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便利その先へ、コンビニ、進化中、増収率、7年ぶりの低水準、16年度調査――限定商品、切り札に、シニア・女性取り込む。

[ 2017年7月26日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 ツナマヨネーズおにぎり味のカルビーのポテトチップス、1粒が通常の7倍の大きさの東ハト「キャラメルコーン」、11種類の味の変化を楽しめる「イーマのど飴」――。7月11日、セブン―イレブン・ジャパンの全店に、有力メーカーのセブン限定商品がずらりと並んだ。社名をもじった「セブンイレブンの日」を記念する販促だ。

 記念日は交流サイト(SNS)で消費者からセブンにちなんだ投稿が多く寄せられていたことを受け、セブンが日本記念日協会に申請して今年正式に登録された。単なる1企業のイベントだが、有力企業がこぞって「協賛」するのは相応の見返りも期待できるからだ。

 セブンの国内店舗は2万店に近づき、全国に点在する。巨大な店舗網はドラッグストアなど異業種を圧倒し、客層も若者から主婦、高齢者まで幅広い。セブンイレブンの日にちなんだ販促で、限定商品はいずれも想定を超えて売れたという。

 コンビニが成長を続けてきた源泉の1つが商品力だ。弁当やおにぎりを筆頭に、コンビニ各社は独自商品やプライベートブランド(PB)を拡充してきた。セブンの場合、16年度に販売した独自商品は1880品。この5年で約3割増え、売り場に並ぶ商品の6割ほどを占める。

 ファミリーマートやローソンでも売上高に占める比率は4割前後とみられ、割合は年々高まる。成長の踊り場を乗り越えるため、各社は有力ブランドとも連携し商品の質にさらに磨きをかける。

 ローソンとゴディバジャパン(東京・港)は6月、ローソン独自の菓子ブランド「ウチカフェスイーツ」と「ゴディバ」のコラボ品の販売を始めた。百貨店などで販売される高級チョコブランドが、コンビニと組むのは異例。第1弾の「ショコラロールケーキ」は250万食を予定より1週間短い2週間で完売した。

 ゴディバのファンからは「コンビニで売られると特別感が無くなる」とする意見もネット上などにある。ただ、ゴディバジャパンは全国各地に1万2千店強ある「ローソン」で取り扱う利点は大きいと判断。第2弾の「ショコラプリン」も100万食以上売り、第3弾、第4弾の商品も予定しているという。

 限定品は食の分野に限らない。セブンは5月、シック・ジャパン(東京・品川)と組み、シックの使い捨て型カミソリ「エクストリーム」との共同企画商品を発売した。「すぐ使いたいというコンビニのお客に性能を実感してもらいたい」(シック・ジャパン)と、同ブランドでは世界で初めて5枚刃の商品を開発。セブンが売るカミソリで販売数トップになった。

 ファミマもカネボウ化粧品と組み、16年9月から女性向けセルフ化粧品「メディア」を販売する。ファンデーションなど最大48種類そろえ、40代以上の女性に狙いを定めた。コンビニでは売るのは初めてだったが、販売は好調に推移。今年8月からは初のミニサイズシリーズも売り出す。

 ファミマの来店客に占める50代以上の割合は16年度に34%と、この5年で6ポイント上昇。セブンでも50代以上が約4割を占める。シニアや女性、単身者の利用が増え、コンビニに求められる役割も変わり始めている。新たな客層に向けたヒット商品づくりはコンビニの大きな課題の一つだ。

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