導入するのが主流だったが、ここにきて幅広い業種の企業が利用を始めた。特に顧客情報管理(CRM)システムの更改に合わせ導入する動きが目立つ。

 狙いは顧客の趣味や嗜好を詳細に把握し、最適なタイミングでダイレクトメールを送ったり、サイトでレコメンド(推奨)したりすることにある。これまでは不特定多数に画一の販促情報を送るのが一般的だったが、DMPを使えば顧客一人ひとりに合わせて内容を柔軟に変えられる。

 例えば、CD・DVDレンタルのゲオホールディングスは、スマートフォン向けアプリ経由で得た顧客の興味や関心とPOS(販売時点情報管理)の購買履歴を組み合わせて分析し、販促に生かしている。現在、「ゲオアプリ」のダウンロード数は約350万に達し、データベースの基盤の一つとなっている。

 企業のDMP構築を支援するサービスも広がっている。カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)グループのアイ・エム・ジェイ(東京・目黒)は5月から、「プライベートDMP構築支援サービス」を始めた。システムの設計から構築、運用までを一括で支援する。大規模データの分析を手掛けるブレインパッドも同様のサービスを手掛ける。

 調査会社のアイ・ティ・アール(東京・新宿)によると、国内のDMP市場は2015年度に10億円と、13年度比で5倍に拡大する見込み。18年度には14億円超まで伸びると予測する。

 課題はDMPの活用を、企業内でいかに定着させるかだ。導入しても、それを使いこなす人材がいなければ宝の持ち腐れになりかねない。DMPの導入が成功するかどうかは、人材育成が鍵を握っている。(山端宏実)

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