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イオン、半分セルフでレジ待ち短縮、店員がバーコード読み取り、客が精算作業、3年で300店以上に。

[ 2015年12月10日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 イオンは来店客の待ち時間を短くできる新型のセルフレジを本格導入する。購入する商品のバーコードを店員が読み取り、支払いは別の端末で客自身が済ませる。小売業の間では人手不足対策として客がすべての会計作業をするセルフレジの導入が広がるが、店員が一部を担う新型レジで効率性を高める。客の負担や混乱も減らせると見ており、3年間で300店以上への導入を目指す。

 まず、総合スーパー(GMS)を手掛けるイオンリテールが2016年度末までに約100店の食品売り場に導入する。「マックスバリュ」などグループの食品スーパーにも順次導入していく計画だ。

 新型レジは商品のバーコード読み取り機と精算機が別になっており、「セミセルフレジ」と呼ばれる。読み取り機1台につき2〜3台の精算機を置き、読み取りと複数の支払い作業が同時並行で進む。作業に慣れた店員が読み取ることもあり、会計にかかる時間が大幅に短縮できる。

 食品スーパーなどを中心に、客が商品のバーコードを読み取ったうえで会計も済ませる「フルセルフレジ」の導入が広がっている。レジ要員の削減などを目的としているが、「バーコードの読み取りなどに戸惑う客も多く、想定していたほどの効率化につながっていない」という声もある。

 一方、イオンが一部店舗で実験したところ、セミセルフはフルセルフに比べて、会計にかかる時間が4分の1になったという。店員がすべてのレジ作業を行う通常の有人レジに比べても3分の2だった。今後はそれぞれのレジを併用することで、人員不足に対応すると同時に来店客の満足度を高める。

 店舗の規模などによって異なるが、大型の総合スーパーの場合、食品売り場にある約20台のレジのうち、セミセルフの読み取り機を9台、精算機を18台導入。フルセルフを約6台、有人レジも4台程度置き、来店客に選んでもらう。

 イオンは不振が続く総合スーパーの立て直しに向けて接客水準の向上に取り組んでいる。レジ作業の効率化で浮いた従業員は接客業務などに振り向ける。

 フルセルフレジと有人レジの融合型ともいえるセミセルフレジは、ライフコーポレーションやいなげやなど食品スーパーの間で徐々に導入が進んでいる。機器メーカーの寺岡精工によると14年は約100店が導入し、今年も昨年を上回るペースの受注があるという。流通最大手のイオンが本格導入することで、普及に弾みがつきそうだ。

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